私的図書館

本好き人の365日

『杜子春』

2011-03-04 23:57:00 | 本と日常
寒の戻りっていうんですかね?
息が白くなるほど寒くってちょっと体調を崩していました。

最近久しぶりに読み返した本は3月1日が誕生日だった芥川龍之介の『杜子春』

親の残した財産を使い果たした男が、不思議な老人にいわれるままに地面を掘って大金持ちになります。
ところが遊びほうけてまたしてもお金を使い果たしてしまう。その度に老人が現れ、男は大金持ちになるのですが、やっぱり使い果たしてしまい、チヤホヤしてくれた人々が離れていくと今度は人間嫌いになって老人に弟子入りすることにします。

老人が出かけている間、しゃべってはいけないといわれた男。
そんな男の元にいろいろな魔物がやって来て、何とか男をしゃべらせようとするのですが、男はしぶとく、とうとう命を絶たれてしまいます。
地獄に落ちてエンマ大王のもとへ連れてこられる男。
ところがここでも何もしゃべらないので、エンマ大王は地獄に落ちていた男の両親を連れてこさせ、男を何とかしゃべらせようとします。
男の目の前でムチ打たれる両親。
それでもしゃべらない男に母親はこういうのです。

「心配をおしでない。私たちはどうなっても、お前さえ仕合せになれるのなら…(中略)…黙って御出で」

それを聞いた男はどうするのか…

短編なんですが、やっぱり芥川龍之介は面白い♪

たまにどうしても読みたくなるんですよね。

その他に読んだ本は、本屋さんで立ち読みした、ネットで話題になり書籍化された本。

橙乃ままれ 著
*(キラキラ)*『まおゆう』*(キラキラ)*(エンターブレイン)

正式には『魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」 』というらしいです。

ファンタジーの王道、勇者と魔王が登場して、戦争の及ぼす経済的効果とか、市場原理とか、ファンタジーなのに資料で説明したりします。

ま、ユニークだけど話が長い…

途中で本を閉じてしまいました。