顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

水戸の梅まつり終わる

2016年04月01日 | 水戸の観光
今年は梅の開花が早くお彼岸すぎには早咲き、中咲きの花はほぼ終わり、3月31日までの会期を持ちこたえることはできなかったような気がします。地球温暖化の影響で、毎年このような状況が続けば、会期の前倒し検討も必要かもしれません。


東門入ってすぐの正面にある「冬至梅」は、いくら早咲きとはいえ梅まつりの最後にすでに実をつけはじめていました。
先日、梅の苗木を売っているホームセンターで、受粉樹としての苗が紹介されているのをはじめて見ました。調べてみると、梅は自分と同じ品種の花粉では、受粉しても受精しない自家不結実性のものが多いようですが、偕楽園では100種類以上の品種なので、この心配はないと思います。


園内でも特に温かい南崖の斜面に下りてみると、老梅の下にたんぽぽが咲いています。本園でもこれからは、梅林の下は黄色い絨毯になり目を楽しませてくれます。
ほとんどがセイヨウタンポポですが、探せばニホンタンポポも少し見られるようです。


南崖の洞窟周りには、すみれの群落、この辺で一番多く見られる「タチツボスミレ」です。
タチツボスミレ(立坪菫)の坪とは庭を指し、身近に見られて立つように生えることに名前が由来すると解説されています。スミレ科の植物は世界の温帯に約400種があり、日本でも約60種が自生し、またその変種が数十種類と大変多いそうです。


欅門付近のキランソウ(金瘡小草)が濃い青紫の花をびっしりと咲かせています。根生葉が地面に張り付くように広がることから、ジゴクノカマノフタと覚えていましたが、有名な薬草で咳、去痰、解熱、健胃、吐瀉作用があり、また近年では筋骨草とも言われ、関節痛、骨粗しょう症予防にも用いられるため、「病気を治して地獄の釜にふたをする」ということからであるという説もあります。