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歴史まちづくり事業として水戸城二の丸の整備を進めてきた水戸市では、このほど隅櫓と土塀の復元工事が完成しました。ここは文教地区のため二の丸の南西角に建てた隅櫓への通路が問題でしたが、その敷設も終わり6月27日より一般に公開されました。
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いつも利用させていただいているGoogle mapの3D表示最新版には工事中の隅櫓が写っています。二の丸の真ん中辺りに入り口のある点線が完成した通路です。
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二の丸入り口の大手門は一昨年9月に復元されました。手前の大手橋左手には、大河ドラマ「青天を衝け」前編で活躍した9代藩主斉昭公の銅像がお待ちしています。
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大手門から隅櫓までの堀の上に、総延長450m、棟高1.8m、大壁漆喰仕上げの土塀も復元されました。
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石垣のない水戸城ですが、幅約40m、深さ約12mの巨大な堀はそのまま残っており、昭和45年までは国道6号線として使用されていました。
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二の丸の真ん中付近に隅櫓通路の入り口があり、案内板が建っています。
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通路は、茨城大学付属小学校と水戸三高の間で、建仁寺風の垣に囲まれ約350mもの長さがあります。
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普段は近づけない土塀の裏側も見られます。
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隅櫓は古写真や絵図を参考に復元位置や規模、入母屋破風の向きを決め、在来工法により施工されました。入母屋造り木造2階建て、建築面積128.01㎡、高さ9.652mで白漆喰仕上げです。
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出土した隅櫓の礎石です。遺構保護のため、盛土後、礎石の据付を行いました。発掘された一部の礎石も使用しています。
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礎石のでこぼこした形状に木材をピッタリ合わせる「光付け(ひかりつけ)」とよばれる加工を行っています。
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内部は3部屋に分かれていて、水戸城の歴史や大手門などの復元の資料が展示されています。
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水戸駅のペデストリアンデッキに上ると、ビルの間から隅櫓が見えます。
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駅前の黄門さん一行の像は、芸術院会員だった地元の彫刻家、小森邦夫氏の作品です。助さんの右手の先にも隅櫓が見えるのが分かるでしょうか。
徳川御三家ながら、石垣、天守を持たず、その規模の大きさも存在そのものもあまり知られていない水戸城が、復元構造物にせよ視覚的な効果で観光客の増加や市民の郷土愛につながればいいと思います。