ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

不満鬱積の石油流通ビジネス。

2011年11月27日 05時54分46秒 | Weblog

最近、私の身の回りで聞こえてくる話は、何をいまさらという感じなのですが・・・、
あらためて「不景気」な話題が多いように感じていますが、
皆さんは、いかがですか?

それでも、多くの石油業界経営者の方は、
底堅い消費需要がある石油業界はまだまだ、恵まれているといいます。
その意見には、私も同感です。
しかし、これだけ揮発油税や軽油税など税制面で貢献している業種にしては、
経営環境が厳しすぎると感じています。

政府や日銀が発表する「大本営発表」のような経済報道を聞くたびに、
現実と遊離した官僚的な景気動向の言葉遣いに、一喜一憂している多くの国民がいるわけですが、
「本当なのかな・・・?、」と感ずる方も多いはずです。

石油ビジネスでは不景気でお客様企業がもし破綻して不良債権が発生すると、
ガソリンの国税から軽油の地方税まで、リテール業者が税金分まで被害を被ることになります。

さらに、軽油税に関しては、不良債権発生時において特約店とサブ店では還付請求などの面での格差があります。
このことは、同じ業種でありながら大きな経営格差を生んでいる大きな要因ともなっています。

先日も、あるサブ店の社長が嘆いておりましたが、この部分だけは早めに是正すべきだと思います。
現実、昨今のSS閉鎖に関するデータを確認してみると、サブ店企業レベルの廃業、閉鎖、が多いわけです。

消費者からみると、石油業界における特約店、サブ店の区別は解らないことなのですが、
企業としての中身をみると、実は大きな格差があるわけです。

多くの業種を見渡して、売り上げに占める「税額比率」がこれほど高い商売はないでしょう。
売り上げのほとんどが税金なのです。
よく考えれば、矛盾だらけのSS業界なのですが、
税金のかからない「灯油ビジネス」だけは業界格差がなく、税率も低いですから何とかなるはずです。

経営者として企業を経営していれば、
これから社員に「賞与」を支給しなくてはなりませんが、「赤字」でキャッシュフローがなければそれもできません。
しかし、国や自治体はこれほど多くの財政的な課題を抱えていても、
公務員に対しては無条件で「賞与」を支給するわけです。

本来、国を一つの企業としてみたら、財政が「赤字」なら、社員(公務員)の
「賞与」も減額するか、または、支払うべきではないと考えるわけですが、
そんな国民の声なんて、この官僚国家では全くどこへも届きませんね。
困った国です。

こんな時代ですから、ガソリンの拡販ばかりに目が行ってしまうと危険ですね。
来年あたりからは、社内管理コストの削減などが中心となりそうな気配です。