「江戸と水戸ウイーク」と題した企画が、10月1日から9日まで水戸藩ゆかりの弘道館、小石川後楽園、水戸市植物公園で行われました。

弘道館では、園庭に水戸藩ゆかりの薬草の鉢を並べ、効能などの説明が展示されました。9代藩主徳川斉昭公が開設したこの藩校弘道館では、医学館の薬園で薬草の栽培や研究、製薬局では各種の薬が製造され貧者には無料で提供されました。また医学館の本草局長佐藤中陵は全国各地を巡って動植物鉱物を模写し、斉昭公の命によりその性質や効用を解説した『山海庶品』全1000巻を編纂しました。

10月8日には弘道館至善堂で、午前中に「弘道館で学ぶ江戸の暮らしと薬草」、午後は「水戸藩の医学と薬用植物」、「弘道館周辺の薬用植物散策」などの講座が開催されました。

水戸藩の薬草の歴史といえば、弘道館の開設より約150年前の元禄6年(1693年)、2代藩主徳川光圀公は藩内巡視によって、庶民が病気や怪我のときに、薬の入手や医者の治療を受けられないことを知り、藩医の穂積甫庵(鈴木宗與)に命じて、身近に手に入る薬草397種の効能・使用法を記した手引書を作らせ、大日本史編纂の彰考館で刊行し領民に配布しました。わが国最初の家庭医学書と言われる『救民妙薬』です。(写真は義烈館所蔵のもの、水戸商工会議所のホームページより)
この冊子は、以後多くの版を重ね,明治・大正の頃には活字本としても刊行されたそうです。

庭の花と野の花散策記ブログの雑草さんに教わった薬用植物、ムクロジ(無患子)は大手橋のたもとにあります。果皮にサポニンを含み洗濯や洗髪に用い、また強壮、去痰薬ともされましたが、現在は果実に毒を含むため飲用には用いないようです。ちょうどその実が成っていました。

愛嬌ある小動物のような形の面白さに、落ちている実を拾ってみました。黒い種子は、追い羽根の球や数珠に使われることで知られています。
無患子の弥山颪(みせんおろし)に吹きさわぐ 阿波野青畝
悼むとは無患子の実を拾ふこと 山本洋子

弘道館では、園庭に水戸藩ゆかりの薬草の鉢を並べ、効能などの説明が展示されました。9代藩主徳川斉昭公が開設したこの藩校弘道館では、医学館の薬園で薬草の栽培や研究、製薬局では各種の薬が製造され貧者には無料で提供されました。また医学館の本草局長佐藤中陵は全国各地を巡って動植物鉱物を模写し、斉昭公の命によりその性質や効用を解説した『山海庶品』全1000巻を編纂しました。

10月8日には弘道館至善堂で、午前中に「弘道館で学ぶ江戸の暮らしと薬草」、午後は「水戸藩の医学と薬用植物」、「弘道館周辺の薬用植物散策」などの講座が開催されました。

水戸藩の薬草の歴史といえば、弘道館の開設より約150年前の元禄6年(1693年)、2代藩主徳川光圀公は藩内巡視によって、庶民が病気や怪我のときに、薬の入手や医者の治療を受けられないことを知り、藩医の穂積甫庵(鈴木宗與)に命じて、身近に手に入る薬草397種の効能・使用法を記した手引書を作らせ、大日本史編纂の彰考館で刊行し領民に配布しました。わが国最初の家庭医学書と言われる『救民妙薬』です。(写真は義烈館所蔵のもの、水戸商工会議所のホームページより)
この冊子は、以後多くの版を重ね,明治・大正の頃には活字本としても刊行されたそうです。

庭の花と野の花散策記ブログの雑草さんに教わった薬用植物、ムクロジ(無患子)は大手橋のたもとにあります。果皮にサポニンを含み洗濯や洗髪に用い、また強壮、去痰薬ともされましたが、現在は果実に毒を含むため飲用には用いないようです。ちょうどその実が成っていました。

愛嬌ある小動物のような形の面白さに、落ちている実を拾ってみました。黒い種子は、追い羽根の球や数珠に使われることで知られています。
無患子の弥山颪(みせんおろし)に吹きさわぐ 阿波野青畝
悼むとは無患子の実を拾ふこと 山本洋子