
茨城町の涸沼自然公園は、自然の状態を随所に残した公園で、この季節は春を感じられる草花がいっぱい迎えてくれます。

いわゆる木苺の一種、モミジイチゴの花、葉がもみじに似ているのでこの名があります。
初夏に黄色い果実をつけ、水分の多いうす甘い味は少年の日のおやつ、アルミの空いた弁当箱に詰めて母親の土産としたことがありましたが、山で食べる美味しさは失われていたことを思い出します。

公園内なので採取は控えましたが、今年は山菜の生育も2週間位早い気がします。ワラビとゼンマイもすっかり大きくなっています。
左側の写真、緑色の穂の付いた茎はオス(オトコ)ゼンマイ、下方の綿毛に包まれた方が一般的に食用にするメス(オンナ)ゼンマイです。

タラの芽と、よく間違えられるウルシの芽です。間違ってウルシの芽を食べてしまった方の話を聞いたことがありますが、味はとても美味だったとか、やがて体中に湿疹ができて、髪の毛の中にも…、病院に行ったら周りの人が自分の姿を見て後ずさりしたと言ってました。

ムラサキケマン(紫華鬘)は ケシ科キケマン属の越年草、日陰に咲く姿は華麗で園芸種のように見えますが、有毒の植物です。人参に似た葉なので山人参などの山菜と間違うことがあるようですが、葉をちぎると悪臭がするので区別できるようです。
そゞろ出て蕨とるなり老夫婦 川端茅舎
楤の芽の仏に似たる瀬のひかり 角川源義