野球少年は夢を見る…

Hanshin Tigers Series 2024

4連敗、4連敗、4連敗、4連敗、4連敗、4連敗、4連敗、(26日・甲子園)

2005-10-27 11:43:37 | Nippon Series
 片岡篤史が試合後、「セ・リーグの他の球団に申し訳ない」と語っていたが、セントラルの他の球団の選手たちも、阪神タイガースには「同情」しているだろう。ジェフ・ウィリアムスの「ゲーム間隔が空いたリスクは大きかった」の言葉が全てを物語っている。「タイガースの力を100%出せたとは思っていない」。
 千葉ロッテ・マリーンズの選手たちは「100%ではない」タイガースを破って≪日本一≫になって嬉しいのだろうか? 勝てば「官軍」。勝てれば何でもいいのだろうか? やる以上はお互いBESTの状態で、「フィフティー:フィフティー」で戦って雌雄を決するのが、スポーツ選手ではないのか? 

 しかし、マリーンズがタイガースの「力」を封じて見せた部分も大きかったように思える。セントラルのピッチャーが怖がっていた金本知憲や今岡誠への大胆な、そして緻密な攻めは、セントラルのピッチャーにはできていなかった。魅入られたように甘い球を投げて、同じ「過ち」を繰り返すセントラルのピッチャーとは一味違う攻めを、マリーンズのピッチャーはしてきた。
 しかしマリーンズのピッチャーも完璧ではなく、甘い球もあったが、それを打ち損じたタイガース打線は理由はどうあれ「敗者」に相応しいと言える。

 またしても「日本一」を逃したタイガース。何かが決定的に欠けていた、ということだろう。それはやはり「真のエース」不在であり、2002年の井川慶の出現でこれで一安心と思ったが、その井川が堕落し、来シーズンはメジャーリーグへと旅立つ(だろう)。ベテラン下柳剛に頼らざるを得なかった今シーズン。来シーズンは苦難のシーズンが待ち構えているだろう。差し当たって「エース」候補は見当たらない。
 タイガースはこれから再び堕落していくのか、それとも「真のエース」を見い出して「常勝軍団」への道を歩むのか? 球史に残る、この日本シリーズ「惨敗」。この屈辱は忘れられるものではない……。今年の御堂筋パレード(11月6日)は全ての人々の胸に雨が降る。