俗に世界三大料理とされるのが、中国・フランス・トルコ三ヶ国の料理です。そのうちの中国料理は、ラーメンや餃子などで私にもなじみ深いものです。フランス料理も、実際には食べる機会は少ないものの、写真等でよく見かけるものです。それに引き替えトルコ料理は、三大料理の割には全然なじみがありません。正直言って、まだイタリア料理やインド料理、朝鮮料理の方が、パスタやカレー、キムチなどの形で私にはなじみがあります。そんなトルコ料理ですが、それでもわが日本やイタリア等を差し置いて世界三大料理の一つとされるには、それ相当に美味しいのでしょう。一体どんな料理か、機会があれば是非食べたいと思っていました。
そこで先日の休みに、大阪は難波の通称「オタロード」にある「カラクシュ」というトルコ料理店のランチを食べてきました。事前に店の場所をインターネットで調べておいたにも関わらず、最初は見つけるのに苦労しました。南海難波駅から「なんさん通り」を日本橋の方に向かって歩き、堺筋の一つ手前の「オタロード」を南に折れて暫く行くとありました。
何故その界隈を「オタロード」と呼ぶかと言うと、日本橋に近くオタク相手のメイドカフェが林立しているからです。俗に「オタクの聖地」と呼ばれていて、私が行った時もメイド姿や制服姿の女の子が盛んに客引きをしていました。私にとっては、日本橋と言えば電気街のイメージの方がまだまだ強いので、オタクとトルコ料理のイメージがなかなか結びつかず、それで店を探すのに苦労したのもあったかも知れません。
写真のトルコ国旗を掲げた店がその料理店「カラクシュ」です。ランチは三種類あり、私は写真のBランチを注文しました。チキンのドネルケバブとチキンライス、レンズ豆のスープにトルコ紅茶が付いて780円です。
私は、トルコ料理と言えば、最近街中でもよく見かけるようになった例の「ドンドゥルマ」と呼ばれる長く伸びるアイスクリームぐらいしかなじみがありませんでしたが、このドネルケバブやレンズ豆のスープも、それに負けず劣らず美味しかったです。流石は世界三大料理と呼ばれるだけあります。
ただチキンライスだけはやや期待外れでした。デパ地下でも売っているようなチキンライスや、トルコライス、パエリアの類を想像していましたから。ところが実際に出てきたのはベタベタのバターライスでした。トルコでもお米はパンと同じ位良く食べられ、これが西洋に伝わり今のピラフになったらしいですが、私はもっとカラッとしたパエリアの様な物を想像していましたので。
しかし、世界三大料理をたったこれだけで決めつけるのもどうかと思い、夕方またこの店に行き、今度はデザートを注文しました。それが写真のトルコ風アイスティー(チャイ)とバクラヴァというパイ菓子です。
バクラヴァは、ナッツの餡をパイ生地で包んだもので、トルコだけでなく中東一帯で食べられているポピュラーなお菓子なんだとか。私も早速食べてみましたが、確かに美味しい!流石は三大料理と呼ばれるだけあります。しかし、少し甘ったるい。通に言わせれば、この甘ったるいのが良いのだとか。
チャイにもミルクやレモン、砂糖は一切入っておらず、私は角砂糖をかじりながら飲みましたが、中東ではこれが一般的な飲み方だそうです。そう言えば、昔読んだ「遠くて近い国トルコ」(中公新書)の中でも、「人生と同じ様に、渋みや苦みの中でほんのりとした甘みを味わう」チャイの飲み方が紹介されていました。まあ、バクラヴァが甘いので、チャイが無糖でちょうど良かったですが。
食べてみた感じですが、確かに美味しかったですが、ライスがベタベタしていたのとバクラヴァが甘ったるかったのが、少々玉に傷でした。私は、どちらかというと薄味好みなので、今まで食べた外国料理の中では、日本と同じ魚中心で比較的淡泊なポルトガル料理が一番美味しく、その次に私にもなじみ深いパスタやカレー、キムチが来て、トルコ料理はその次ぐらいかと。
最後に、店のテーブルにあった写真の「アイスを食べて5分のトルコ語」会話集ですが、上から順に「メルハバ」(意味:こんにちわ)、「ギュルギュル」(さようなら)、「テシュキュルエデリム」(ありがとう)、「ネカダル」(いくらですか)と読みます。トルコ共和国初代大統領ケマル・アタチュルクがトルコ語の表記をアラビア文字から今のローマ字のアルファベットに変えた事で、大抵はローマ字読みでも何とか読めるようになりましたが、一部には難しい発音もあります。「テシュキュルエデリム」等も舌をかみそうな発音ですが、これは「ティッシュくれ」と覚えれば良いそうです。
遠くて近い国トルコ (1968年) (中公新書) | |
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中央公論社 |
甘党の人ならいいけどお菓子はすすめられない。昔、佐藤はほとんど薬と思われるほど貴重な品だったようで、甘くすればするほどサービスだし体にもいい、という時代が中世時代あたりにはあったそうで。まあ、そういう歴史があるのは構いませんが、ちょっと甘すぎるよね。トルコ・コーヒーは名が通っているので一度飲んでみたらいかがですか。
日本人って食べ物には偏見ないですよね。私は日本の三大国民食とは何か、と言われたら、ラーメンとカレーと焼き餃子って言いますよ。どれも日本のものじゃないけど、またインドや中国の本場のものとは全然違う。
タイのトムヤムクンは酸っぱいだけだったし、ベトナムのフォーという名のうどんも、ココナッツミルクやライムの味付けに最後まで馴染めず半分以上残しました。寧ろ酢の物は好物なのに、やはり味覚の違いなのでしょう。
しかし、昔は同様に受け付けなかった納豆も今は平気で食べれるようになった事を思えば、所詮これも慣れの問題なのかも。
いや、カラクシュに行ったのは、今日の日曜日ではなくその前の平日のシフト休日なのですよ。その日はオスプレイ配備の記事も書いていたので、そちらの記事作成の方を優先したから、今日初めてカラクシュに食べに行ってきたみたいな記事になってしまいましたが。
今日もカラクシュに立ち寄ったのは立ち寄りましたが、店の中には入らず店頭販売のドンドゥルマを買っただけでした。