Il film del sogno

現実逃避の夢日記

エタニティ 永遠の花たちへ

2017-10-06 23:19:33 | 映画

10/6(金)曇り後雨
曇天肌寒し。羽毛布団にくるまり起床。連休前にも拘わらず奉公先の業務も緩く地方から案件一件。昼に上長とふたりワンコインのカツ丼。会議を抜け出し定刻退社して雨の中を新橋から銀座まで徒歩移動。銀座シネスイッチにて。トラン・アン・ユンの新作には場内婦女子9割が占め4割程度しか埋まらず微妙な客入り。都下単館、全国でも10館の興行は、この監督と豪華キャストの実績からすると驚くほど小規模。前作≪ノルウェイの森≫から6年経つのですな。長いブランクは資金集めに苦労したそうで、観れば納得。19世紀末からのブルジョア家庭の3代にわたるファミリーヒストリー。一族の絢爛豪華な貴族の如き浮世離れした生活。泰西名画が動き出したような典雅な絵造り。宮殿のような室内で冠婚葬祭と花鳥風月が延々と描かれる。科白はほとんどなく無数の抱擁と無数の接吻。ただそれだけで夫婦・親子の鍾愛が表現される。『青いパパイヤの香り』以来この監督の諸作はドラマ部分より画面の色彩・透明感に感動した記憶しか残っていない。今回更に秀逸だったのは女優陣が大変美しく撮られていたこと。劇場でしか得ることが出来ない恍惚感というものは確かにある。

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ポルト

2017-10-06 04:17:33 | 映画

10/5(木)曇り時々晴れ
そろそろ上着がほしい朝夕の冷気。奉公先では本日も案件なくスーパー銭湯の歴史などを紐解き調書の下調べ。昼にサバの味噌煮定食880円なり。定刻退社して新宿で途中下車。武蔵野館で都下単館上映のポルトガル映画を鑑賞。小さな小屋には上品な単身男女やアベックで5割程度の入り。欧州の港湾古都を舞台に異邦人同士の男女の出会いと別れを76分の尺で淡々と。煮詰めたようなセリフと3部構成(男・女・男女)による目線と時間軸の切り返しが極めて映画的な効果を上げている。濃密にして官能的なクライマックスに身中熱くなった。畢竟、戀愛というものは刹那的な幻想の如し。ほぼ無名のヒロインに☆献上。急逝した主演男優に合掌。享年27。魂魄は召されてもフィルムは残る。

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