私的図書館

本好き人の365日

『床下の小人たち』

2010-06-26 17:41:00 | 本と日常
2010年夏に公開されるスタジオジブリの最新映画、
「借りぐらしのアリエッティ」
の原作本、
メアリー・ノートンの

*(キラキラ)*『床下の小人たち』*(キラキラ)*(岩波少年文庫)

を読み終わりました♪

病院の待ち時間が2時間もあったので…

な、長いよ…

地元の市民病院が医師不足で外来患者の受診をやめてしまったので、仕方なく紹介された個人開業医のところに通っているのですが(たいした病気じゃありません☆)、待合室のイスが足りないほど混んでいました。

日本の医療は大丈夫かな?

作者のメアリー・ノートンは1903年、ロンドン生まれ。

演劇を志し、女優としても活躍しましたが、結婚後は実業家の夫と共にポルトガルなどで暮らし、夫の会社が倒産後は子供たちを連れてアメリカ、ロンドンを行き来しました。

第二次世界大戦などもあり、苦しい生活を支えるために文筆業を始め、1952年に発表したこの『床下の小人たち』がイギリス図書館協会のカーネギー賞を受賞。

読者の熱烈な歓迎を受け、「小人」シリーズは計5冊が書かれました。

人間の古い家に住み付き、食べ物や道具などを”借りてきて”は暮しを立てている小人たち♪

アリエッティはそんな小人の女の子で、お父さんとお母さんと一緒に、大きな時計の下に開いた小さな穴から続く床下で暮しています。

床下の暮らしはそれなりににぎやかで楽しいものですが、成長ざかりのアリエッティは、”外”の世界も気になっています。

…そして、自分達の頭の上で暮している”大きな人”たちのことも。

人間の使っている物を様々に工夫して利用している小人たちの暮らしが楽しい☆

小人を酔っ払いの産物だと思い込んで毎晩マデーラ酒を飲んでは小人が現れるのを待っているおばあさんが楽しい♪

そして何より、好奇心がいっぱいで、元気で勇敢なアリエッティのキャラクターが楽しい♪♪

きっと粗こつな人間が家の中でよく物が無くなるので、「小人が持っていったのだ」と言い出したか何かがきっかけだとは思うのですが、こんな素敵な物語が読めるのなら粗こつな人間にも感謝しなくっちゃ☆

ジブリの映画がこの本からどんな映像作品を作るのかとっても気になるところですが、作品自体をとっても気に入ってしまったので、このシリーズ全部読んでみたくなりました♪

続編はアリエッティたちがいよいよ”外”の世界へ旅立つ冒険編!

世の中が便利になって、家にいながら世界中のニュースや情報が手に入るようになると錯覚してしまいがちですが、この世界は人間が思っているよりずっとずっと広くてまだまだ不思議なことがいっぱいあるんですよね。

そんな中で自分の場所にこだわって、人を押しのけたり争ったり…

ちょっと場所をあけてあげても、この世界は全然へっちゃらです。

まだまだ場所はたくさんあります。

安心していいんです。

”借り暮らし”を読んでそんなことを思いました。

映画「借りぐらしのアリエッティ」が楽しみです♪

あー面白かった☆