北海道の山野でとことん遊ぶ!!
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2021.1.3 『虚無僧山』(こむすやま・198m) 小粒だが変化があっておもしろい
2日の夜は厚真町「厚幌ダム」の、
下流部で車中泊とした。
そして買い替えたシュラフを試すことに。
しかしダメだった。
寒くて眠れない。
裏地の付いた厚いフリースを着、
靴下も履いてシュラフに入った。
しかし午前2時に目覚めて外に出て小用をし、
再びシュラフに入ろうとすると、
ファスナーが噛んで上がらない。
それを繰り返していると、
今度はピシッといってファスナーが外れてしまった。
それからファスナーが閉まらないシュラフを、
ただふたつ折りにしただけで耐えた。
外気温は-14℃。
おかげでほとんど眠れなかった。
朝になって起きるとゲッソリ。
疲れた。
安物のシュラフはやはり使い物にならなかった。
Hiromiもまた調子が悪い。
年末から目の毛細血管が切れたようで、
血のような赤い目をしている。
それが一向に良くならないのだ。
そんなHiromiもモチベーションが全く上がらない。
そこでこの日は短時間で登れる山とし、
山旅を一旦リセットして帰宅することにした。
『虚無僧山』は厚真町幌内の道々脇にたたずむ里山。
10年前に伐採作業にあたっていた、
当時45歳の男性がハンターに撃ち殺された。
それがこの隣りの桜丘地区だった。
犯人は今も逃走を続けている。
そしてこの事件が来月時効を迎えると言う。
ひどい話しだ。
『虚無僧山』は取り付きが容易ではない。
と言うのも、最も短い南側は急峻な斜面で、
とても登れそうにないし、
東の緩やかな尾根を登ろうにも、
エゾシカの防護柵が延々と続いているので無理だ。
であるならば西側しかないと探ってみると、
小さな墓地の入口に駐車スペースがあった。
8時50分、駐車地をスタートし、
すぐにエゾシカ防護柵扉から山に入る。
すると墓地が現れるが、
墓石は5つしかない。
そしてそのうちの2つは墓石が崩れている。
一昨年の胆振東部地震で崩れたものだろうが、
いまだに修復されていない。
墓地を過ぎると伐採地に出て、
その中の作業道を利用することができた。
登って行くと背後に田園風景が広がる。
その風景を楽しみ、、更に登って行くと沢が現れた。
沢の対岸には作業道が見えている。
それで一旦沢に下って登り返した。
少々笹をかき分けて登って作業道に当てた。
そして利用できるところまで作業道を登る。
辺りは見事なカラマツ林だ。
適当なところから尾根に取り付き、
なるべく笹の薄い部分を登って行く。
標高が低いのでたいしたアルバイトでもなく、
10時10分、三等三角点「虚無僧山」。
木の間越しにではあるが、
北の眺めがいい。
下山は同ルートを辿り、
Hiromiに「戻ってみろ」と指示して前を歩かせた。
すると何箇所かでルートを逸脱。
別に逸脱しても戻れるなら構わないのだが、
知識と経験が備わっていなければ、
見慣れない風景に直面するとパニックになる。
こういう一つ一つが、
良い経験となってくれるといいのだが。
11時10分、駐車地。
寝不足で疲れている。
とりあえず帰途に着いた。
2021.1.2 『花美有山』(309m)~『赤須山』(249m) 素晴らしい林道とのめぐりあい
みなさま、あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします
2日に出発した山旅は、
5日まで続ける予定でしたが、
諸事情が生じたため本日一旦帰宅しました。
2021年最初の山登りは、
厚真町の厚幌ダムを基点に始めた。
厚真町一帯は一昨年9月の、
胆振東部地震で甚大な被害が発生し、
その後その復旧工事が、
現在も至るところで行われている。
従って通常は山に入りにくい。
今回は作業現場が正月休みなので、
気になっていたところに、
チャンスを活かして登ることにした。
厚真町から厚幌ダムまでの車窓から、
災害復旧工事の様子が眺められる。
察するところ工事はかな進んでいるようだ。
厚幌ダムの下流部の広い空き地に車を置き、
9時35分、徒歩でスタートした。
「奥地林道幌内高丘線」を登っていく。
この林道は真新しく、
工事標識を見ると、
今年の夏に工事が完了したようだ。
そして驚いた!
なんと眺めが良いのだろう?
高度を上げるに従い、
東から南、西への風景が広がっていく。
その中には渇水した、
厚幌ダムの湖底も見えている。
おまけに素晴らしい晴天だ。
新しく付けられた林道は、
広い上に視界を遮る樹木がない。
進行方向左手に東北の嵐を見下ろし、
Co.190のヘアピンカーブで、
「赤須山」の裾を通過した。
この三角点ピークには帰りに寄ることにする。
その後今度は北から西にかけての、
広大な風景が目に飛び込んでくるが、
これがまた崩落の嵐で、
至るところが崩れ落ち、
その上に純白の雪が積もっているものだから、
その面積の広さに改めて驚かされた。
写真で白く染まって見えるところは、
胆振東部地震で崩落した斜面だ。
木々が根こそぎ、
土砂とともに押し流されている。
こう言っては大変申し訳ないが、
迫力ある風景を眺めながら歩くのは、
決して飽きがこない。
Hiromiと二人で驚きの連続だった。
林道はやがて通行止めのバリケードが現れ、
それを越えて歩を進めていくと、
突然通常の林道の道幅となり、
それが崩落に飲み込まれた部分も出てきた。
まだまだ復興には時間がかかることを思わせる。
そんな地形を慎重に越え、
Co.250で目の前の尾根に取り付いた。
この取り付き地点には、
崩落した現場を登った。
笹はそこそこ濃いが、
進行に支障はない。
笹の尾根を進みながら、
木の間越しに見える遠くの風景を楽しむ。
そこから南東方面に、
美しい『幌尻岳』が見えていた。
そして11時10分、
二等三角点「花美有山」。
笹に埋もれた三角点標石周りをきれいにする。
この標石は二等だというのに、
随分濃い笹に覆われていた。
それで発見に少々時間を要した。
やはり災害復旧工事が行われているので、
なかなか人が近付けないのだろう。
軽くパンケーキを食べて、
再び林道に下った。
そして日当たりの良いところで、
壮大な風景を眺めながら昼食。
その後Co.190まで下って、
作業道跡を辿り笹を漕いで、
13時10分、四等三角点「赤須山」。
こちらの標石探しもまた、
少々時間を要した。
笹が濃い上にわずかだが、
雪がかぶっている。
更にようやく探し当てた標石は、
当初土に埋もれていた。
ストックでつつき回して突き止めたものだ。
このピークからは、
『幌尻岳』を中心とした、
純白の日高山脈が美しく見通せた。
相変わらず晴天で風もない。
誠に穏やかな2021年の初登を、
非の打ち所のない風景と、
晴天の中を楽しく下り、
13時55分、駐車地。
いやあ、楽しかった。
こんな眺めのいい林道は初めてだ。
とにかく最初から最後まで、
ほとんど展望を遮られることがないんだからねえ。
時間は早かったが、
厚真町の「こぶしの湯」へ、
汗を流しに向かった。
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