市長選挙は、倍くらい得票差の開いた現職の圧勝という結果になった。
もともと、38歳の若く、やり手の現役市長に、先回のリベンジとは言え、
63歳の新人候補という時点で、圧倒的な不利な上に、
本人が関与してるとは思いたくないが、誹謗中傷に、怪文書と
ダークな戦法が付きまとい、世間では水戸黄門と悪代官じゃないが、
ドラマとしては王道の「勧善懲悪」の構図を、自ら背負った形になったのが
大きな敗因だろう。
まだまだ、政策ありきの選挙とはいってないが、
以前より、候補はきちんと政策を訴え、それを聞いて判断したいと
思う有権者が増えてるのは間違いなく、
そういう点でも、さすがに、現職は持ってる実績や情報の量が違う!
まさに「なう」な最前線で戦ってきた兵士と、
学生運動の戦歴を懐かしげに語る老兵では、
言うことなすこと、いちいち可哀想なくらい開きがあった。
いや、無類のヒール(悪役)好きも中にはいるだろうけど、
数の上では少数派だっただけ。
・・・とは言え、選挙になったこと自体は歓迎していたし、
小中一体校にかんしても、PTAレベルから、
市民全体の課題に広がったことも、大きな功績だったと思う。
ただ、政策らしい政策もなく、「憎さ、怨念」だけの
感情的なやり方で終始し、最終的に否定された形にはなったが、
中には多くの「騙されそうになった被害者」は、うちの母親も含めて、
お年寄りを中心に多かったし、その残した傷は深い。
「オレオレ詐欺みたいなやり方は良くないぞ!!」と、
かなり腹が立ったこともあったけど、
同じく感情的になっては絶対にいけないと思って我慢していた。
だいたい、「小中一体校」という大事な問題を、
選挙という仮面を被った町の有力者のメンツ争い、
パワーゲーム・・大人の喧嘩に持ち込んで、
子供達をダシに使って何やってんだ!
「その子供に堂々と胸を張って言えることをやってんのか!」
という部分が一番気になった。
そういう子供達やお年寄りたちへの、
これからのケアというか、フォローも大事と思うが、
敗戦の弁を聞いてても、情けなくなる言葉しか届かないなぁ~。
・・・にしても、昨夜は「この紋所が目に入らぬかぁ~!」な一夜だった。
正直、清々した「水戸黄門」の視聴者の気分と、
これで全てが解決したはずもなく、これが終わりでなく、
また新たなスタートであることに、
市長に問題や責任を押し付けるのでなく、自分達が一緒に考え、
行動していかねばいけないと、心引き締める瞬間でもあった。
最終的に、この選挙を通して露呈した一番の問題点は、
「じゃー、議会は一体今まで何をしてきたんだ?」ということに尽きるだろう。
市長が独断で、議会にかけずに何もかも勝手に進めてるはずもなく、
きちんと、正規の手続きに乗っ取って議会承認を得て進めてきたことに、
自ら賛成して通してたことに対して「いや、よく考えたら反対!」などと、
急にスポンサーの顔色を伺って、自分の主張、言動をひっくり返せる
議員の意識改革や、質の向上が必要だという事実。
ここできちんと辞職し「ケジメ」をつける事が大人としての
責任の取り方ではないだろうか?
時代が時代であれば、切腹ものだろう。
春に行われた市議選で、すでにこの「議会崩壊」という事態を憂慮して、
全てを投げ打って自ら行動を起こし立候補した若い議員達の認識に、
少し市民感覚も近づけたように思う。
自分も、その市議を応援する立場であったにも関らず、恥ずかしながら、
頭では理解してるつもりだったが、今になって
「なるほど、この事を言ってたのね。」と実感として感じられた。
選挙圧勝で、大きな後ろ盾を得たのだから、
あとは皆で同じ方向を見て頑張るだけ!
その方向は、またひとつ大きくなった若い賢者によってすでに示された。
「美しい!明るい!楽しい!我が町!」
一緒に作っていきましょう!!
また、地元のメディア界も新しいスタイルが示された選挙だったかもしれません。
地元FM局や、小さなメディアがUSTを使って「ライブ=なう」で、
伝えてくれた実績は大きいと思います。
選挙戦中の両候補者の討論会に引き続き、
PDFで無料配布された選挙速報↓ケンオードットコムより
http://www.kenoh.com/2010/11/01kunisada/kunisada.pdf