【注意;以下の記事には若干アレな内容が含まれます。
スクロールするのは大丈夫な人だけにしてください】
私とて彼が可愛くないはずがなかったので、
待てど海路の日和なき日々を送る彼を見ていると心が痛んだ。
彼がやんちゃであればあるほどに、
外界と折り合えずに孤独な一匹狼として吠えるしかない自分の姿と二重写しになる。
哀れさはいや増した。
ときたま妄想の世界で遊ぶだけで彼が貴重な才能を空費してゆくのかと思うと、涙を禁じえなかった。
「泣くなよ」ジョニーは言う。「ごめん。俺がわがままだったよ」
「すまん」私は言う。
そして私とジョニーは仲直りする。
まあ、そういう日々だったと思ってもらって間違いはない。
森見登美彦『四畳半神話大系』第三話 <四畳半の甘い生活> より引用
新聞連載されている小説が結構好きなので、他の作品を読んでみようと思いました。
代表作は『夜は短し歩けよ乙女』らしいんですが、あえてそれは外して。
京大農学部卒の作家ゆえに、
作品中にも京都の地名がたくさん出てくるのが特徴らしいです。
今度京都に行く機会があれば、何度も登場する「鴨川デルタ」に行ってみたいと思いました。
この小説はパラレルワールドで話が展開します。
そういう手法はあまり好きではありませんが、流行なんでしょうかねぇ。
(『ひぐらし』もそうだったし)
そう。それで、読んでいて唐突にジョニーが登場して噴いてしまったんです。
ちなみに、上記の文章はこういう文章の後に続きます。
呪われた思春期の門をくぐってこの方、我がジョニーには惨めな思いを強いてきた。
ほかの男たちのジョニーの中には、
恥も外聞も無く縦横無尽に活躍している輩もごまんといることだろう。
それなのに、私のような主人を持ったばかりに、
我がジョニーは持ち前のやんちゃぶりを広く社会一般に発揮することもできず、
真の実力を押し隠している。
能ある鷹は爪を隠すとはいえ、
血気盛んなジョニーが、かくも空しい境遇にいつまでも甘んじて―(後略)
・・ジョニーって(以下自粛
それはさておき、エンターテイメント性の強い面白い小説です。
読みながら噴きだしてしまうところも多々あるし、
<強靭で想像を絶する細かな繊維の先ッぽが
ファンデルワールス力によって汚れ成分と分子結合を作るため、
力を入れずに軽く触れるだけでいかなる汚れも取れるという幻の超高級亀の子束子(たわし)>
こんな胡散くさいアイテムが出てくるだけで、僕にとっては十分楽しい(笑
あと、小説に登場する<明石さん>という女の子が個人的に好きです。
だから、全てのパラレルワールドにおいて
必ず主人公と結ばれてしまうのが何か悔しい(笑
スクロールするのは大丈夫な人だけにしてください】
私とて彼が可愛くないはずがなかったので、
待てど海路の日和なき日々を送る彼を見ていると心が痛んだ。
彼がやんちゃであればあるほどに、
外界と折り合えずに孤独な一匹狼として吠えるしかない自分の姿と二重写しになる。
哀れさはいや増した。
ときたま妄想の世界で遊ぶだけで彼が貴重な才能を空費してゆくのかと思うと、涙を禁じえなかった。
「泣くなよ」ジョニーは言う。「ごめん。俺がわがままだったよ」
「すまん」私は言う。
そして私とジョニーは仲直りする。
まあ、そういう日々だったと思ってもらって間違いはない。
森見登美彦『四畳半神話大系』第三話 <四畳半の甘い生活> より引用
新聞連載されている小説が結構好きなので、他の作品を読んでみようと思いました。
代表作は『夜は短し歩けよ乙女』らしいんですが、あえてそれは外して。
京大農学部卒の作家ゆえに、
作品中にも京都の地名がたくさん出てくるのが特徴らしいです。
今度京都に行く機会があれば、何度も登場する「鴨川デルタ」に行ってみたいと思いました。
この小説はパラレルワールドで話が展開します。
そういう手法はあまり好きではありませんが、流行なんでしょうかねぇ。
(『ひぐらし』もそうだったし)
そう。それで、読んでいて唐突にジョニーが登場して噴いてしまったんです。
ちなみに、上記の文章はこういう文章の後に続きます。
呪われた思春期の門をくぐってこの方、我がジョニーには惨めな思いを強いてきた。
ほかの男たちのジョニーの中には、
恥も外聞も無く縦横無尽に活躍している輩もごまんといることだろう。
それなのに、私のような主人を持ったばかりに、
我がジョニーは持ち前のやんちゃぶりを広く社会一般に発揮することもできず、
真の実力を押し隠している。
能ある鷹は爪を隠すとはいえ、
血気盛んなジョニーが、かくも空しい境遇にいつまでも甘んじて―(後略)
・・ジョニーって(以下自粛
それはさておき、エンターテイメント性の強い面白い小説です。
読みながら噴きだしてしまうところも多々あるし、
<強靭で想像を絶する細かな繊維の先ッぽが
ファンデルワールス力によって汚れ成分と分子結合を作るため、
力を入れずに軽く触れるだけでいかなる汚れも取れるという幻の超高級亀の子束子(たわし)>
こんな胡散くさいアイテムが出てくるだけで、僕にとっては十分楽しい(笑
あと、小説に登場する<明石さん>という女の子が個人的に好きです。
だから、全てのパラレルワールドにおいて
必ず主人公と結ばれてしまうのが何か悔しい(笑
ジョンソンが一般的だと思ってました
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3
さすが英語に強いだけはあるねー
ジョンの息子がそれなら、ジョンの愛称であるジョニーも似たようなもんちゃにたようなもんな気もした。
ところで、「ミーナ」って女性名だよね?
傍目にはどう映るんだろうね(笑
>Charoさん
まだ読んでいませんが、僕も確実にそのヒロインに<胸きゅん>になる自信があります(笑
ツボを心得てますよねー。
ある意味で理想的な女性像なんでしょうかねぇ。あくまでも男視点での。
>ごる
一体どんなレスを期待しているんだ・・
ここで不毛なやり取りしても、お互い得るものはなさそうだぜ?