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もし珠洲原発が建設されていたら!

2024-01-06 21:21:18 | 知ろう福島のこと

  今回の「令和6年能登半島地震」で大きな被害を受けた珠洲市。ここに「珠洲原発」の建設計画があり、28年の長い経過を経て、断念された話はご存知でしょうか? 私が、このブログで推している東京新聞が次のような記事を大きく1月5日に出していました。

  まずは読んでみてください。テレビでも少しは言っている局もありましたが、この2つ続きの大きな紙面は大変な情報です。

  

  

  

  

   まず、第1には、能登半島の志賀原発にトラブルがあったこと。それが十分に国民に伝えられていないことが問題です!それは、地震国日本の将来の原発政策に大きな意味をもつからです。官房長官の第1声「「志賀原子力発電所をはじめ、原子力発電所は現時点で異常がないということが確認されています」だけを記憶に残している人はいませんか? 2回目の緊急記者会見では「北陸電力の志賀原子力発電所で変圧器に火災が発生し、消火済み」と報告。その後は、どうコメントしていますか?今回の事態を原発のこれからの政策にも影響を与える~と深く受け止めていますか?

      第2には、今回は休止中で、酷い放射能漏れの事故に至らなかったこの志賀原発を、2016年には「活断層の存在が否定できない」とされて事実上再稼働が不可能とされていたのが2023年3月に規制委の判断が覆され、再稼働の動きが進もうとしていることです!

      第3に、よく読むと、1999年には制御棒が落下して臨界事故を起こして板にもかかわらず、2007年まで隠蔽して公表していなかったこと!!! (そして、この隠蔽体質はいまも続き、NHKの報道「志賀原発 外部電源一部トラブル 漏出の油量は当初発表の5倍超」によると、下のように言っていました)

「志賀原発では今月1日の地震により、1号機と2号機で外部から電気を受けるために使われている変圧器2台の配管が壊れて、絶縁や冷却のための油が漏れ出し、一部の系統が使えなくなっています。北陸電力はこのうち、2号機の変圧器から漏れた油の量について、当初およそ3500リットルと発表していましたが、5日開いた会見で、推計に誤りがあり、実際にはおよそ1万9800リットルにのぼったと発表しました。また、新たに2号機の別の変圧器1台でも、配管の隙間からおよそ100リットルの油が漏れ出していることが確認されたと発表しましたが、外部から電気を受けるために使われるものではないということです」。

      因みにさきほどの繰り返しですが、林芳正官房長官は2回目の緊急記者会見で、北陸電力の志賀原子力発電所で変圧器に火災が発生し、消火済みだと明らかにしたようだが、これを重大視していない様子です。臨界事故をホッカムリした前歴のある原発で、トラブルがあったことを過小にみせようとしている。本来なら再稼働を視野に入れて動いている今、その是非を考え直さないといけないのに!!!!

      そして、さらに最初の「珠洲原発」の計画が実現し稼働中だったとしたら、どんなことになったのかと肝を冷やしながら、その珠洲原発をいかに住民が反対して建設を阻止したのかのいきさつを探してみた。

      すると「珠洲原発反対運動の歴史」というサイトの中の特に「珠洲原発反対運動の歴史<簡略版>」に、その活動がしっかり記録に残されていた。そこを読むと、珠洲市長選で、開票後,投票総数が投票者数より16票多いことが判明し、「選挙無効」とするまでがいかに大変だったかなども書かれていて、原発推進派の呆れるほど滅茶苦茶なやり方と闘い抜いた1975年から2003年に至る凄まじい28年を理解できました。

     前述の志賀原発の事故やトラブルを隠したり過小にみせるやり口も汚なさ。そして、原発推進派の過去や事実や現実に向き合わない態度は恐ろしいものがある。それを忍耐強く覆し、建設を断念させた珠洲市の方々の努力には、読んでいて心から頭が下がった。今回の地震で大変な思いをしていると思いますが、<福島原発事故の時は災害救助すら避難指令が出てままならず、まだ下敷きになっていたり助けられる人がいたのに待避せざるをえなかった>と映画「日本と原発 4年後」(youtube で無料公開中)で福島の方々が無念さを語っていて、涙が出ました。

      それに比べ、能登では120時間経った中でも救助された方がいるニュースが入りました。原発を拒否した珠洲市の方たちのお陰で、救助を続けられることの重さを感じました。頑張ってください。あなた方のお陰で、福島のように故郷を一瞬で失った人は出ないで済んだのです!大変だけれども、故郷は放射能で穢されることなく、故郷を必ず再興していけます。防災服を着ても訪ねることもできない福島の被災地のこと、国民は忘れないために、是非「日本と原発 4年後」(youtube で無料公開中)をみて、日本中にある原発について、真剣に考えましょう。

      日本は地震国です。他国の人と殺し合う「軍隊」なんかいりません(自衛隊は、今も活躍してくれていて感謝しますが、防衛には最低限の配備で十分です。沖縄の美しい自然を壊して敵基地攻撃能力をつけるための配備をするなんて私は大反対です)。地震に対して脆弱で危険極まりない原発は、廃炉にしていきましょう。人を殺す目的の兵器を大人買いして米国の軍需産業を儲けさせるのでない、平和国家日本として、もっと大事なことにお金を使いましょう。日本は、仮想敵国より先に、自分たち自身の政策の誤りで故郷の自然と豊かさを失った福島原発事故の経験を持つ国なのです。闘い、お金をかけるべき所を決して間違えないでください。

      珠洲市の方たちがチェルノブイリや過去の原発事故に学んで行動したように、全ての日本人は日本の国土や国民の生活を守るのは、地震や自然災害に備える事がまず第1!だと肝に銘じましょう。仮想敵国のための兵器を買うお金より、その方が大事でもっとも現実的です。阪神、東日本、熊本などの震災以外にも、水害、台風被害・・・日本国民はまず自然災害と真正面から闘い防備することの方を優先しましょう。

      その災害対策のノウハウは世界の役に立ち、廃炉技術で世界に貢献する日本の方が、憲法の前文に謳われた「平和で世界に役立とう」とする日本の平和理念に1番そぐわしい。しかも、それこそが、日本国民の本当の幸せになること。世界の平和に通じる行動です!!!

      ウクライナやガザで分かるように、兵器では平和を生むことはできません。命と財産とが奪われ、憎しみと次の争いの種だけが生まれるのです。

 

            

 

          

      

  


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