168分ある。信長の生涯でだいたい何があったのかは、日本人なら了承済。だから、どう脚色して魅せるかが勝負。
半分位までは、綾瀬はるかヒロイン、中谷美紀サブヒロインの、戦国時代が舞台のラブ・ファンタジー。敵国に嫁いだお転婆お姫様が、反発しながらも結婚相手を好きになると言う話。女子、大喜びの設定。そのまま夢のラストでもいいんじゃないか、と思う位ファンタジー。
でも、途中で「違うじゃん、主人公はキムタクで織田信長の話だぞ!」とスタッフの誰かが思い出して、急遽、信長の話になる。そのせいで(いや、私が勝手にそう思っているだけだけど)、なぜ信長が魔王となったのか、その魔王にどれだけ明智秀光が魅かれたのかは、ちゃんとその過程が描かれてないので良く分からないうちに本能寺の変になる。明智秀光の宮沢氷魚は、変に目立つ割には、なんだか中途半端だ。
そうなのよ、昔女子の私には後半、中途半端でつまらなくなって長く感じる。ロケをした寺や屋敷の部屋の豪華さがただ目立つだけだ。
同じ中学校だった友達と観たんだが、ちっとも老けない、病気になっても綺麗なままの綾瀬はるかが本当に羨ましかった。
CGは見事だった。国宝ロケ地とセットとうまく融合してた。安土城、本当に見事だった。建築過程も描かれてた。さすが、東映創立70周年記念映画だ。金をきちんとかけている。日本映画技術の発達のためには、やはり金だ。
ただ、現代人が観ると安土城は「バリアフリーは?」と思ってしまう設計だけど。
徳川家康だけ誰が演じているか、さっぱり分からず、エンドロールを見て「えっ!斉藤工!!!」と驚いたが、友達は「前にテレビで斎藤工が家康を演じてるというのを見たはずなのに、今日、改めて驚いた。」と言っていた。斎藤工の確認のためだけに、リピートしたくなる位驚いた。