私的図書館

本好き人の365日

『配達あかずきん~成風堂書店事件メモ~』

2010-06-29 19:16:00 | 本と日常
ちょっと用事があって都会に出たついでに大きな本屋さんに寄って来ました。

そこでペラペラとページをめくって夢中になり、レジでお金を払って帰りの電車の中でもずっと読んでいたのが、

大崎梢さんの

*(キラキラ)*『配達あかずきん~成風堂書店事件メモ~』*(キラキラ)*(創元推理文庫)

どこにでもあるような駅ビルの中の本屋「成風堂書店」

そこで働く女性書店員の元には、今日もお客さんの様々な要望が持ち込まれます。

タイトルも作者名もわからないけれどだいたいこんな内容で…

お見舞いにピッタリの本は…

失踪した母が先週ここで買った本を探して…

♪ ♪ ♪

作者の大崎梢さんは、自身書店員として働いてみえた経験があるそうで、書店員の日常がとてもリアルに描かれています☆

「初の本格書店ミステリー」とオビに書かれている通り、本屋さんで起こる本に関係した謎に、ほっとけない性格の女性書店員とパズル好きの女子大生バイトが立ち向かっていく♪

普段あまりミステリーは読まないのですが、知っている本が謎解きに利用されたり、物語で重要な役割を演じたりすると、本好きとしてはたまらなく嬉しい☆

『あさきゆめみし』、五木寛之『青春の門』、赤川次郎に浅田次郎。
額田王の和歌に『電車男』。
池田あきこの『ダヤンのスケッチ教室』

そしてハインラインの『夏への扉』♪

うまく発音できない老人からリクエストされた暗号のような言葉から本を推察したり(出版社はパンダ?)
一冊のマンガ本から秘められた恋が発覚したり!?

私が好きなのは、普段は本を読まない入院中の女性のために、お見舞いとして選ばれた5冊の本♪
その本を選んでくれた書店員さんを探しに女性がやってくるというお話☆

これがとってもいいお話なんです!

ミステリーとしても、本好きとしても楽しめる作品。

アッという間に読み終えました。

シリーズ化しているそうなので、続きも手に入れたいと思います♪

あぁ~
読みたい本がどんどん増えていく~