ひとみさんのおうちごはん 「よろしゅうおあがり」

自然の恵みをいただいて、こころとからだが心地いい暮らし

肩書き問題

2012年02月22日 | 日々のこと

気がつけばもう何ヶ月も肩書き問題でモンモンとしています。

最近まではほとんどママスハウスでの仕事だけでしたが、昨年から急にいろいろなご縁でお声かけいただき、活動の幅が広がり、「何をやっているか」とか聞かれたり、説明しないといけないことが増えました。

申し訳ないのが、私のことを説明してくださる人がちょっと困ってらっしゃるふうなとき。

「横浜でお料理してる人」・・・そうです、私、そうです。

でも、それって、何万人もいるよね。「横浜でお料理してる人」・・・。

 

何かに所属していたり役割があるときは、それが肩書きになりますよね。私もそういう時もありました。でも、今は一匹狼・・・なんちゃって。

名刺も作っていますが、名前と連絡先とブログしか書いてないし、だけど教室主宰してるとかでもないし・・・。

 

数年前レシピの仕事をさせていただいたときにも肩書き問題はあって、その時「料理研究家って書きます」って言われたのだ。

でも、自分の中ではそう呼んでもらえるようなことしてないしっていう気持ちがあって頑なに拒んじゃって、結局「むいむいタイムス編集長」という当時つくっていたミニコミ紙のことで落ち着かせてもらいました。

今から考えるとせっかく言ってもらったんだからそうしとけばよかったのかなーとも思ったり。

 

肩書きって自分で言ったもん勝ちだよ・・・って、聞いたことあります。たしかに・・・そうなのかも。

でも、今もやっぱり自分では料理研究家はちょっとちがうなあと思うのです。しいていうなら「料理家」でしょうか。そう紹介していただくこともぽろぽろ出てきました。

だけど、何だか自分で好きと思えるものはないかなあ・・・。

 

とずっと考えていたのですが、やっといいのができました。できた、というのもおかしいけど。

そして、温めてたものを今少しずつ形にしています。それは4月にパッと花を咲かせるつもり、とか言っちゃって。

いや、4月にイベントがたくさんあるので、そのためのプロフィールに載せてもらい始めたんです。ささやかだけど、好きなことばを選んで・・・。

もったいぶってるわけじゃないけど、少し気はずかしい、そんな私をもうすぐお目にかけます。ではではまたそのときに。

 

 

そうそう、この前焼いたケーキのこと書いてませんでした。

りんごを丸ごと入れて焼いたケーキ。おいしかったけど、少し焼きすぎちゃった・・・。肩書きケーキ屋さん・・・にはなれませんね。

 

でも、お菓子作りも楽しいです。

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お豆を煮ました ~「おうちごはん」準備中~

2012年02月21日 | ひとみさんのおうちごはん(ママスハウス)

今年最初の「ひとみさんのおうちごはん」は、いよいよ明後日23日(木)になりました。

大好きなお豆の話をするので、今週を楽しい気分で過ごして、準備しています。

 

写真は大豆を戻して煮たところ。

私は保温鍋を使って簡単ラクラク、寝ている間に勝手にある程度まで煮えるので、本当に簡単です。

この手順の話や、試食、それからたくさん煮た豆の保存の仕方など詳しくお話します。

今回はおかず、サラダ、ごはんもの、それからおやつまで作って食べてもらおうか、レシピは何をご紹介しようか・・・などと考え中。でも、もう決めなくては。

 

 

たくさん豆を煮たので、晩ご飯のおかずにしようと、作ったのは「ひじき煮」。

うーん、定番はやっぱりおいしいなあ。

ひじきと大豆の炒り煮の他に、白菜のごま和え、ほうれん草とベーコンの炒め物、ちっちゃいのどぐろの干物(小さいと安いんです)。雑穀ごはんと、あさりのお味噌汁。結構豪華(うちにしては ^^;)。

 

 

それから、今日はお昼間に大豆の入ったマフィンも焼きました。

 オーブンの中・・・。

 

できたできた。

 

ほかほかをパクッといただきました♪ 

 

 

それから、これはなんでしょう。

  

Natural&Harmonic PLANTSに行ったら金時豆が入荷してなかったので・・・ちょっと違うこんなお豆を買いました。実物はもうちょっと赤くてかわいいです。

お豆の名前と、煮るとどうなるか・・・は参加された方のお楽しみ♪・・・といたしましょう。

 

 

昨日の「産前産後の集い」では、2名の方が申し込んでくださいました。このおふたりは初めて参加の方。

おふたり含めて「集い」参加の方には、「集い」特典で?内容の希望を聞いちゃいました。離乳食のこと話してほしいとのことでしたので、意識してお話したいと思います。もちろん「集い」とちがって「おうちごはん」では、いつもたっぷりお話していますよ。

リピーター(^^)のFさんは大豆のことを、と。了解。ばっちりです!!

 

あと少しだけ空きがありますので、今からでも参加しようと思われた方は、ママスハウスにご連絡くださいね。お待ちしています!!

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「だしの素。使ったことないんです。」

2012年02月21日 | ごはんよもやま話

昆布談義につづいて、だし談義、いっちゃってもいいでしょうか。

先日、ある集まりで「だし」の話になり、私が「昆布で取っている」というとびっくりされ、さらに「だしの素って使ったことないんです」というと、さらに目をまん丸くされてしまいました。

そんなに驚かれると思っていなかったので、私の方がびっくり。だって5、6人いらしたけど、おそらく皆さん私よりも年上、超ベテラン主婦の皆さん。

何となく勝手に昆布やかつおでだし・・・が普通だと思い込んでいたのです。

でも、今の時代はそんなことないんですね。自分ひとり化石のような感じでした。

 

でも、ほんとに結婚してこのかた、たぶん一度も使ったことないんです。

もしかしたら、ひとり目が生まれたころ、無添加だしのような自然食品店で扱っているものを買ったかもしれません。でも、洋風ブイヨンや中華スープの素、みたいなのは買ったことあるけど、和風のものは記憶がないのです。

 

というのも、結婚してまず夫から言い渡されたのは、「味噌汁はこの鍋で、煮干しで作るように。化学調味料は買ってはいけない」ということでした。知らなかったけど、夫はめっちゃ食にうんちくのある人だったのだ。

実は、私は結婚するまでほとんど料理をしたことがなく、はるかかなたの昔、付き合っていた人にちょこっと何かを作ってあげたくらいでしょうか。

思えば、私の母もおそらく「だしの素」を御歳暮などでもらったことはあっても自分で買ったことはなく、冷蔵庫に長い間減らないままのその瓶が在った、その景色は覚えているけれど、だしの素を使った料理は私の記憶にも、舌の記憶にもないのです。

経験も記憶もないから、言われるままに始まったごはんづくり。いろんな意味で、めっちゃ「昭和」。

まあ、これはいいことだったと振り返って思ってます。

 

 

そのうち、夫が昆布、かつお節、煮干などをミルサーで粉砕し調合し、半ば趣味で作った「上野だし」というもので料理をするようになり、一斉を風靡した(^^;)のをご存知の方もいらっしゃいますよね!?

当時、お買い上げいただいていた方々、ありがとうございました♪

でも、このだしだと、いろんな食材や料理に使えるようで使えない、向き不向きが出てきて。そのうち私が使わなくなって「上野だし」は製造中止になりました。

そして、昆布メインでかつお節、煮干、干ししいたけ・・・と乾物をあれこれ使うだし生活で今に至っています。

使う方法や量などは自分の中で変化し続け、より自分が使いやすいように、おいしいと感じるように工夫してきたつもり。

だから、正真正銘、だしは「素(もと)」ではなく、だしで出してる(ひゃーしょうもない。すみません ^^;)ので、今「だしの素」の瓶を渡されても使い方がわからず、おどおどしてしまうと思います。

 

 

じゃあ、うちの子どもたちはどうなってくかなと思って聞いてみたら、やはり顆粒のだしでつくってるとこ見たことないから、うーん、やっぱり昆布とかかつお節とかだなーって。

ほんとかなあ、まあいいや、将来楽しみにしておこう。

もし、舌の記憶が確かであれば、きっとおいしくできるはず。そう思うとこわいような気がするけど、自分が食べたい味を作ればいいのだから、きっと難しくない。

そう思えば、「だしの素」の味の記憶も景色も、うちのおうちごはんに関してはないはずだから、やっぱり使えないんじゃないかな。

でも、もしかしたら、一度使ってみて「だしの素生活」にハマるかもしれん。洗礼を受けるというか。それはそれでよしとしておこう。

それからまた、彼女らが選んでいけばいいと思うから。そしていつか、母の味を思い出してくれればいいと思うのです。

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2月20日の「産前産後の集い」

2012年02月20日 | 産前産後の集い(ママスハウス)

今年初、前回から2ヶ月ぶり・・・のママスハウス「産前産後の集い」は11組のお母様と赤ちゃんが参加してくださいました。

まだ外は寒いけれど、窓から差し込むおひさまの光があったかくて気持ちよかったですね。

 

今日は自己紹介の時に、「〇〇から来ました」というのが自然に加わり、何だか新鮮。

いつもの「最近うれしかったこと」はけっこう考え抜いてお願いしている「ひとこと」なんですけど、毎回ちがう何かを加えてもおもしろいですね。

盛り上がって、自己紹介だけで時間いっぱいになってしまったら困りますが。まあそれでもいいっか。楽しく過ごせれば何よりね。

 

 

さて、今日はまだ月齢の小さい赤ちゃんのお母様から、「肌着の着せ方選び方」の話や、「夜早く寝かしつけるには」などの質問があり、みなさんの経験や工夫を出していただけて、お互い参考になったのではないでしょうか。

また、1才前後の赤ちゃんが多かったせいか、「卒乳」に関するお話もたくさん出ました。

今真っただ中の方、これからどうしようと考えていて迷い中という方。まだまだあげられるとこまであげて自然卒乳で、と考えているお母さんも。

私も3人の子どもの時の経験をお話させていただきました。(って言っても、もうはるか昔ですけどね。)でも、母としての気持ちは同じ母親同士、変わらないものもあると思っています。

今でもその頃を思い出すとウルウルしそうになることもあるので・・・(ウルウル・・・)。

私は3人目の時になぎさ先生に卒乳のケアをしていただきましたが、自分の体に感謝の気持ちでいっぱいになる、そういう心に染み入る体験をさせていただきました。今でも覚えています。

今日はお話をしながら、また少しそのときの気持ちに立ち返ることができました。

みなさん、ありがとう。

 

離乳食の話では、前回悩んでいたのにその集いの日の直後に赤ちゃんに変化があったという方も。

「赤ちゃん、聞いてたんだね~」と、「聞かれてた談義」で盛り上がりました。悩みは目の前にあるときは苦しいけど、過ぎてしまえば笑っちゃうこともたくさんありますね。

 

 

気がつけば終わりには輪がふたつできていて、それぞれ盛り上がって楽しく時間を終えられたかと思います。

私がいた方では、おっぱいが詰まりやすいときに食べてはいけないもので盛り上がり、中には甘いものが食べたくなって板チョコ一枚食べつくして大変なことになった方も(**)。

何がいけないかということだけでなく、食生活を見直すきっかけになったかしらね。

 

そうそう。

終わってからの立ち話で、「離乳食はちゃんとだしを取って作ると、もりもり食べる」と語ってくださった方がいらっしゃいました。

初めて集いに参加された方でしたが、いつも私が「おうちごはん」でお話していることを実践されてる方と出会ってうれしくなりました。

 

今日はよく笑って、たくさん話して、にぎやかな「集い」になりました。みなさま、また来月お待ちしていますね。

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鶏肉とれんこんと昆布の煮物

2012年02月20日 | ごはん

 

昨日は昆布談義を聞いて寝ましたけど、昆布好きな男のひとも、他のひとも夢には出てこず、いつもと同じ朝でちとつまらなく思えてしまう目覚めでした。

こういうのって勝手にわくわくしちゃうと、出てこないとか何か起こったりしないと、ちとがっかりしちゃうのよね(^^;)。

 

 

気を取り直して・・・。

以前から何回か書いていますが、昆布好きです。

毎日、ごはんを作りながら、お味噌汁に使う昆布を鍋に入れるついでに口にもポン。煮物に使ったらその時もポン。

一昨日はおでんだったので、もちろん昆布を長四角に切って、いっぱい入れて作りました。おいしいんだよねー。ちょっと煮溶けてきた感じが。

 

でも、時々昆布をちゃんと食材として扱って無性に食べたい時があります。昆布巻きほど昆布メインでなくて、んと、五目豆の昆布をもうちょっと大きく、存在も大きくした感じ。わからないですよね(^^;)

まあ、そう思って作ったのが、このおかずです。

 

とにかく昆布をおいしく煮たい、でも子どもたちも喜んで食べてくれる、ボリュームのあるおかずにしたい。イメージは筑前煮と五目豆の融合みたいな。

 

野菜かごを見ると、ごぼうはないけど、れんこんが届いたとこでした。では、鶏肉とれんこんメインで煮てみよう。気持ちは昆布loveだけど、心に秘めて♥

 

れんこんと人参は心もち大きめの乱切り。皮はいつものごとくむきません。たわしでごしごし洗うだけ。

れんこんは節のところも必ず使います。ここに素晴らしい薬効があるから、捨てるとか厳禁。考えられません。汚いところだけ包丁でていねいに取り除きます。酢水に浸けてアク抜き・・・とかもしません。

鶏もも肉はひと口大に切ります。この3つを平鍋に並べます。

昆布は煮ると大きくなるからキッチンバサミで1cm角強に切り、パラパラと鍋に入れます。少しでもだしが出るけど、今回はたっぷりと。

昆布は、「京昆布舗田なか」さんの日高昆布を使いました。しっかり煮て作るおかずは、日高が合うと思います。

干ししいたけもいくつか。石づきを取り(乾燥したまま、手でばきっといくと意外とうまく取れます)、手で半分か3分の1くらいの大きさに割って、そのままお鍋に加えます。もちろん戻して使ってもいいんだけど。

ここまでが準備。

 

鍋に酒、味の母(みりん)、濃口醤油を同量ずつくらいと、水を少々をひたひたになるくらいまで入れます。

このままことこと煮てできあがり。

わりとしっかりした味付けにしたほうがおいしい。

炒めて作ってもいいけど、私は筑前煮もそうだけど煮物は炒めないで作ることが多いです。お肉やお揚げなど油分のある食材と合わせると、それだけでこっくりおいしくできたりします。

 

 

できたできた。

ごろんごろんのれんこんは歯ごたえを残しながらも味がしみておいしい。そこにやわらかく煮えた昆布が絡んで、うーん、うれしい。

自分のには昆布をつとめてよそって、いっぱい食べちゃいました。写真には控えめにしていますが、昆布いっぱい入れてます。

翌朝温めるとますます味がなじみ、昆布がトロっとなって、私好みに。もちろんお弁当に入れておいしく食べられるおかずです。

 

こういうのって、「おばんざい」っていうたぐいになるのかな。普段のおかずだし。でも、なんていう料理って言われたら、あれこれ煮たもの、としかいいようがない。しいて言うなら「〇〇の炊いたん」ってなるかな。でも、それはもっとささっと作るものな気がするなあ。

こんなふうに特に名前を持たない、前日にささっと煮て作る味のしみたおかず、そういえば、母もよく作っていました。「お弁当のおかずに」って、雪平でささっと。

懐かしいな。ありあわせでできる、こういう「おかず」を作るのが私は一番好きかもしれません。

ちょっときゅんとしながら、昆布を何度も口に運んだ、この日の私でした。

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谷原さん、すごい♪

2012年02月19日 | 日々のこと

今、週に一度のお楽しみ「新・堂本兄弟」を見ていたら、谷原章介さんがゲストで出ていました。

この人のちょっと不思議な魅力、ドキッとします。

見とれていたら、だしを取るのが好きと言う話になり、意外な一面にますます画面に釘付け。

 

そのうち、クイズ形式のコーナーで「どっちが高い昆布か」というところでは、昆布について熱く語る谷原さん。採れる浜のちがいで等級が変わり値段も違う・・・と。

そういうこと、知ってても照れたりマニアックすぎてあんまり人前では語れないもんだけど、熱い熱い。

ひゃー。もう。素敵♪

 

 

実は、今日、昆布がらみのことを書き始めてたのです。だから、私にとってグッドタイミング。そして、その次はだしの話も準備中。

昆布でだしを取ってるというと、「いいと思うけど、イマドキそんなの現実的でないんじゃない」って言われたこともあるし、昆布がこんだけ好きな自分ってちょっと変かなーなんて思うこともあったり、仕事の場以外ではあんまり語れないもんだけど(ほんとは結構語ってるかもしれないけど)、いや、もう自信を持って「昆布大好き♥」って言えます。

 

 

最後は、谷原さんの左右にDAIGOと西川貴教さんで、ヘビメタアレンジの「タイガーマスク」を熱唱。

うーん、好きなひとばかり。ホレボレする。

かなり傾いた趣味かもしれんけど、でもこの3人のならびはとてもうれしい。

顔が好きなのか、放ってるエネルギーが好きなのか、あと声も、とにかく何だかしあわせ。

今日はこの気持ちのまま、寝ようっと。

夢にひとりでも出てきますように♥

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ゆず胡椒の逆襲 

2012年02月19日 | ごはんよもやま話

冷蔵庫を整理しようと思ったら、古いゆず胡椒の瓶が見つかってしまいました。

ありゃりゃ、どうしよう、捨てるのはもったいない・・・と試しに少し使ってみたら、塩っ辛くなってるし、舌触りも悪い、こりゃだめだ・・・。

賞味期限切れのものでも割りと平気で使う私ですが(ちゃんと期限内に使い切ればいいんだけど)、おいしくなければ仕方ない、捨てるしかない、ごめんなさい!!・・・と、瓶の回収とプラに分けるべく洗い始めました。

下の方に2cmばかし残っているゆず胡椒。

これがなかなかうまく浮き上がってきてくれません。

お湯を出していきおいよくジャーッとやってみたら、うんうん、いい感じ。もう少しだ・・・。

 

そのとき。

湯気ともに立ち上ってきたのは、柚子の香り高きにおい。

うーん、いい香り。

と、思ったのはわずかな時間。そのあとに鼻を刺してきたのは、唐辛子の強烈な香り。

そうだそうだ、ゆず胡椒は生の青唐辛子をすりおろして作るって、このあいだ教えてもらった。それが熟成してる。

お湯で温められ再生したかのように、湯気と共に立ち上ってきたゆず胡椒の香りは私の鼻を突き抜けていきました。

ぎゃあー(泣)。

 

 

ごめんなさい。もうしません。これから気を付けます。最後までだいじに使い切ります。たべものを粗末にしません。

ほんとにごめんなさい。

 

空になった瓶を握りしめ、姿かたちのなくなったゆず胡椒の残り香に、涙目のまま何度も頭を下げたのでした。

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「北京故宮博物館院200選」

2012年02月18日 | 日々のこと

先日、雨のそぼ降る中、また上野のトーハクの特別展に行ってきました。

めざすは、「日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年<特別展>」とものものしい冠のついた「北京故宮博物館院200選」。

そう、1月に一度行ったものの、180分待ちが耐え切れず、あきらめて本館の龍の展示を観た・・・という、あれです。

あの時はまだ、今回の目玉「清明上河図」の展示期間だったので混んでたけど、期間が終わってしばらくしたら大丈夫だろう、今は印刷の複製品らしいし・・・と思ってボヤボヤしてたら、また会期末。

1月末くらいにいけばよかった、うーん、もういいか、行かなくても・・・と思っていると、あの混み混み期間に根性出して見に行った息子が「えー、行かないの?行った方がいい。特に書は見といたほうがいい」というので、むしろ仕方なく行ったのでした。

まあ、パスポートだし、もう一回行ってもお金はかからないしな。(この前は看板だけ見て本館に向かったの。)

 

 

雨だから出足も鈍るだろう・・・とちょっと期待してたけど、なんのなんの。

  ほらね。続々と・・・。

 

 

 

実は私は中国と聞くと少し気持ちが下向きになるのです。

というのも、それははるか昔、大学1回生のとき。希望に燃えて入学した春。単位登録の時に第2外国語を何取ろう・・・と迷っていたら、1年上の先輩が

「ひとみちゃん。中国語おもしろいで。難しくないし。一緒に中国に行こう」と明るくアドバイスしてくれ、何だか楽しそう!!とうきうきと登録。

この中国語の先生は中国人で、毎年夏だったかな、学生を中国に連れていってくれるというので、人気講座だったのです。

 

ところがところが、初めは「発音おもしろい」なんて張り切っていたのに、だんだん・・・。一緒に取った友だちも・・・。

あかん。わけわかんない。うーん、難しい。わあ~・・・と早々に挫折。いつの間にか自主休講の時間にしてしまってフェイドアウト。(第2外国語は取らなくても卒業できたのです。)

その後、大学で会うとその先輩たちは「ひとみちゃん。どうしたん?なんでやめたん?ねーねー」と言われるのでささっと隠れるようになり・・。あー、苦い思い出です。

 

だから、中国文化には興味があるし、茶道具でも大切にされているし、こうして展覧会があると行ってみるけれど、何か心をチクッと指す、私にとってはそういう存在。

今回の展示は門外不出の作品がわっさかさ、空前の規模・・・と言われていても、なんだか重い気持ちで中に入ったのでした。(そしたら行くなよなー ^^;)

 

入ると、息子が言ってたように、膨大な量の書の展示。よ、読めない・・・、でも、心に沁みてくる字がたくさんありました。なんつー稚拙な感想・・・。

 

書の展示。今までも何回も足を運んでいるけど、書のときって特に人の動きが流れないのです。ガラスに張り付いて解説を聴きながらずーっと並行移動していく人の波。

と、その外側で時おり人が薄いところだけひょひょいと観ていくもうひとつの人の波。

私は・・・もちろん、外側です。じーっと全体を観続けるのは私にはできないのだ。

私はひとつの展覧会で1時間半強が耐久時間の限度。それ以上になるとヘトヘトになって、楽しさが半減してしまうので、ほんとに観たいとこだけをなるべくじーっと観ることにしています。

でも、隅から隅まできちんと観ている(ように見える)人たちってたくさんいらっしゃいます。

いつもすごいなあと思うのだ。それも、今回、特にお年を召した方が多かったように思います。ゆっくり時おり座って休んでいる方もいるけど、全体を見終わったらいったい何時間かかるんだろう、私がせっかちなだけなんだろうか・・・などと展示と全然関係ないことを思いながら、ずんずん観ていくのでした・・・。

 

中国っていろんな字があって、それぞれ評価されていて、すごいなあと感じました。日本とは違う文化なんだなあと、これだけでも思う。

 

 パンフ裏面より。

私は書はこの右上の黄庭堅(こうていけん)のが好きでした。なんか、圧倒された。自由でのびやかで何度見ていても飽きませんでした。

クリアファイルも買いました。今回買ったのはこれだけ。

 

 

難しいことはわからないので、(中国だし、その中国語単位アウトの経験で気弱になるので)、印象に残ったことだけをいくつか。

 

面白かったのは「題跋(だいばつ)」。

中国の書画の後ろには作品を見た感想が書き連ねられていく、そのことだそうで、この書と文章も鑑賞のポイントだと初めて知りました。中には延々と書き連ねられているものや、絵の間に書かれているものもあり、乾隆帝は同じ作品に三度も書いていたりして、興味深かったです。

そういえば、この乾隆帝の、いろいろな身分の人物に扮した肖像画は見ていて楽しかったなあ。遊び心を感じてしまいました。

 

もうひとつ印象に残ったのは、展示そのものではなく、展示に添えられていた解説なのですが、文化についてのくだりで

「悠久の歴史をもつ中国大陸では古くから人間の生活文化が多様に発展した。とりわけ天然の材料を利用し、人工の産物を創出する工芸の発達には、世界史的に見てもすばらしいものがある」

ということ。

つまり、今回出展されていた陶磁も漆工も琺瑯も染織も、もともと天然に存在する土などの素材からできている、あたりまえのことなのですが、それが人の技術と感性で工芸品となって生み出されてきている。それって今あるものもそうなんだなあ、この何百年前に生まれたものと今作られているものと変わらないのだということ、あらためて知りました。

 

息子のひと声がなければ、寒いしバタバタと予定もあったし、行かなかっただろうなあ。でも、思い切って行ってよかった。

そういえば、この少し前に私は絶対観たい展覧会があって、でも行きそびれていたらそのどうしても観たかった作品は売れて買われて行ったから、永遠に観ることができなくなってしまった・・・という、ちょっとさびしいできごとがありました。

その作品にとっても作家さんにとっても買った方にとってもそれはとてもいいことだと思うのですが、心残りとなって。

だから、やっぱり、行こうかなと思ったときは観ておいたほうがいい気がします。観たこと観たものは、目に見えなくても何かしら自分の中に何かを残す気がするから。

この「北京故宮博物院」は「明の永楽帝から清の宣統帝溥儀まで24人の皇帝が居城とした紫禁城に由来する」(パンフより)とのことで、歴史の時間がババっとシンクロしたりして、頭が少しショートしていましたが、やっぱり中国すごい!と、過去の暗い中国語体験もぶっ飛ぶくらい、壮大な展示だったと思います。

明日で閉幕、またすごい人だろうな。じっくり見ている人はいったい何時間費やすのだろうか聞いてみたい、と結局そんなことを考えている今夜です。

 

あ。帰りにいつものお楽しみ。館内の「鶴屋吉信」でお菓子を買いました。

春らしいお菓子は4個で525円でした。写りは悪いけど、おいしかったです♪

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時を刻むのは

2012年02月17日 | 日々のこと

かわいい時計でしょう?

これは私のベッドの枕元・・・って言わないか、枕の上の窓ぎわで毎日コチコチと時を刻んでくれている時計です。

 

 

実はこれ、昨年12月にたまプラーザテラスで行われた「田園アート&ライフマーケット2011」に、「小さなお花畑」さんが出店されたので、友だちと行って・・・。(今ごろすみません ^^;)

 入場制限も出ていたイベント。

 

そこでひとめぼれしたんです。即、手にもって、離さず。

だって、次から次へとお客様がやってきて、どんどんなくなっていくのですもの・・・。

 

 

「小さなお花畑」の高畑さん。体調が思わしくなかったそうですが、こうしてお客さまの前ではにっこり微笑んで。

 

その笑顔効果もあってか、私はもちろんのこと、友だちも、周りにいた人たちも次々に手を伸ばして買っていかれていました。

対応してくださったスタッフの方々どなたもやさしくて、楽しくなって、ついつい混んでいるのにおしゃべりに興じた楽しい時間でした。

 

 

さてさて、どれもこれもかわいい素敵なものばかり。ディスプレイも。画像が限られるのですが・・・

 これも 

 これもお買い上げ・・・してしまった私。

 

 

さてさて、家に帰って早速飾って、今も楽しんでいるのですが、時計だけじゃなくいろいろお目にかけます。

玄関に飾ったのは干支のお飾り。

「辰」の字が見えますか?今年一年このままで。小さなプレートなんですよ。

 

 

日中は光が差し込んで、いい感じです。

 

 

さて、時計は・・・。

時間によって色の見え方が違ってますが(^^;)。これは午後バージョン? 上のは朝バージョン。

うまく写らないのでアップにしましたが、とってもかわいい小さな時計です。部屋の女子度をアップさせてくれてます。

(女子力もアップすればいいのですが・・・ ^^;)

 

 

他にも・・・。

娘にプレゼントした、小さなアロマボール。染み込ませてもらった精油のいい香り♪

今は娘が部屋の自分のエリアに置いていますが、買ってきて写真だけ撮ったところ。

首からかけられるけど、目のつくところに飾って楽しんでいるようです。

 

 

 こちらは台所に。

このアロマボールには「2011」の文字が書かれていました。

2011年。高畑さんを始め、たくさんの人に出会った年。たくさんの素敵な経験ができた年。

心にたくさんの思い出は刻み付けられているけれど、それでもこうして見るとさまざまなことを思い出せるものが日常にあるのはうれしい。それもこうして友だちが思いをこめて作ったものだから、よりうれしい。

 

 

今日の夜も明日の朝も、時計は私の枕元(の近く)で淡々と時を刻んでいます。

明日も楽しい一日が待っていることでしょう。

 

と、ここまで書いたら、息子が雪だるまになって帰ってきました。雪です。一瞬だけ大雪です。いきなり積もってます。

明日は寒くなりそう。起きられるかなあ。

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「東京日記3 ナマズの幸運。」

2012年02月17日 | 好きな本

 

そのうち好きな本のことも書いてみたいなあと思いながら、「最初に何を書こう」と迷って過ぎていましたが、今年になって久しぶりに川上弘美さんの本を読んだので、これっきゃない!とご紹介です。

 

 

 

 

川上弘美。もう大好きで大好きで大好きです。小説ももちろん好きですが、エッセイがたまらなく好きです。

芥川賞ほか数々の賞を受賞している川上さんの文章、言葉遣い、かな遣い、私はいつもうっとりしてしまうのだけれど、その独特の世界がふわふわと、そしてすすっと入ってくるエッセイや書評は、いつも私を私たるところに連れていってくれる、そんな存在です。

 

川上さんのエッセイには大きく分けて2種の展開があるように思うけど、私が思うゆるいほうの、この「東京日記」のシリーズはもう私にとってはたまらんです。

今までの2冊もおもしろかったけど、シリーズ3作目にしてまた川上ワールド炸裂で、「ほんとうのこと率」十分の九らしいけど、ほんとにそうだったらとってもヤバいくらい、とにかくへんてこなのです。

最近私は自分でかなり「へんてこ度」がアップしてるように思えて「ちょっとまずいんじゃないか」と自分にひやひやしてるのですが(家族にも指摘を受けているので・・・)、でも、この本を読むと「いや、私の方が十分大丈夫だ」とか、「そうそう、同じやん」とか思えてきて安心します。

・・・うーん、これっていいことなのだろうか・・・(^^;)。ま、いいっか。

 

カワカミさんは散歩したり、お酒を飲んだり、人を尾行したり(!!)、夢を見たり、モノをなくしたり、ビクビクしたり、また散歩したり・・・。

とにかく日常に次から次へと起こる珍事の数々、とっても味わい深いです。

 

また、この本の装幀がよいのだなあ。カバーをはずして眺めるところまできっちり行うのが、この本の正しい?楽しみ方だと思います。ぜひぜひ手にとって、さわってカバーの質感をまず楽しんで、カバーをはずしてじっくり見て、それから中味を見る、読む・・・とフルコースで味わってほしいです。

 

落ち込んでいたときは、この大好きな川上さんのどの本でさえ開けなかったけど、今回読んでみて、自分の中で血が沸き起こるような楽しさを覚え、もう一度全部読破してみたいような衝動に駆られてます。

まずはリハビリで、東京日記1、2からだなー。

あー、楽しいなあ。ゆるゆるするなあ。

 

 

ところで、本の紹介したくても表紙の画像は写したりできないしなあ・・・と思っていたら、ブログのサービスでできたできた。この不器用な私にでもできた!!

早速、ほら・・・↓ へへへ(^^)v  上もね。 これからいろいろ本やCDのことなども書いてみようかなって思っています。

 

 

 

東京日記3 ナマズの幸運。

川上 弘美
平凡社
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