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Hanshin Tigers Series 2024

シーツ様様!(16日・倉敷)

2006-05-17 20:58:15 | Inter League
 昨日は【延長12回】4時間2分の長い試合。出勤前にHDDに録画予約しておいたが、自宅に帰って見てみると、【12回裏】1-OUT満塁、2番・関本健太郎が空振り三振に倒れたところで、録画は終わっていた。無念……その直後のアンディー・シーツのサヨナラヒットを見ることは出来なかった。今日はじっくり自宅でTV観戦を楽しもうとしたら、雨天中止……これも無念。

 先発のクリス・オクスプリングが3回までパーフェクトに抑えながら、またしても【4回表】「FA取得」(タイガースには来ないだろうが……)小笠原道大にライトスタンドに豪快な一発! 先制の2ランを浴びて、「0対2」。
 そのオクスプリングが【5回裏】1-OUT後、1,2塁間を抜いて、出塁。タイガースファンは「トレイ・ムーア」の幻影を見ているか? 赤星憲広、関本が連続フォアボール(四球)の後、この日全打点を稼ぐことになる3番シーツがセンター前に弾き返して、「2対2」同点に。

 そして藤川球児が昨日もいいピッチングをしたようだ。【8回表】から登板して、先頭の元メジャーリーガー(シカゴ・カブス)代打ホゼ・マシアスに初球150㎞が出て、倉敷マスカットスタジアムのスタンドがざわついている。恐らく初めて生で観る、球児の快速球に驚いている様子だ。
 2球目の148㎞でも「おおっ」。3球目のカーヴのすっぽ抜けを挟んで、4球目の151㎞、振り遅れのファウルでまたしても「おおっ」。球児の快速球に慣れきっている甲子園の観客とは一味違う、地方球場・倉敷の観客の新鮮なリアクションに球児の右腕も唸る。最後も151㎞で空振り三振! 

 それは、この交流戦で対戦するパシフィック・リーグのチームも同じ「驚き」だろう。1番・森本稀哲も初球=151㎞を空振り! 2球目3球目にフォークで梳かして、4球目(147㎞)のインコースで完全に詰まらせ、ファーストファウルフライ。
 2番・木元邦之にも初球フォークの後、2球目の151㎞で早々に「2-0」に追い込み、3球勝負で151㎞の高めの釣り球を振らせ(ハーフスウィング)空振り三振! 観客をも魅了する見事なピッチング! 

【9回表】も先頭の小笠原を「2-1」から152㎞で仰け反らせた後、150㎞で空振り三振! 球児もその後、直ぐスコアボードのスピードガン表示を見るあたり、かなり球速を気にしている。
 4番フェルナンド・セギノールの初球にはフォークを配し、2球目で151㎞! そして(予想通りに)3球勝負で最後はフォークで空振り三振! 5番・稲葉篤紀はフォークを3球続けて、サードゴロ。その瞬間、観客からは「あ~」と溜息。3者(4者)連続三振を期待していたようだ。1年に一度の球児のピッチングを観られて、倉敷の観客も大満足だろう。

【延長10回表】からはクローザー久保田智之。久保田は球児のような快投、というわけにはいかず、先頭のSHINJO(新庄剛志)にレフト前ヒットを浴びたが、後続を抑えて、【11回表】【12回表】3イニングスを投げ切って、味方の【12回裏】のサヨナラ劇を演出した。
 球児のように観客からの賞賛は貰えなかったが、その代わりに勝利投手(3勝目)となった。……今日の雨天中止は、甲子園の観客には気の毒だったが、この球児と久保田のコンディションを考えると、いい休養日になったかもしれない。

阪神・シーツが決めた!気迫の同点&サヨナラ打 (スポーツニッポン)