梨木香歩さんの*(キラキラ)*『エンジェル エンジェル エンジェル』*(キラキラ)*と
江國香織さんの*(キラキラ)*『ホテルカクタス』*(キラキラ)*を読み終えました。
梨木香歩さんの『エンジェル エンジェル エンジェル』は、介護の必要になったおばあさんと、孫娘のお話。
夜中のトイレ当番を母親の代わりにするようになった主人公。
夜、ねたきりに近いおばあさんは、まるで少女のように話し出します。
おばあさんの肉体を借り、時を越えて互いの思いを語り合う主人公と少女時代のおばあさん。
人なら誰でも持っている残酷性。
それは時に友達を傷つけ、肉親を傷つけ、自分さえも傷つけることがあります。
自分では否定しようとしても、心にわきあがる様々な思い。
主人公が買ってもらう熱帯魚の水槽…
夢の中で母親の顔をしたエンゼルフィッシュがおばあさんの顔をしたエンゼルフィッシュを襲っている。
次の瞬間、その立場は入れ替わり、悪魔のようなエンゼルが、おばあさんの顔になっている。
そして主人公の顔をしたエンゼルが襲っているのは、同じ自分の顔をしたエンゼルフィッシュ。
互いに泣きそうな顔をしながら、傷つけあい、攻撃しながらも、必死でブレーキペダルを探している…
”そんなものがどこについているというのだろう。でも、探そうとしているからにはどこかについているのだろうか…。”(本文より)
人間は天使(エンジェル)じゃない。
そんな当たり前のことはわかっていても、突きつけられるとちょっとツライ。
神さまが、私たちを創った神さまがこう言ってくれたら…
「…私が、悪かったねえ」「…おまえたちを、こんなふうに創ってしまって…」
読んでいる人の立場によって、様々なとらえ方ができるお話です。
もう一冊の江國香織さんの『ホテルカクタス』はとあるラジオ番組で紹介されていたので読んでみた作品。
なんと主人公は「帽子」に「きゅうり」に数字の「2」!!
これ、あだなじゃなくて、本物の帽子にきゅうりに数字の2なんです。
そんな彼らが、「ホテルカクタス」という名前のアパートに住んで、それぞれお酒を飲んだり、健康器具で体を鍛えたり、お役所勤めをしていたりします。
それぞれ性格も生活も趣味も違うけれど、同じアパートで親友になる3人。
このそれぞれの違いがとっても読みごたえがあります☆
読んでいるとついつい彼らを人間としてイメージしてしまうのですが、ところどころで思い出したかのように帽子らしさ、きゅうりらしさ、数字の2らしい描写がちょこっと挿入されたりして、あぁそうだった、と思わされるところも楽しい♪
こんなに違う3人が、友情を感じ、互いに(それぞれ自分なりの方法で)尊重し会っているのが心にとても心地よく響いてきます。
ファンタジーとは一味違った、街角の、ちょっと素敵な本屋さんのようなお話です。
秋の夜長、本を読むのにはピッタリですが、睡眠不足になりそう☆
寒くなってきたので早々とコタツを出しました。
また一週間。
頑張ろう☆
江國香織さんの*(キラキラ)*『ホテルカクタス』*(キラキラ)*を読み終えました。
梨木香歩さんの『エンジェル エンジェル エンジェル』は、介護の必要になったおばあさんと、孫娘のお話。
夜中のトイレ当番を母親の代わりにするようになった主人公。
夜、ねたきりに近いおばあさんは、まるで少女のように話し出します。
おばあさんの肉体を借り、時を越えて互いの思いを語り合う主人公と少女時代のおばあさん。
人なら誰でも持っている残酷性。
それは時に友達を傷つけ、肉親を傷つけ、自分さえも傷つけることがあります。
自分では否定しようとしても、心にわきあがる様々な思い。
主人公が買ってもらう熱帯魚の水槽…
夢の中で母親の顔をしたエンゼルフィッシュがおばあさんの顔をしたエンゼルフィッシュを襲っている。
次の瞬間、その立場は入れ替わり、悪魔のようなエンゼルが、おばあさんの顔になっている。
そして主人公の顔をしたエンゼルが襲っているのは、同じ自分の顔をしたエンゼルフィッシュ。
互いに泣きそうな顔をしながら、傷つけあい、攻撃しながらも、必死でブレーキペダルを探している…
”そんなものがどこについているというのだろう。でも、探そうとしているからにはどこかについているのだろうか…。”(本文より)
人間は天使(エンジェル)じゃない。
そんな当たり前のことはわかっていても、突きつけられるとちょっとツライ。
神さまが、私たちを創った神さまがこう言ってくれたら…
「…私が、悪かったねえ」「…おまえたちを、こんなふうに創ってしまって…」
読んでいる人の立場によって、様々なとらえ方ができるお話です。
もう一冊の江國香織さんの『ホテルカクタス』はとあるラジオ番組で紹介されていたので読んでみた作品。
なんと主人公は「帽子」に「きゅうり」に数字の「2」!!
これ、あだなじゃなくて、本物の帽子にきゅうりに数字の2なんです。
そんな彼らが、「ホテルカクタス」という名前のアパートに住んで、それぞれお酒を飲んだり、健康器具で体を鍛えたり、お役所勤めをしていたりします。
それぞれ性格も生活も趣味も違うけれど、同じアパートで親友になる3人。
このそれぞれの違いがとっても読みごたえがあります☆
読んでいるとついつい彼らを人間としてイメージしてしまうのですが、ところどころで思い出したかのように帽子らしさ、きゅうりらしさ、数字の2らしい描写がちょこっと挿入されたりして、あぁそうだった、と思わされるところも楽しい♪
こんなに違う3人が、友情を感じ、互いに(それぞれ自分なりの方法で)尊重し会っているのが心にとても心地よく響いてきます。
ファンタジーとは一味違った、街角の、ちょっと素敵な本屋さんのようなお話です。
秋の夜長、本を読むのにはピッタリですが、睡眠不足になりそう☆
寒くなってきたので早々とコタツを出しました。
また一週間。
頑張ろう☆