住職のひとりごと

広島県福山市神辺町にある備後國分寺から配信する
住職のひとりごと
幅広く仏教について考える

ホームページのアドレスが変更になりました

2006年04月08日 08時27分44秒 | ナマステ・ブッダより
ここ広島県東部神辺町にもやっと光回線が引かれることになり、早速光接続いたしました。昨年の8月に申し込んだのですが、この3月末になってやっと開通です。(なお、3月には深安郡神辺町が福山市と合併して福山市神辺町となりましたことも併せて御通知いたします。)

これにより、当「住職のひとりごと」の元ページである「ナマステ・ブッダ」並びに「備後国分寺ホームページ」のアドレスが変更になっています。リンクを貼って下さっている皆様には誠にお手数ですが、設定変更してくださいますようにお願い申し上げます。

仏教を学ぶ人のためのナマステ・ブッダ 
http://www7a.biglobe.ne.jp/~zen9you/

備後国分寺公式ホームページ
http://www7a.biglobe.ne.jp/~zen9you/pada/bkoku1.htm

今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
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天寿を全うするために 「病気にならない生き方」を読んで2

2006年04月08日 07時10分18秒 | 様々な出来事について
ガンを含めどんな病気もその原因があり、薬に頼りきることなくその原因こそ取り除く必要がある。どんな薬も基本的に薬は毒であり、症状を抑えることは出来ても、薬で病気を根本的に治すことは出来ない。食事の量や質、時間やストレスなどその病気の原因そのものが除かれない限り根本的に健康を回復することは出来ないと断言される。

では私たちは何を食べるべきなのか。先生は動物の食性を表す歯に注目される。人間の場合、肉を食べる歯が一なのに比べ植物を食べる歯が七あるということから、植物食を85パーセント、動物食を15パーセントにすべきであると言われる。

つまり、穀物を50パーセント、野菜や果物が35から40パーセント、動物食は10から15パーセントとし、穀物は玄米など精製していないもの、他のものもなるべくエンザイムを沢山含む新鮮な物がよい。動物食は人間より体温の低い魚で摂るのがよく、牛乳、乳製品、マーガリンは避け、揚げ物もなるべく摂らないこと。

そして、一口に50回程度よく噛み、消化されやすくする必要がある。なぜならば腸壁で吸収されなかった場合、過剰に食べた場合同様に腸内で腐敗、異常発酵が起きるため、その解毒にエンザイムが浪費されるからだという。

よく噛むことで食事に時間がかかり、その間に血糖値が上がり食欲も抑制され、食べ過ぎを防ぐことが出来る。つまりダイエットにもなり、腹八分目でも満腹感が得られる。小食を心がける必要がある。出来れば子供の時からこうした食習慣を身につけるのが良いという。

なぜなら、病気は遺伝ではなく、その生活習慣の継承にあるから、といわれる。良い食材、良い水を摂り、規則正しい生活をして薬は極力飲まない、そうした体によい習慣を受け継げば子供は苦労せずに健康を維持し続けることが出来るであろう。

そして、糖分、カフェイン、アルコール、添加物が細胞や血液から水分を奪い血をドロドロにしてしまうジュース、ビール、コーヒーやお茶を水代わりに飲むことなく、血液の流れを良くし新陳代謝をスムーズにするためには、よい水を毎日1500から2000cc飲むのが良いのだそうだ。先生は、朝起きがけに500cc、昼食と夕食の一時間前に500ccずつあまり冷たくない浄水を飲まれているという。

良い水はダイオキシンや様々な環境汚染物質、食品添加物もちゃんと体外に排出し、バイ菌やウイルスが侵入しやすい気管支や胃腸の粘膜も良い水によって潤っていると免疫細胞の働きが活発化してウイルスの侵入しにくい場所になるともいう。

そして、食事以外のことで必要なのが、3、4キロを歩くなどの軽い運動と、十分な睡眠、また昼食後の昼寝なども大切なこと。それから、副交感神経を刺激して精神の安定を促し免疫機能を高める深呼吸を暇さえあればすること。そして、ストレスのない愛情に充ちた幸福感を感じる生活をするならば天寿を全うできるであろうと結論される。

勿論これら総てをすぐに実行することは難しいかもしれない。家族もあり、一人だけ食べ物を替えることは簡単なことではない。しかし出来ることから実行することで少しでも良い方向に変えていけるのではないか。特に持病に悩み薬に頼ることに疑問を感じ始めている人には朗報であろう。

ここで紹介できなかった諸々の健康に生きる智慧がこの本には凝縮されている。所々大事な部分が太字になっている。そこだけを読んでもかなり役に立つだろう。是非手に入れて、ご一読願いたい。

最後にこの本で記された仏教に通底する部分を紹介してみよう。体の一部のダメージが体全体に影響を及ぼすということは、仏教でいう縁起にかなう考えであり、病気は薬で治ることはなく、まずその原因を知りその原因こそ取り除くことが病気を治すというのは正に仏教の四諦の教えに、また、私たちの今ある体は生涯の食歴生活習慣の積み重ねによるとするのは、業論そのものであった。医療の最前線で活躍する新谷先生の到達した教えには、正に仏教がその正しさを裏付けているようだ。

最後に先生は臓器別医学が医者をダメにすると主張されている。一部の症状を回復させるために命を落とすことが平然と行われていると指摘する。これなどは、僧侶の世界で言えば宗派別の学問ばかりを優先する今日のあり方が仏教をダメにするということに該当するようにも思われた。新谷先生のひと言ひと言が私には納得できる、誠に心に響く名著であった。
コメント (3)
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