先日家族が永眠。
60年以上使ってきた桐箪笥がありました。
捨てるのも忍びなく、チェストとしてリフォームしました。
リフォームの工程をご覧下さい。
戦後間もない、物不足の時代の製品ですので、お世辞にも上等とはいえません。
しかし無垢材ですので、今時の合板製とは違いリフォームが可能です。
遊木民としての存在価値が問われます。
全ての金具を外し、サンダーでサンディング(#120、#240)します。
同時に底板などの補修をします。
深く削れば全ての
傷を消すことができますが、あえて深い傷は残すことに
しました。
家具と家族の歴史を残すためです。
ペーパーを#400に変えてサンディング。
引き出しが終わったらフレーム本体のサンディング。
引き出しの鍵穴はチークの丸棒で埋木。
仕上げはTUNG OIL (桐油)でオイルサンディング。
これで耐久性と汚染防止が向上します。
もちろん見た目も落ち着きます。
一段だけ仕上げてオイルの程度を確認します。
家具は取手などの金具で格調が変わります。
インターネットの専門店のカタログから選んだ取手です。
ブロンズ調のクラシックな物です。
木肌とのマッチングも良さそうです。
和箪笥の上部は使いませんでしたので、天板を取り付けました。
集成材にオイルステインを刷り込み、オイルサンディングで仕上げました。
一ヶ月かかってチェストが完成しました。
何とか様になったようです。
これであと2~30年は使えるでしょう。
家具はやっぱり無垢材です。
戦後の粗末な材料でも再生可能でした。
チェストの後に見えるのが明治時代の桐箪笥です。
実に100年以上使われてきました。
材、製作とも今回の箪笥とは比較にならないくらい上等な物です。
さて、どうしたものか・・・・・・?
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