本当は、先週見ようと思っていたけれど仕事が入って見られなかった、仙台天文台制作「星空とともに」を白井市プラネタリウムで今日は見てきました。

3月11日のあの日、仙台は雪だったという。それが、夜になって晴れ渡り、気づくと満天の星になっていたそうだ。
停電になった真っ暗な夜空に広がる星の世界は怖いように美しかったという。その時を再現した空を眺めながら、被災した人の夜空の思い出を聞く。怖かった、寒かった、つらかった思いと共に、美しさと宇宙の変わらぬ営みに暖かく包まれたように感じた人もあったようだ。流れ星がいくつも怖いほどに流れたという。いろいろな思いが混ざって、涙が流れた。
支えてくれた人たちへの感謝のメッセージもあった。
6年を経て、福島から避難している子供たちへのいじめや、福島への差別についてのニュースが流れている昨今。
優しいと言われる日本人に、補償金をやっかむような貧しい心の人がいること、苦しむ人に鞭打つようなことをする人がいることに胸がいたくなる。被災者の苦しみを忘れずに寄りそっていく気持ちを大切にしないといけないと心から思った。
外に出ると夕陽が沈もうとしていた。

そして、夕陽と反対の東空には、月が上っていた。

被災住民の帰還が進められているが、汚染土のつまったフレコンとの共存。居住地の周りは除染されていても山の除染はされていない。
本当に安全か不安のなかでの帰還。帰還しないものには、自由意思で移住していると援助は打ち切られると聞く。
被災地で仮設住宅から出られない人が3万人もいるとNHKで報道していた。それは、安全対策のための建設土台工事が追いつかないからだという。
「福島はUnder Controlだ」とまだ福島第1原発の格納機の内部すら確認できてない事実が見えない段階でウソをいった首相。そして誘致した東京オリンピック。その建設工事が復興工事の足を引っ張っていないのか。
何だか、物事の決め方が不明瞭で、計画が本当に熟考されているのか、疑いたくなるようなことが多すぎる。豊洲にしても、東京オリンピックにしても。

今日も、夕陽が真っ赤になって沈んで行った。
心を射すような色に思わずカメラを向けると、その幻想的な色がかわった映像に焼付いた。
正しい方向へ、私たちは本当に向えているのだろうか。
向かわないといけない。そんな思いに駆られた。
お月様、どうか私たちを見守って下さい。
小さく力はないけれど、努力していきます!
政治は国政も地方自治も与党も野党も公務員も、自分たちの利権だけを追求して国民と向き合おうともしないこの国の行く末に暗澹たる思いです。
日本が自然によって掃除しつくされない限り何も変わらないように思えます。
それでも太陽も月も毎日見守ってくれていますけど、どう思っているのでしょうね。
私の友人の写真家は、「かさぶた」という写真集を出して、福島の被災地を覆う植物の美しさを表現しました。
<自然が、人間の引き起こした悲惨な傷跡を覆い、直してくれる>
自然に掃除される前に、もっと自然に向き合って、自然と共生する日本人の心を取り戻したいと思います。