北海道の山野でとことん遊ぶ!!
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2022.9.4 『花美有山』(309m) ダム湖を背に登る
土曜日の午後、
平取町の「桂峠」から厚真町に移動。
「こぶしの湯」で汗を流し、
「厚幌ダム」に向かった。
先月「厚幌ダム」で「厚幌トンネル」を抜けた先から、
尾根に取り付いて「一里沢奥」(三等三角点)を往復した際、
「厚幌ダム」でせき止められたダム湖の対岸に、
「花美有山」が見えていた。
それを目にして、
湖から尾根に取り付いて、
藪漕ぎで登ることを思いついた。
「花美有山」には数回登っているが、
いずれも「幌内高丘線」の、
林道を利用して上部に上がり、
わずかな部分の藪漕ぎで、
ピークに立つものだった。
また、湖の右岸林道は、
いまだ胆振東部地震の災害復旧工事を、
完全には終えていないようで、
ウィークデーは工事車両の往来があるであろうと、
工事が休みの日曜日に実施することとした。
土曜日の夕方初めて林道を走り、
その様子と尾根の取り付き点を確認。
そして幌内地区まで戻って車中泊とした。
「厚幌ダム」もそうだが、
その先は携帯電話が圏外となり、
テレビも電波が受信できない。
車中泊の夜は、
Hiromiが夕食後就寝してしまい、
話し相手にもならないので、
テレビが重要な酒の友となる。
日曜日の朝、
前日確認しておいた尾根の取り付き点まで車で入り、
尾根の末端を駐車地とした。
そこには古い作業道跡が残っていたので、
それを利用できるところまで利用することにした。
この作業道は都合よく、
尾根筋に沿って伸びて行く。
ただ雑草に覆われ、
夜露でそれらが濡れているので、
下半身だけ雨具着用とした。
しかしHiromiはどうせ汗で濡れるから、
と言ってそのままで入山。
作業道は尾根の頭の、
数十メートル下を伸びて行くが、
やがて崩壊した斜面に出くわし、
斜度がきつくて突破できないため、
尾根の頭目指して登ることにした。
これがまた急で、
笹の茎をつかみながら登る。
それでもHiromiは元気で、
グイグイ登って行くが、
こちらはヒーコラ大変だ。
尾根の頭に上がると、
木々の間から厚真町方面の風景が望めた。
広めの笹に覆われた尾根を進む。
すると間もなく左下に、
「幌内高丘線」が見えた。
そして何度か登ってきた、
林道からの取り付き点上を通過。
あとは一旦緩やかに下って、
最後は笹の中の急登を経て、
ニ等三角点「花美有山」。
笹が被っていたのできれいにした。
ここで三脚を忘れたことに気付き、
記念撮影はなしと言うことで・・・
下山は登った尾根をそのまま前進し、
登路の一本北側の尾根を下ることにした。
笹の茎は細いが、
なかなか密度の濃いところがある。
しかしたいした抵抗ではない。
ただ下方向の様子が見にくいので、
下山の尾根を見逃さぬよう、
注意しながら慎重に下る。
この下降尾根は、
高度を下げるごとに、
湖の風景が見えたり、
崩壊地が現れたりと、
なかなか変化に富んでおもしろい。
この辺りも胆振東部地震による爪痕が、
あちこちに見られる。
それに青空がやけに濃く、
木々とのコントラストが美しい。
最後は作業道に下り、
そのまま湖畔に出た。
そして湖畔林道をのんびり歩いて駐車地へ。
コンパクトだが、
なかなか面白いルートだった。
湖畔からは登行意欲をそそられる、
次なる目標が見えていた。
帰途で厚真町の田園地帯を走っていると、
白いテントが建てられ、
「献花台」と書かれた立て札が立っていた。
思えばこの二日後、
胆振東部地震に見舞われて、
ちょうど4年を迎えるのだ。
そのテントは災害を追悼するための「献花台」だった。