私的図書館

本好き人の365日

記憶の中の木

2007-10-03 23:53:00 | 本と日常
実家の本棚を探索していたら、忘れられたもみじの葉っぱをページの間に見つけました。

家の裏にあったもみじの木。

もう何年も前に切られてしまってもうありません。

うちの父は役に立たない木は何の躊躇もなく切ってしまいます。

思い入れとかないのか?

何十年も一緒に育ってきたのに!

物置き小屋を作る時も、ひさしの邪魔になるからと、大きなツバキの木を切ろうとしたので、必死になって止めました。

これだけの大木になるのに何年かかると思っているんだ!

しかしそんな抵抗もむなしく、庭の桃の木も、立派な栗の木も、昔から家を北風から守ってくれていたヒノキの大木も、みんな切られてしまいました。

代わりに何やら植えていましたが、そんな新顔ぜんぜん親近感わきません。

家族ってわけじゃないけれど、木にだって個性があって、それぞれに思い出だってあったのに。

あぁ残念。

学校からの帰り道。坂を上ると真っ先に出迎えてくれていた三本並んだポプラの木。

小学校の集団登校の集合場所に立っていて、とっても登り易いので、いい遊び場所になってくれていたコブシの木。

どちらも、もうありません。

でもあの当時子供だった連中は、あの場所にポプラの木が並んでいたのは憶えているだろうなぁ…

それともそんなこと憶えてないかな?

みんなの記憶の中だけに立ち続けるポプラの木。

人間の記憶って不思議です。