風吹く豆腐屋

内容はいろいろ。不定期更新中。

母が子を殺す

2008-03-05 23:34:23 | Weblog
実家から痛み止めといよかんが送られてきました。



相変わらず治療した歯が痛いので、文句を言ったら送ってきました。
服用方法も注意書きもなし(笑)

いよかんは、そのついで。
僕にとってはむしろこのおまけのほうが嬉しいくらいですが。

春休みになったら、治療してもらいに少し帰ろうかと思います。




明日、例のチュートリアル形式の授業の発表会があります。

前にも言った通り、うちの班は急性白血病についてだったんですが、
今日、まとめを終えてようやく全体像がつかめました。


死因は呼吸器不全、となっています。

白血病の病状が進行することでそれに至ったのかと思っていましたが、違いました。
母親から細胞を移植したことが原因でした。

治療の主軸だった移植が裏目に出たわけです。


・・・あまりに酷い話だと思いませんか?


化学療法では限界がある。
だから、移植して治癒させたい。

多分、医者側はそんな風に家族に提案したんだろうと思われます。


母親はわらにもすがる思いで自分の血液を提供し、
子も助かるために移植を受けたはず。

そして、それが原因で死にました。


移植した細胞の中には免疫に関与する細胞が含まれています。
これが、患者の体を「異物」とみなして攻撃しました。
様々な臓器に障害が出て、結果、その高校生は亡くなりました。


・・・つまり、母親由来の細胞が子を殺したわけです。


治療にミスがあったわけではありません。
マニュアルに照らし合わせても大きな不備は見当たらないと思います。
通常じゃありえない異端な手法と言うわけでもないし、
医者側だって本気で治そうとしていたはずです。



でも、事実だけ見たら、あまりにむごいと思うんです。
結果論ですが、もし移植などしなければもっと長く生きられたかもしれません。


母親はこのことをどの程度理解していたのかが気になります。
自分の細胞を移植したことで息子が死んだと知っているのかどうか・・・。



僕はこれを知ったときに衝撃を受けたんですが、
周りの人はそうでもない様子でした。
・・・まぁ、発表前日になってようやく理解した僕がおかしいのはありますが。


症例を勉強するんだったら、
この患者さんの死を避けるために何が出来たのか、
また今ならどんな治療があるかを言ったらどうだろう、

と提案したら却下されました。


症例をなぞるだけの勉強にどれだけの意味があるんだか・・・