年を追うごとに強く感じるのが、子供達の国語力の低下です。
「昔は」などと書くと、単なる懐古趣味みたいに感じられてしまうかもしれませんが、それでも昔はもっと子供達に国語力があったように感じます。
何故でしょうか。
何故こんな風に感じるほど子供達の国語力が低くなったのでしょうか(これに対して「いや、逆ですよ。子供達の国語力は年々高くなっていますよ」という人がいたらお目にかかりたいです)。
最近、数学者の藤原正彦さんが書いた本を読みました。
藤原さんも子供達の国語力低下に関してはかなりの危機意識を持っておられ、それを様々な角度から考察し、且つ具体的な提言をなさっています。
その中で私が特に強く共感したものに、単純に国語の授業時間をもっと増やすべきというものがあります。
勿論、ただ授業時間だけを増やせばそれで全てが解決するなどと短絡的なことは思いませんが、少なくともこれが出発点の一つである事は確かであると思います。
その上で、「傍線部が何を指すか」などといった瑣末なことばかりを追いかけるような読解ではない、本物の国語の名文をじっくりと読み下すような学習を推進することと、それを出来る有能な国語の教師を揃えることが肝要だと思うのです。
そう思わざるを得ないほど、とにかく今、多くの子供達の国語力が確実に低下していると、これはもう本当に強く感じている昨今です。
そこで、ACSアカデミーでは、特定の生徒達を対象に(本当は全ての生徒達を対象にしたいのですが)、まずは自らの文章力を身につけ、これを高めていくことを目標とした作文の宿題を毎日課しています。
当然一日や二日でどうこうなるものではありませんが、それでも毎日これを励行していくうちに、子供達の中に確実に文章力がついていくのを感じます。