◎雄山閣文庫における三部構成計画(1936)
昨日の続きである。昨日は、雄山閣文庫『古事記』(『古典研究』第一巻第一号「第一付録」)の巻末に載っていた「雄山閣文庫刊行の使命」という文章を紹介した。
本日は、その文章の次のページにあった、同文庫に関する案内を紹介してみよう。この案内は、上下二段にわたっているが、本日、紹介するのは、上段に箇条で書かれている案内文。改行は原文のまま。
□雄山閣文庫は三部に分つ、その第一部は日本
古典の全部的刊行、第二部は、東洋西洋の古
典名著原文又は翻訳、策三部には著述とす。
□第一部日本古典は之を正史(六国史及びこれ
に準ずるもの)記録(社寺、公家、武家)日
記、系図及補任、法制(公家、武家)地誌
(古風土記及江戸時代地誌)文学、稗史、学
説其他古文書筆蹟類等に分つ
□当分第一部の刊行を主とし、第二部、第三部
もつゞいて平行的に刊行す
□番号は刊行順序で時代別、分類別には非ず
□雄山閣文庫の定価の標準は、最初の百五拾頁
を弐拾銭とし、以上百頁毎に拾銭を増す。但
しこれは組方の難易図版の有無等により必ず
しも一定せず
□意匠中2は弐拾銭、3は参拾銭、4は四拾
銭を示し、以下之に準ず