地震発生から、津波、そして、今後も永く続くであろう原発事故の恐怖。
今回の大災害による被害は
日を増すごとに人々の生活の広汎な部分に拡大しているように感じます。
多くの被災者を生み、
地域の人々は、生まれ育った故郷を捨てざるを得ないという悲劇まで発生しています。
そして、
現在でも続く農作物や畜産業の農家の被害。
いつまで続く放射能漏洩による漁業関係者の被害と今後。
さらに、
工業関係などの産業界に派生している影響を見ても、
あらためて、被災地では日本経済の根底を支える優秀な下請け企業が多かったという現実を知らされています。
今回の事態は、
まさに、我が国の産業構造を根底から破壊してしったと思えるような事態であると思います。
なかには、
第二次世界大戦の敗戦と同レベルかそれ以上の被害になるかもしれないという見解もあります。
東京電力福島原発の放射能問題は長期化の様相を呈しています。
こんなに狭い島国で発生した、最悪の事態が世界中の注目を浴びることになっています。
かつて、チェルノブイリの事故によりロシアの技術的威信が失墜したように
資源の少ない経済産業立国でありながら、
これまで高度な産業技術を誇ってきた我が国の技術立国としてのイメージまで破壊されてしまう事になるのかも知れません。
いま、原発による放射能問題により
「次世代エネルギー開発」が急がれていますが、
当面は、これまで人々の生活や産業を支えてきた「化石燃料」の必要性とあり方が再び問われる事になります。
====================================================
我々のビジネスは、石油流通を中心とするシステム開発ベンダーです。
今回の大災害が発生した時点で、
テレビ画面では被災地から「ガソリンがない!」、「灯油が届かない!」という悲鳴が流れていました。
私は、災害発生のちょうど一週間前に、被災地である、八戸、宮古、気仙沼を石油流通システム構築で巡回しておりましたが
テレビ画面に映る被災地の映像を見ていると、まさに、私が伺った地域、企業様の映像が映し出されていました。
驚いて、電話をしましたが通じませんでした。メールをしても連絡が取れません。
「とんでもない事態が発生した!!」
我々のシステムは消費者にライフラインである「灯油」の受発注から配送まで行うためのシステムなのです。
現地の『雪ん子』をなんとか稼働させたい。ようやく、宮古の角登商店様に連絡がとれました。
光ファイバーが切断して、大変なことになっていましたが、なんとか復旧して稼働しました。
しかし、
その後、もっと大きな、課題が発生しました。
それは、直売システムのWEB受注(EDⅠ)システムの維持管理です。
リスク管理のために、サーバーは分離して管理しているにしても、
同じ東京電力圏内ですから『計画停電』によるトラブルが発生する可能性がありました。
我々の石油流通専用EDIシステム「ペトロマスター、ドットネット」は全国各地で稼働中なのです。
被災地だけでなく、九州の最大手企業、関東エリア、などまで広域にわたります。
すでに全国各地で、石油製品が届かず閉鎖するSSが拡大しています。
もし、「計画停電」で、サーバーがダウンしたら・・・・・
正直なところ、私の頭の中は「真っ白」になりました。
使用ユーザー様の、ローリー配送、すなわち、SSの上流段階に影響が及ぶ事になってしまう。
『なんとか、しなくては・・・・』
大手企業から、「EDIは大丈夫ですか?」という問い合わせが掛ってきます。
SIの新井は「なんとかします、大丈夫です。」と落ち着いていました。
私と仕事をして20年以上。いつの間にか、頼れる男に育っていました。
まず、考えた事は、「発電機」の調達でした。
幸い、家内の弟が中古の発電機を見つけてきましたが、
インバーターがなくて、そのままサーバーやPCに接続利用できません。
電気に品質があるのか・・・、私は、初めて知りました。
そこで、大型のUPS(無停電装置:バッテリー)を探す事にしました。
全国各地に手をまわして、なんとか外国製のUPSを調達できましたので、
UPSに接続してテストして、なんとかOK。
会社は、駅のそばで周辺は住宅ばかりです。発電機を回したら文句を言われないだろうか・
家内が、一軒毎に状況を説明して回りました。
「こんな時ですから、頑張ってください」というご支援を頂きまして、
古い発電機を稼働させたら、なんと音の大きい事。
新人の、久保君が必死でカバーしていました。
ようやくも一安心して、弁当を買ってきて、ロウソクと懐中電灯で過ごしました。
しかし、よく考えてみたら、発電機があるので電灯を使えたわけです。
夢中でしたから、そんな事も気付かずに必死で死守したサーバーです。
おかげさまで、システム的なトラブルは全て回避できました。
あらためて、我々の仕事は、
石油ビジネスのコアな部分を担うシステムなのだという事を認識しました。
責任を感ずると共に、今後さらなる充実に努めてまいります。
突発的な、アクシデントに対応できるアナログ的な危機管理能力は
ミニタリ―マニアの揃う当社では得意な分野です。
====================================
そんな訳で、
我々は、全員で今後の対応を考えました。
今後、発生するかもしれない、関東エリアでの災害やアクシデントに備えてどうするか、
色々考えましたが、
「サポートセンター」を移転する事が最良の策であるとの全員の結論と合意で、
どうせなら、本社まで全て軽井沢へ移転しようということになりました。
軽井沢は、涼しくて、今日も快適です。
そんなわけで、我々のドタバタBCP対策が、
なんと、テレビ東京の人気番組。
日経スペシャル『ガイアの夜明け』で放映されることになりました。
これから、収録が開始されます。
地方の皆さんは、BSでご覧頂けると思います。
放映日は、あらためて、お知らせしましょう。
ご期待下さい。
今回の大災害による被害は
日を増すごとに人々の生活の広汎な部分に拡大しているように感じます。
多くの被災者を生み、
地域の人々は、生まれ育った故郷を捨てざるを得ないという悲劇まで発生しています。
そして、
現在でも続く農作物や畜産業の農家の被害。
いつまで続く放射能漏洩による漁業関係者の被害と今後。
さらに、
工業関係などの産業界に派生している影響を見ても、
あらためて、被災地では日本経済の根底を支える優秀な下請け企業が多かったという現実を知らされています。
今回の事態は、
まさに、我が国の産業構造を根底から破壊してしったと思えるような事態であると思います。
なかには、
第二次世界大戦の敗戦と同レベルかそれ以上の被害になるかもしれないという見解もあります。
東京電力福島原発の放射能問題は長期化の様相を呈しています。
こんなに狭い島国で発生した、最悪の事態が世界中の注目を浴びることになっています。
かつて、チェルノブイリの事故によりロシアの技術的威信が失墜したように
資源の少ない経済産業立国でありながら、
これまで高度な産業技術を誇ってきた我が国の技術立国としてのイメージまで破壊されてしまう事になるのかも知れません。
いま、原発による放射能問題により
「次世代エネルギー開発」が急がれていますが、
当面は、これまで人々の生活や産業を支えてきた「化石燃料」の必要性とあり方が再び問われる事になります。
====================================================
我々のビジネスは、石油流通を中心とするシステム開発ベンダーです。
今回の大災害が発生した時点で、
テレビ画面では被災地から「ガソリンがない!」、「灯油が届かない!」という悲鳴が流れていました。
私は、災害発生のちょうど一週間前に、被災地である、八戸、宮古、気仙沼を石油流通システム構築で巡回しておりましたが
テレビ画面に映る被災地の映像を見ていると、まさに、私が伺った地域、企業様の映像が映し出されていました。
驚いて、電話をしましたが通じませんでした。メールをしても連絡が取れません。
「とんでもない事態が発生した!!」
我々のシステムは消費者にライフラインである「灯油」の受発注から配送まで行うためのシステムなのです。
現地の『雪ん子』をなんとか稼働させたい。ようやく、宮古の角登商店様に連絡がとれました。
光ファイバーが切断して、大変なことになっていましたが、なんとか復旧して稼働しました。
しかし、
その後、もっと大きな、課題が発生しました。
それは、直売システムのWEB受注(EDⅠ)システムの維持管理です。
リスク管理のために、サーバーは分離して管理しているにしても、
同じ東京電力圏内ですから『計画停電』によるトラブルが発生する可能性がありました。
我々の石油流通専用EDIシステム「ペトロマスター、ドットネット」は全国各地で稼働中なのです。
被災地だけでなく、九州の最大手企業、関東エリア、などまで広域にわたります。
すでに全国各地で、石油製品が届かず閉鎖するSSが拡大しています。
もし、「計画停電」で、サーバーがダウンしたら・・・・・
正直なところ、私の頭の中は「真っ白」になりました。
使用ユーザー様の、ローリー配送、すなわち、SSの上流段階に影響が及ぶ事になってしまう。
『なんとか、しなくては・・・・』
大手企業から、「EDIは大丈夫ですか?」という問い合わせが掛ってきます。
SIの新井は「なんとかします、大丈夫です。」と落ち着いていました。
私と仕事をして20年以上。いつの間にか、頼れる男に育っていました。
まず、考えた事は、「発電機」の調達でした。
幸い、家内の弟が中古の発電機を見つけてきましたが、
インバーターがなくて、そのままサーバーやPCに接続利用できません。
電気に品質があるのか・・・、私は、初めて知りました。
そこで、大型のUPS(無停電装置:バッテリー)を探す事にしました。
全国各地に手をまわして、なんとか外国製のUPSを調達できましたので、
UPSに接続してテストして、なんとかOK。
会社は、駅のそばで周辺は住宅ばかりです。発電機を回したら文句を言われないだろうか・
家内が、一軒毎に状況を説明して回りました。
「こんな時ですから、頑張ってください」というご支援を頂きまして、
古い発電機を稼働させたら、なんと音の大きい事。
新人の、久保君が必死でカバーしていました。
ようやくも一安心して、弁当を買ってきて、ロウソクと懐中電灯で過ごしました。
しかし、よく考えてみたら、発電機があるので電灯を使えたわけです。
夢中でしたから、そんな事も気付かずに必死で死守したサーバーです。
おかげさまで、システム的なトラブルは全て回避できました。
あらためて、我々の仕事は、
石油ビジネスのコアな部分を担うシステムなのだという事を認識しました。
責任を感ずると共に、今後さらなる充実に努めてまいります。
突発的な、アクシデントに対応できるアナログ的な危機管理能力は
ミニタリ―マニアの揃う当社では得意な分野です。
====================================
そんな訳で、
我々は、全員で今後の対応を考えました。
今後、発生するかもしれない、関東エリアでの災害やアクシデントに備えてどうするか、
色々考えましたが、
「サポートセンター」を移転する事が最良の策であるとの全員の結論と合意で、
どうせなら、本社まで全て軽井沢へ移転しようということになりました。
軽井沢は、涼しくて、今日も快適です。
そんなわけで、我々のドタバタBCP対策が、
なんと、テレビ東京の人気番組。
日経スペシャル『ガイアの夜明け』で放映されることになりました。
これから、収録が開始されます。
地方の皆さんは、BSでご覧頂けると思います。
放映日は、あらためて、お知らせしましょう。
ご期待下さい。