形から入る

2024-05-05 20:16:26 | 学習塾・勉強の仕方
私(マスターK)は昔一時期保険会社に勤務していたことがあります。そこでは専ら法人財務営業の分野の仕事をしていましたが、仕事の面白さと裏腹に、上からの社風の押し付けにいつも息がつまりそうでした(私は基本あくまで自由主義者、別の言い方をすれば強度のワガママ)。

特に「我々は社会のエリートなんだ。それに相応しい外見を保て。大切なことは『形から』だ」と言われて、やれ夏のワイシャツの腕捲りはみっともないからダメだ、ネクタイをぶらぶらさせてはいかん、いつもしっかりピンで固定しろ、スーツの色は紺かグレー、紐のない革靴は禁止。
そんなことを言われる度に「うるせえや」と反発ばかり。

今朝のJRの駅で、頭はモヒカンにチョンマゲ、耳に大きなリング、辺りを威圧するような目付きの、いかにも「私はこらんの通りのバカです」といったふぜいの20代風男がいました。
そいつが、到着した電車のドアが開くやいなや、わ~い、すわろすわろと、見ようによってはあたふたどたばたと席の確保に走って、そして一ヶ所に空きを見つけて腰をおろすや「どーだすごいだろ」といったいかにもなドヤ顔。モヒカンにチョンマゲ、耳にリングのサルみたいな風体とこの行動様式とが、「形から入る」のバカバージョンの典型なのかも、と、昔の言葉を変形して思いだした瞬間でした。
コメント
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