風吹く豆腐屋

内容はいろいろ。不定期更新中。

旅行記2 <リガ~ベルゲン~オスロ>

2010-07-19 06:53:08 | Weblog
この記事は前回のものとは趣向を変え、写真を中心に旅を振り返ろうと思う。
(前回分は写真がなかったため仕方なくそうしただけだが…)

写真が多いので、前回の記事でうんざりした方もよかったらどうぞ。



▲シャルル・ド・ゴールの名物エスカレーター(?)

筒の正体は、搭乗口への道。
傾斜のついた坂道をコンベアが流れている。

…ちなみにその中で、こけた。

ちょっと危険だと思う。
まぁ、僕のほかにこけている人は見なかったけど。




▲ラトビアの首都・リガで飲んだラトビアビール(とリンゴジュース)

まさか僕がバルト三国を訪れることになるとは…。
ここを経由したのもやはり飛行機代を浮かすため。

蛇足だが、バルチック・エアーは、控え目にいってもサービスが行き届いているとは言い難かった。
飛行機に乗り込むために寒風吹きすさぶ屋外に連れ出されたのはまあいいとしても…。
(それも8回乗ったうち、ここだけだったが…)



▲ラトビアの団地

この団地、いかにも旧ソ連という雰囲気だなぁとしみじみ思う。



▲ノルウェーの海

時刻は夜の10時近くというのにこの明るさ。
白夜でこそないにしろ、日本人の感覚からするとかなり不思議。
街も夜中まで人でごった返し、騒がしかった。



▲ベルゲン空港のセブン・イレブン

オスロ市内でもマクドナルドと張り合うくらいたくさんみかけた。
(むしろ多いくらいだったかも)
調べてみると、もとはアメリカの企業だけど、今はヨーカドーの傘下にあるらしい。



▲セブンイレブンで売られている商品

ただし、売られている商品はかなり違う。ほとんどが食品。
中でもサンドイッチなどの調理パンが多い。
そして、高い。
北欧の物価は高いとは聞いていたが、500mlのジュースが日本円で300円から350円からというのは…。



▲お茶

陳列棚で怪しげなお茶発見。何が混ざっているんだか…
面白そうだとは思ったけど、500円以上出して買うほどではないと判断(笑



▲フィヨルドツアー用鉄道

翌日はこの電車に乗ってフィヨルドを見に出発。
これに乗り遅れたら一日がおじゃんになるにもかかわらず、駆け込み乗車(笑
寝坊してしまったのにおいしそうな朝ごはんの誘惑に勝てなかった結果…

写真を撮る余裕はなかったけど、朝ごはんの質としてはこの旅行の中で最高ランクだった。
朝ごはんだけで1500円取られても妥当かなと思えるレベル。

寝坊しなければ、思う存分食べられたんだけど…



▲鉄道から見た風景

当たり前のようにこういう風景が続く。心なしか現地の人たちの表情も明るかった気がする。



▲同じく鉄道から見た風景

カレンダーの写真にでも使われそうな景色



▲バスから見た滝

鉄道から観光バスに乗り換え、ちょっとしたガイドを聞きながら進んだ。



▲これもバスの中から

これは厳密にはフィヨルドにはならないんじゃないかと思うが、
この辺も世界遺産に登録されていると言っていたようだった。
英語だったのでちょっと怪しいけど。



▲虹のかかった滝

肉眼でははっきり見えたけど、写真にするとよく見えないのが残念。
滝は多かったけど、虹が見えたのはこれだけだった。



▲遊覧船についてくるカモメ

ここから遊覧船に乗り換え、本格的にフィヨルド鑑賞。
船にカモメがついてくるところは小豆島行のフェリーと変わらない。



▲遊覧船から見たフィヨルド1


▲遊覧船から見たフィヨルド2

広大な景色が続く。
ただ、この辺から寒さで若干体調不良に…。
気温も肌寒いくらいだったし、風も強かったので体が冷え切ってしまった。
ココアはとてもおしかったけれど、それだけでは回復せず。

「日本円使えます」の張り紙や日本語のアナウンスに驚いた。
日本人は特にフィヨルドが好きな人種らしい。

ただ、「HOT CHOCOLATE」とはっきり書かれているのに、
「ココア!ココア!」と連呼して売り場のお姉さんを困らせている日本人のおばちゃん集団が若干恥ずかしかった…



▲遊覧船から船へ

今度は再び鉄道に乗り換え、山道を進んだ。
なんでも鉄道マニアには有名な鉄道らしい。
やはり日本人も多かった。あまりうれしくなかったが、仕方ない…



▲途中の滝

その昔、旅人が妖精に誘惑されたという伝説の残る滝。
それにちなんで、女の人が派手な音楽に合わせて滝のそばで踊るパフォーマンスがあった。
…なんかシュールだね、と笑いあった。



▲オスロに向かう鉄道

このあたりの風景はとても寒々としていた。
荒涼とした山肌。低い気温。
晴れていれば幾分違って見えたのかもしれないが…。



▲7月の雪

ついに今いるのとほぼ同じ高さで雪を見るように。
道理で寒いわけだ…



▲オスロのホテルの食事

ベルゲンほどではなかったが、とてもおいしい朝食だった。
(パンはもちろん、ハムやチーズが豊富)
これまでの道中、ほぼ晩御飯抜きという夜も何度かあったので、とてもうれしかった…
その日は急がなければいけない用事もなかったので、時間をかけてゆっくり食べた。

ちなみに、ノルウェーのホテルの質は朝食にスモークサーモンがあるかどうかで見極められるという話だったが、、
ベルゲンのホテルでもオスロのホテルでも、ともにあった。
ちゃんといいホテルを選んだらしい(笑

ノルウェーの朝食で印象に残ったのは、ライ麦を使ったクラッカー。
この地方の名物なのかは結局わからずじまいだったけど。



▲ホテルの内装

たくさんの絵が飾られていた。
室内にもたくさんあり、エロい絵がいっぱいかかってるねーと言って笑っていたが
後になってそれらがすべてムンクの模写だと分かった。
無知とは恥ずかしい…



▲ホテルの中に棺桶?

棺桶らしきものが、ホテルの廊下に無造作に置かれていた。
…一体どういう意味が込められているんだろう。



▲オスロの街並み

写真には写っていないけれど、大道芸人のような人たちがたくさんいた。
12時過ぎてもにぎやかだった街なのに、朝もにぎやか。



▲大聖堂


▲大聖堂内観

僕にははっきり分からなかったが、南のほうとは少し様子が違うらしい。
ロシア正教とかと関係あるのかなぁと…無責任な推測をして後にする。



▲トロル1


▲トロル2


▲トロル3

トロルのお土産でいいならばオスロ市内のどこでも買えた(笑
だけど、こんな人形もらってもどうしようもないよね?
(もちろん、お土産はもっと小さい)



▲ムンク・ミュージアム

不思議なことにアジア系・イスラム系の外国人居住地のそばにあった。
地価が低いんだろうか?

フェラーリが「家に飾っても恥ずかしくないような絵画」を
お土産に要求していたのを思い出したが、
エロい絵が多かったり、微妙に高かったりしたので、断念。



▲名物:スクリーム・ケーキ

もちろん本物の「叫び」も見たけど、なんだかこのケーキのほうが印象に残っている(笑
それにしても芸術家に統合失調の患者は多いな・・・と改めて思う。
薬もない昔、名をはせた人のほとんどが不幸な一生を送ったことだろう…。



▲ノルウェーのビール

その晩飲むためのお酒を買ってからノルウェーを発つことに。
僕はダーク・ホースという黒ビールを購入。

そろそろ現地の物価の高さにも慣れはじめていた…慣れとは恐ろしいもの。





今回はここでおしまい。

この記事はひたすら写真紹介になってしまったので、次はもうちょっと文章を書こうかな。

旅行記1 <7/7> 

2010-07-19 03:44:37 | Weblog
旅行から帰ってきてからずっと虚脱状態が続いています。

何をする気力も起きません。
練習をさぼり、問題集の表紙を長い間眺めるだけ眺め、
結局何もしないまま時間だけが過ぎていきます。

旅行は楽しかったんです。

でも楽しかった分だけ、ほろ苦い喪失感を残していきました。

仕方ないので、この旅を振り返って文章にしてみることにします。
仕方がないので、というのも変な言い方だけど。


最初に、この旅の狂気と思いつきに満ちた旅行経路を載せておきます。

 
 
模式的ではありますが、まぁ大体こんな感じ。
お暇な人は辿ってみてね(笑


以下は丁寧語を抜いて記してみます。ある個人的な目的のために。

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―


●7月7日 旅の始まりはスキンヘッド 

出発する日は6時起きだった。
ちなみに準備を全くしていなかったので寝たのは4時ぐらいだったが、意外となんとかなった。
「遠足の日の朝」の法則はこういうところでも適用されるらしい。

関空ついたら最初に外貨両替所に向かった。
ユーロは岡山でも両替できたけれど、
ノルウェークローネなんてマニアックな通貨はあいにく入手不可能だったから。


ところが、なんとそこでは「大変申し訳ありませんが、
こちらではノルウェークローネは在庫を切らしております」なんて言われてしまった…。
しょっぱなから予定外の事態に。

結局、その代わりに現地のATMで使えるキャッシュカードを作ってもらった。
日本円で入れておいたら、旅先で現地の通貨が引き出せるというすぐれもの。
北欧にはATMがたくさんあることは知っていたので、それをお願いすることに。

結果から言うと、それでユーロを引き出すこともでき、かえってキャッシュよりも重宝したんだけど、
いきなりこんなことになって大丈夫かなと不安に駆られたのもまた事実。

…まぁ、空港の中に他の両替所がいくらでもあることに思い至らなかった僕はたしかに馬鹿だったわけだけど。


その窓口でカードを作ってもらっているとき、
隣の窓口には、スキンヘッドにスーツというこわもてのおっさんがいた。

「はよせえや!乗り遅れるやろが!」

「何分かかる?…10分?5分でやれ!」

虫の居所が悪かったようで、怒鳴ってばかりいた。
乗り遅れるとしたら、それは余裕を持ってこない自分が悪いのにね。

僕は、隣の窓口の可愛そうなお兄さんに心から同情し、
僕の対応をしていたお姉さんが内心ホッとしているだろうことを思って、心の中で笑った。

尤も、臆病な僕もまた、からまれないように身をすくめていたんだけど。
面倒くさいことにはかかわりあいにならないのが一番…。



飛行機はフィンランド航空ことフィンエアーを利用した。

スチュワーデスさん(キャビン・アテンダント?)は聞いていた通りきれいだった。
個人的には、通路を挟んだ向こう側にいた乗客の女の子のほうが好みだったけど(笑

デジカメを大きな荷物のほうに入れてしまっていたので、残念ながらこの間の写真は無し。
シベリアの大地には三日月湖がたくさんあってなかなかきれいな景色だったから、
それを紹介できないのはちょっと残念なんだけど。


生まれて初めての機内食や飲み物のサービスに満足し、ヘルシンキ到着。
この辺から日本人がぐっと減り始め、旅行してる気分になってきたなぁと感じていたら、
後ろから日本人の団体さんがやってきた。

「さっき会社から電話かかってきてさー。こんなときまでしんどいわー」
そう言いながらも、がははと笑う本人たちは上機嫌。
対照的に、さぁいよいよ日本語の通じないところに来たぞ…と心細さをかみしめていた僕はげんなり。

このがっかり感、分かってもらえるかな?

(後になって分かることだが、ヘルシンキの空港では割と日本語が通じる。
僕としてはなんだか不本意だけど)

空港で、同じように一人旅をしているらしい韓国人の女の子を見かけた。
同じ極東の人間としてなんだか応援したいような気分になった。

…そういう気持ちも団体さんに台無しにされちゃったけど。



ヘルシンキで乗り継ぎ、パリのシャルルドゴール空港に向かった。


この旅では、僕の座席に間違って座る人が計2人いた。
8回飛行機に乗ったことを考えると多いのか少ないのかよくわからないけど、
とりあえず、今後その状況になってもスムーズに席を代わってもらえる自信がついた。
文法も単語も不要で、最低限のジェスチャーができればいいと分かったから(笑

ところが、代わってもらった僕の窓際の席は、
二重窓の内側の部分が明らかにずれており、一重窓になってしまっていた。
(つまり、外気と中を隔てているのは外側の1枚のみ)

高度があがるに従って外側の窓に結露がつき、それが凍るのが見えた。
外気はマイナス何十度。
…もし外側の窓に何か異変があったら僕はどうなるんだろうと
戦々恐々としながらその窓から外を眺めていた。

まぁ、そんな心配も杞憂に終わり、何もないまま無事パリに着陸。
(そんなに簡単に事故が起こってはたまらない)

そのことで文句は言わなかったけれど、
今思えばちゃんと伝えといたほうがよかったなと少し後悔している。
自分さえよければ…、という考えはやはりほめられたものではないよね?




サマータイムということもあるんだろうけど、パリは時間の割に驚くほど明るかった。
日本人が生活リズムを崩してしまうのは時差の問題だけではないだろう。


現地についてすぐ、カササギを見かけた。



▲カササギ。 泥棒なんて呼ばないで!

カササギは七夕伝説で橋を渡すとされている鳥。
この旅では至る所で見かけたが、日本では九州くらいでしかお目にかかることができない。

だから、7月7日に七夕伝説にちなんだ鳥に久々に出会った、というわけだが
この苦しい説明に納得いただけるだろうか?



その日は空港近くのホテルに宿泊した。
僕は全くフランス語が分からないわけだけど、
ホテルのチェックインはなぜか全部フランス語で行われたという不思議。



▲ホテルの窓から



ここまでの話はきっとつまらなかったことと思う。
一部の人が期待しているような話はなかったし、旅はこれから。

次回からは幾分面白い話もするつもりだし、写真の数も増える予定。



乞うご期待?