◎籠池泰典さんの『国策不捜査』を読む
籠池泰典さんが『国策不捜査』という本を出したことを新聞広告で知り、早速、入手した。二〇二〇年二月一五日発行、文藝春秋刊。その後、多忙な日々が続き、まだ全部は読み終わっていない。以下は、あくまでも、中間報告ということで。
この本の著者は、籠池泰典さんと赤澤竜也さんである。表紙には「籠池泰典+赤澤竜也」となっており、奥付には「著者 籠池泰典 赤澤竜也」となっている。赤澤さんが籠池さんにインタビューし、それを赤澤さんが起こし、さらに、赤澤さんが、適宜、解説を加えた本である。
普通の活字の部分は、籠池さんの発言、ゴチックになっているところは、赤澤さんの解説である。
読んでいて、まず注目したのは、三四六ページにあった次の記述である。ここは、赤澤さんが解説しているところである。
最終章でも触れることになりますが、証人喚問で籠池氏が提示した首相夫人付き職員である谷査恵子さんからのファクスは、昭恵夫人の口利きをうかがわせる重要な証拠でした。
17年3月23日の証人喚問の日。午前中の参議院予算委員会での証言を終え、午後からの再開を控える休憩時間のこと。このファクスの実物が国会に提出されるよりも前に、生放送中のフジテレビのワイドショー「直撃LIVEグッディ!」で公開されたのでした。
提供したのは元TBS報道局政治部記者でジャーナリス卜の山口敬之氏。のちに伊藤詩織さんへの準強姦疑惑で耳目を集めることになる方です。
番組では司会の安藤優子氏が、
「これは谷さんが財務省に問い合わせたということなんですか?」
と、端的にファクスの問題点を尋ねると、山ロ氏は、
「これは依頼が来た段階ですでに危機管理をしていて、まず、安倍昭恵さんの名前を使わないで、谷さんが、谷さんはキャリア官僚ですから、同期を使うなどして、一般論的な質問をしたんですね。それについての回答がきた。それについてどう返すかも、精査したうえでこの文面を作って送っていて、この文面ができた段階で安倍昭恵夫人にこういう形で処理しておきましたと説明したそうです」
と流れるように解説しました。
この日の証人喚問を私はテレビで見ていた。その感想は、このブログに書いたと記憶する。しかし、フジテレビのワイドショーは見ていない。証人喚問の当日に、山口敬之さんが、その日に存在が浮上した「谷査恵子さんのファクス」を持って、テレビに登場していたという。この事実は、この本を読んで初めて知った。驚かずにはいられなかった。
それにしても、山口敬之さんは、どうやって、そのファクスを入手したのだろうか。どうして、その日、テレビに出ることになったのだろうか。【この話、続く】
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