「フォーン・ブース」や「セルラー」に並ばないまでも、日本映画がこの手の映画で頑張ってくれるかなあ、と期待して観に行った。
う~ん・・・。ハラハラしないなあ。アイデアは良いのに、人間達が物足りないなあ。
この手の映画だと、矛盾やおかしい所、辻褄が合わない所を観客が突っ込む時間がない程にドンドン攻めないといけないんだが、それはないなあ。
でも及第点はあげよう。優しい私。
マンホールに落ちた主人公がスマホで、電話とSNSで連絡を取り合うだけなので、登場人物は少ない。
主人公は、Hey! Say! JUMPの中島 裕翔なんだが、映画館、あまり人が入ってなかった。そして、人物設定に対して若過ぎる。演技も頑張ってはいるんだが、親友役の永山 絢斗と交代した方が、雰囲気的に合ってるかも・・・。奈緒は声に特徴があり過ぎて、なんか邪魔に感じる。ごめんね。
あと、SNSの怖さ。架空世界での勘違いヒーロー:深淵のプリンスが登場してしまう怖さも描きたかったんだろうけど、う~ん、あの役者だとインパクトないなあ。
以下、ネタばれで。
まあ、根本的におかしいのは、「犯人があんなに面倒な事をしなくてもいいのに」と観客が思ってしまう所だろうなあ。取り合えず、マンホールに落として、警察に電話すれば良かったのに。動かぬ証拠がある訳だし。で、その証拠、いくらたまに水に浸かる場所とはいえ5年であの状態ってありえないだろうに。結末としては警察が来て(行くって言ってたし)、閉められたマンホールのフタの周辺の血痕に気が付いて、全てがバレるんだろうけど。
深淵のプリンスが実は子供だったんだけど、どうやってあのマンホールまでたどりついたんだろう? タクシー? まさか自転車? まあ、行動力はありそうだけど。
主人公の素性が分かってからのシーンも醍醐味がなくてねえ。黒木華はやっぱり上手だった。