私的図書館

本好き人の365日

梨木香歩 『f植物園の巣穴』

2012-04-13 22:45:28 | 梨木香歩

図書館で借りてきた、梨木香歩さんの『f植物園の巣穴』(朝日新聞出版)という本を、今ベッドに寝転びながら読んでいます。

ニワトリ頭の大家の娘とか、猫じゃなくて犬の手を借りている歯医者さんだとか、不思議なキャラクターが出てくるのに、どこか心の生皮をはがすようなところがあって、人間の本質に迫る生と死を扱った作品。
どこか同じ作者の作品、『裏庭』を彷彿とさせます。
 
でも言いたいのはそこじゃなくて、この本の中に、主人公が子供の頃の怖かった思い出として、ニワトリ(雌鶏)に追いかけられたことを語るシーンがあるってこと!
私もこの前、この日記でニワトリに追いかけられて、ランドセルに飛び乗られたって書いたばっかり!!
 
偶然とはいえ、なんてタイミングがいいんだろう♪
 
しかもそれだけじゃないんです。
数日前、私が好きな益田ミリさんのマンガを本屋さんで読んでいたのですが、そこで森の近くに引越した女性が、遊びにきた友人に、アゲハチョウの幼虫(いわゆる芋虫)はミカンの匂いがするんだよ、と教えるシーンがありました。《『週末、森で』(幻冬舎文庫) 》
そしたら『f植物園の巣穴』でも、アゲハチョウの幼虫が、ミカン科の木しか食べないというシーンが登場して、(だからミカンの匂いがするんだ! )と私の中で、二つの作品がつながったんです!
 
こんな偶然が二度も続くなんて!!
 
ま、私だけにしかわからない狭い範囲の奇跡なんですけどね☆
 
人間は見たいように世界を見る。
見たくないものは目に映っていても脳に届かない。
自分が妊娠すると、どこにいても妊婦さんが目につくようになるのと同じ。別に妊婦さんが急に増えたわけじゃなくて、自分にとって妊婦さんが新しい意味を持つようになったということ。
  
精神的にはそうなのかも知れませんが、こういうちっちゃな偶然って嬉しいんですよね。
勘違いかも知れないけれど、運命を感じてしまう(苦笑)
 
作品とは、まったく別のところで盛り上ってしまいました。
 
続きを読むのが楽しみです♪