脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

記憶力低下事件が続きます

2016年11月28日 | 正常から認知症への移り変わり

記憶力の低下を実感する事件が立て続けに発生!
世の中の高齢者といわれる年代の皆さんはこんなことが続いたら 、きっと「あれぇ・・・これってボケの始まりかしら?そんなはずはないと思うけど・・・でも…」と思われるでしょうね。
この春から、月2回行われる「伊東自然歴史案内人養成講座」に参加しています。先月末には「城ヶ崎海岸の自然・植生」がテーマ。私の住んでいる城ヶ崎海岸のピクニカルコースのうちボラ納屋から海洋公園までを歩きながらの勉強会でした。

すでに知っていることの確認が多かったのですが、それでも全く知らなかったことをことを教えていただいたり、新しい気づきもあってとても充実した講座でした。帰宅した時の高揚感と満足感はもちろん鮮やかに覚えていますとも。
それなのに、画像の読み込みができなくて少し間がたってしまいました。
そしてようやく記事にしようとして、「ああ、そうだったのか」とあれほど納得して聞いた説明の記憶が抜け落ちてしまっていることに気づき愕然。
 
教室で受け身で聞いているだけではなくて、 実物を手にしたり、目の前で確認しながらの説明ですから、記憶に刻み込まれているはずなんです!
でも、すらっとスムーズに書けるものもあれば、というかそれはもともと知っていたこと。新しく感動して得た知識の方は「えーと、何という名前だったかしら」「違いの決め手はなんだったか・・・」 ばかり。
記憶力低下に、心からびっくりしました。

いつもシャリンバイとトベラで迷うのです。「実があるときは区別しやすい」という先生の言葉は記憶に残っていました。さてこの黒い実はどちらだったでしょうか?
困った時のネット検索。答えはすぐに見つかりました。上の写真はシャリンバイ。トベラは丸い実が弾けると赤い小さな種がたくさんついています。トベラはひとつ黒い大きな種があるだけです。

これは覚えています。お世話人の方がいわれました。「城ケ崎ブルーというのですよ!」
 
齢を重ねる記憶力に問題が出てきます。
記憶は3ステップといわれます。まず記銘(覚え込む)。次に保持(覚えておく)。そして想起(思い出す)のステップです。
まず記銘。テーブルの上に品物が山とあって、その名前を覚えることを、若い人と競っている情景を想像してみましょう 。
一定時間に外国語の単語をたくさん覚える競争でもいいでしょう。
残念ながら、即答できますね。 若い人にはかなわない!
年齢とともに覚える能力も低下していきます。ものの本で読んだ情報ですが 、60代になるとピーク(少なくとも20代前半まででしょう)の半分になるとか。
保持する力も低下しますね。ただこれは記銘の力が低下しますから、よほど強く記銘しておかないと保持できないということでもありますが。
そして想起。覚える力も低下するのですが、思い出す力も低下しますから、その二つが合わさった効果は「絶大」です。
「ずーと思いだす努力をしてみる」「語頭音のヒントから思い出す」。50音の『ア』から順番に頭に浮かべるとか。『わ』で始まる単語だと大変ですが(笑)

お天気がよくて海の色も素晴らしく、伊豆大島が望めます。

記憶力の問題は、徐々に起きてきますからまあ、それなりにクリアしていくものですが大きな事件があると不安が押し寄せてくるのでしょう。
この岩をアップで写しているのですから、説明があったのですが、あまりにも曖昧な記憶しかなくて、とてもここには書けません。多分火山弾がはっきり見えるとかじゃなかったでしょうか?

魚見小屋のことはよく覚えています。江戸時代ボラの群れを見張っていた小屋。なぜボラを見張っていたかというと理由があります。
1.ボラは強い魚で水から上げても平気で生きていられる。
2.そのうえ河口のボラと違って臭みもなくおいしい。
3.潮流に乗れば江戸まで2時間で行ける操船術があった。
4.将軍家でも珍重された。
興味のあることとないことでは、記銘の段階で差が出るのです。

イソギクの花が今にも咲きそうでした。


 

 

 

 

 

 


事件はまだ起こります。
太極拳の教室が変更されていました。お知らせはあったのです。スケジュールに「赤沢」と地名だけ書いてあって「なんだろう」と首をかしげながら、いつもの「富戸コミセン」に行ったら、車が少ない。そこで前頭葉が働いて玄関ホールで会場の確認。会場の3階大会議室は「秋祭り準備」に使われている!そこで「赤沢」の意味が分かって、もちろん笑いましたとも。そして3階まで上がらなかっただけでもいいかと自分を慰めました。
前頭葉はもうひと働き。「これからもう少し詳しくメモ書きしよう」。「太極拳赤沢コミセンに変更」こうしておけば大丈夫だったはずですからね。

唐突ですが、11月12月生まれがそろった「クーちゃん会」の今年の誕生会ケーキ。

事件、もうひとつ。
雑談中の友人から「ほら、あの方なんていうお名前だったかしら?」と、突然言われました。
一か月ほど前にお会いしました。顔が出てきます。下のお名前が、しかもご夫婦とも出てきます。なのに名前が?
もちろん、少し後で思い出したのですよ。でもその時は質問された友人とは別れてしまっていました、残念!
もう20年も前になるでしょうか。当時働いていた病院で私の上司だったK子先生が言われました。
「記憶力なんていうものは、前頭葉機能から言えばレベルの低いもの」
そしてどのくらい「想起」できなくてもいいかという例として、「院長先生の名前が出て来なくても、気にすることはない。そんなのは度忘れだよ」と。その時の私は「いくらなんでも、そんなこと。だって院長先生はおひとりだし、第一お部屋もお隣、たびたびお目にかかっていらっしゃるだろうし」と思いました。反論はしませんでしたが。
私の前頭葉はよく働いてくれました。前頭葉の判断のおかげでちゃんと抑制できました。反論しなくてよかった・・・この齢になると「いいたとえ話を聞いておいたなあ」と懐かしく思い出すことができますから。
齢をとってからわかることってあるのですね(笑)

 


こんな「生きがい」もあります。

2016年11月26日 | 前頭葉の働き

留守中に、友人からお手紙が届いていました。
お手紙の主、久保さんは第二の人生を伊豆高原大室山のふもとで「庭カフェ」というキャンドル体験工房を開いて楽しく過ごしています。
「12月27日に崔如琢美術館でコンサートをやります」ということは聞いていましたが、「考え方がすばらしい!」と感動しましたから、ご紹介します。(掲載のお許しはいただいてます)


「絹子さま
今回のコンサートの目的が二つあり、ひとつは徐々に元気がなくなる伊豆に全国の大学の音楽サークルなどを呼び、活性化をしたいというものです。先日神奈川の大学生8人が当工房に来てくれた際 いろいろな話をしました。
大学でビッグバンドをやっていて春夏秋冬 各地で合宿をしているそうです。
私が『交通費や宿泊代の応援はしないが、合宿の最終日に私のキャンドルをバックに演奏会をやってみるか』といったところ、『そんな企画ができれば、ぜひ合宿に来たい』と笑顔でした。 
昼間は大室山で1000人の人の鎖で輪を作り、『せーの』で一曲大合唱。夜は各大学のバンド合戦・・・何年か続けば伊豆の音楽合宿は面白いという声が広がるでしょう。
今回、家内の甥が国立音大でフルートを勉強中、ということで、ハープのプロの方のギャラ、印刷、会場費などを考え、チケット販売を初めて行いましたが、多くの友人たちが動いてくれてありがたいと思っています。
赤字は承知ですが、伊東の中長期に向っての良い活性化になればよいと考えています。
またもうひとつの目的として、中学、高校でブラスバンドなど勉強している子供たちとの交流を考えています。子どもたちにクリスマスプレゼントとしてチケットをプレゼントしようと思っています。そしてコンサート終了後、国立音大の4人との交流会を企画しています。 
私も66歳。あと何年生きられるかわかりませんが、まあちょっといい人生だったと思います。
今度またワイン飲みましょう。久保潤二」

このような思いを込めて、この活動がスタートしたことがうれしいです。
そして久保さんの大きな夢に向かって続いていくことを見守りたいと思います。
久保さんは、たぶん「自分のやりたいこと」を優先しているはずです。すばらしいと思うのは、そのことが自分の周りの人たちを巻き込んで、継続していくことで地域を変える可能性を信じていることでしょう。
アイディアがわかなくては、一歩も先へは進めません。久保さんの前頭葉は発想が豊かですね!実現に向けては、工夫と継続。このような活動でもコントロールする司令塔の役割が必要だということがよくわかります。
でも司令塔だけでは何もできないのは活動も個々人も同じです。
伊豆高原を大切に思う人たちの力が結集できますように 、と心から思いました。

「伊豆高原のブックカフェ壺中天」での巣箱の企画展。11月に開催されました。

林の中のカフェ&ギャラリー。温度計と砂時計を従えたコーヒーが提供されます。店内の本はいくらでも手に取ってみていいことになってます。
店主T野さんは、考えられないほど多くの体験を通じて育まれたであろう(と推量で書くしかないのです、何も知りません)研ぎ澄まされた感性を縦横に駆使して アートフェスティバルや企画展などを提供してくれます。そして屋内から飛び出した展示がいつも心地よい…
店内にたくさんあるこだわりの本や音楽を見たら、T野さんが「自分がやりたいことをやりたいようにやる」タイプの生き方をする人だということが、なんだかすぐにわかります。
マンションみたいな巣箱
 
T野さんとお話ししたことがありませんから、どのように考えていらっしゃるかはわかりませんから、勝手に書かせていただきます。
T野さんが大きなこだわりと小さな妥協で生きていくことが、ここに色を作り魅力を発信していくのではないかと思います。それを求める人が集まってきてT野さんが、あまり求めていないであろう地域の活性化が図られるような気がします。
間違いがあれば、教えてください。

先にご紹介した久保さんは、全くダイレクトに地域社会へのアプローチを念頭に置いていますよね?
お二人ともにすてき。
その人がその人らしく、ということはその人の前頭葉がイキイキとその能力を発揮しているときには、脳も活性化し地域も活性化していくような気がします。
 

 


富士山、ふじさ〜ん

2016年11月21日 | 私の右脳ライフ
富士山っていいですね。
静岡県に住んでいますから、富士山を仰ぎ見ることは結構あります。最近続けて見下ろしたので、その報告を。
11月20日
陽射しを受けて輝く駿河湾と伊豆半島も見えました。
10月31日。たかだか3週間前はまだ雪は筆ではいたほど。
見下ろした富士山は珍しいですが、やはり富士山らしくない!と言うわけで今年写した富士山をアップしましょう。
伊豆長岡パノラマパーク(3/1)
富士山と桜は文句の出ようがない構図ですね。外国人観光客に大人気の富士吉田新倉山浅間公園。カレンダーみたいです。(4/11)
8月の夕景。
富士には海もよく似合います。大瀬崎からの富士山(11/3)
海だけではありません。湖とのマッチングもすばらしい。山中湖の朝靄に浮かぶ富士山(11/12)
富士山には特別の感慨を持つのが日本人でしょうね。夫が海外出張から帰った時、日本を一番実感できるのが雲海から顔を覗かせる富士山だとよく言っていました。
「富士山って神々しい山だね」なんども聞きましたが本当にそうですね。


認知症高齢者による交通事故防止のカギは、前頭葉機能検査

2016年11月19日 | 正常から認知症への移り変わり

高齢者による悲惨な交通事故のニュースが続きます。ようやく、はっきりと「認知症」と言われるようになってきました。
それでも、解説番組などでは、「運動能力の低下」とか「単なる、アクセルとブレーキの踏み間違え」のように言われています。なぜ、「脳のはたらき」に問題があるといわないのでしょうか?
実は、私たちの区分でいうところの小ボケ状態ですら、自動車の運転には危険が想定できますから、運転は禁止といってきました。
小ボケ状態というのは、家庭生活には問題ないのですが、社会生活にはトラブルが出て、ついていけません。脳機能からいうと、前頭葉機能だけに障害が起きていて、いわゆる認知機能には問題がまだないレベルです。ということは普通の認知機能検査をしても、このレベルは発見できないということです。 
この社会生活の困難さを反映する前頭葉機能検査を実施しないと小ボケ状態は見つけることができません。もちろん症状から言ってもよほどアンテナを立てておかないとこのレベルは見逃されてしまうのです。それほど「一見、普通」。特にしゃべらせたら、その時々にはほんとに立派なことを立派に話せます。
一連の事故を起こしてしまった人たちは、報道から判断する限りでは、小ボケ状態にとどまっていることはないと思います。つまり脳機能から判断して運転できないレベルの高齢者がたくさん運転している・・・ほんとに怖い状態です。

この社会問題を解くカギは脳機能(前頭葉機能)を知るところにあります。2012年5月17日に書いた記事を転載しておきます。

「生涯現役」その2
正常から認知症への移り変わり「スピードが遅すぎて怖いんです」(クリック!)
小ボケの人たちが日常生活の「運転」という分野で起こす様々なエピソードを読んでみてください。運転するときに前頭葉機能がどのように関与しているのかがよくわかると思います。

5月13日に、こんな新聞記事がありました。
「84歳、新東名を逆走」という見出しで、
「富士市の男性(84)が、富士市内を走行中、誤って新富士ICから新東名に進入し、約14キロ離れた新清水ICでUターン、路肩走行して下り車線を逆走し新富士ICを約4キロ通り過ぎた所で発見された」

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上図のようなことですね。

記事によると
「運転していた男性は保険代理業の仕事で同市内を走行」
「男性は調べに『道を間違えたので戻ろうと思った』と説明」
「路肩を70~80キロで逆走していた」
「高速隊は『本人や家族には免許を返納するように説得したい』としている」

普通にこの記事を読むと、
「保険代理業の仕事をしている!現職でもこのようなことが起きるのか!」
ということに驚きを感じるのではないでしょうか?
ウノハナ
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エイジングライフ研究所はこのように考えます。

これは、脳機能が小ボケ(前頭葉機能だけが不合格)もしくは中ボケ(前頭葉機能に加えて後半の認知機能までもが正常範囲でない)になった人に起きた事件ということが大前提です。
ただし、記事以外の情報がないので真実は不明で、残念ながら推理にしかすぎません。

1.「現職」の意味を検討する。
エイジングライフ研究所では、もし前頭葉機能低下だけにしても脳機能が正常でなければ、立派な肩書の名刺を差し出されても、「この名刺は、仕事の内容や実態を表していない」と判断します。
脳機能がそのような状態では、仕事をこなすというような社会生活ができるはずがないからです。
逆に言えば、名詞に書かれていることが真実ならば、脳機能が年齢を超えて老化を加速しているはずがないからです。
ハルシオン?ヒメジョオン?
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名刺が実態を表していないこういうケースはよくあります。

「老人会会長の名刺」:
文字通りの名誉職。現職時代に敬意を表して会長と奉られている場合と、実際に活動された期間はあるのですが、有能な副会長さんの登場とか、ご本人が種々の理由で小ボケ状態になったために名刺だけの会長職になっているのです。

「一般会社の社長や会長の名刺」:
実態はない。
名刺だけもらっていたり、あるいは給料をもらっていても、出社していないことも多いのですが、たとえ毎日会社に出勤しても仕事の内容は整えられた書類に判を押すだけとか、銀行との交渉時に「ただいるだけで重みがあるので」陪席するだけなど、本人にとって決して「仕事をしている」という達成感のない状態が続いています。

「ふつうに現職の名刺」:
上記と同じような場合と、あまりにもパターン化した仕事内容の場合は、前頭葉の格別の関与がないままに仕事がこなせてしまうことがあって、失敗は起きてもなんとなく現職状態が許されている場合があります。
とくに家族経営の場合などにみられます。
この男性は、このような状態だったのではないでしょうか?
モッコウバラ
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2.発言をよく吟味する。

先日来「こう言えば、ああ言う」と題して3度にわたって、小ボケの人がどのくらい「普通に」言葉を使うかということを解説しました。

「道を間違えた」くらいなら、かなり脳機能が低下していても簡単に言えるのです。
高速隊の方々が気づかれているように「道を間違えて、探しているのだ」としたら、新富士ICを通り過ぎたのがおかしいですよね。

もちろんそれ以前に逆走することが根本的におかしいのですが!
よく見ればクモの巣が
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3.さらに注目。
70~80キロで逆走していたのです。新東名は先日走ってきましたが、確かに全体的にスピードは控えめな印象を受けました。パトカーも結構目にしましたし、新しい道ですから安全運転を皆さんが目指しているのでしょう。
それにしても、70キロは遅すぎませんか?

小ボケの家族がよく訴えます。
「一緒に車に乗ってると怖いんです。みんなが50キロで走っているところを30キロで走るんですから!」
正常から認知症への移り変わり「スピードが遅すぎて怖いんです」

これらを総合すると、正常な脳機能の人が起こした事件ではないと考えた方が適切でしょう。いくら高齢になっても正常な脳機能であるならばこのようなことは起こさないので、安心してください。
高速隊の方も、免許返納を勧めていますね。

 


紅葉狩り

2016年11月17日 | 私の右脳ライフ

山中湖へ友人と私たち夫婦で紅葉狩りに行きました。中央アルプスも冠雪しています。

「富士五湖巡りしたことがありますか?」という問いに、友人は「ありますよ~」と答えたのですが、重ねて「いつ?」と尋ねたら、予想通り「中学の時だから・・・」
この頃、友人にいろんな体験の有無を尋ねて「ある」という答えが返ってきたら「いつ?」と尋ねることにしてるのです。
もちろん、私が齢をとったことと関係が深いと思うのですが(友人もだんだん齢をとった人が多くなっています)、「半世紀前」のような信じられないくらい以前の出来事のことが多く、その確認をしては双方で大笑いすることがたびたびです。
露天風呂のライトアップされた紅葉。

ライトアップもいいですが、やはり紅葉には青空が似合います。

黄葉も同じ。

ところで好奇心は前頭葉の働きの一つです。
アンテナを高く掲げて興味あるものやことを探す姿勢を、毎日の生活の中に組み込んでおく方がいいと思います。その時に以前体験していても、「今、現在」の自分がどう感じるか確認してみようという「好奇心」も加味しておきましょう。

山中湖から河口湖、西湖、精進湖、本栖湖とめぐるドライブ で、私たちが必ず寄る穴場スポットがあります。ほとんどだれもいない落ち着いた公園です。ふじさんミュージアムやふじさんレーダー館などがある道の駅の隣にあるのです。大賑わいのパーキングエリアを横目で見て車を1分も走らせるときちんと整備された恩賜庭園に入れます。国道に出るときには、まっすぐのイロハモミジ回廊を駆け抜けます。すてき!
恩賜庭園
 
カラマツ林
 
百点満点ではないけれど・・・でもきれいでした。
 
恩賜庭園からほんの少し車を進めると、本宮富士浅間神社 の森が国道沿いに見えてきます。
「ちょっと寄って!」というのはほとんど私。夫はまっすぐ目的地に向かうタイプです。今日は立ち寄り成功。

ちょうど七五三のお参りの人たちがたくさんいました。男の子も女の子もなんとかわいいことでしょう。若いパパやママの意向と子供たちの意向のずれがそこここに見られ、それもほほえましいできごとです。

本宮富士浅間神社には巨木がたくさんありました。ここにも何度かお参りしているのです。今回初めてそのことに気づきました。今までは慌ただしくお参りしておしまいだったのでしょうか。
太郎杉

夫婦桧。2本の幹が上部で一体化してそこから左右にたくさん枝分かれしている、なんだか円満な家庭を象徴しているような桧でした。

今回のドライブのもうひとつの目的は久保田一竹美術館。
一竹は室町時代の辻が花を再興した芸術家として有名です。さすがにその芸術家の眼を通して作られた美術館ですから独特の世界感が感じられる場所です。ミシェランの星を取ってます。

私たちはここにもう7~8回は訪れていると思いますが、行くたびに何か新しい発見があります。もちろん作品から訴えられるものは大きいです。途中で亡くなられたので未完ですが、人と自然とその移ろいまでも抱合した宇宙の表現を目指したとか。
作品だけでなく、建物も、建材の一つ一つも、おしゃれです。
 
中庭というか作品展示の場所から言えば前庭といった方がいいでしょう。ご一緒した友人は見た途端「グエル公園」とつぶやいていました。そうですね。ガウディぽくもあります。
 
今までは立ち入りできなかったところが、新しくカフェになっていました。もちろん行きましたとも!遠くに富士山が見えているのですけども。
 
この富士五湖のドライブは、いろんな場所からいろんな富士山が見えます。(富士山が見えるときには。前日は曇りだったので当たり前ですが、当日も朝9時ごろまで全く見えませんでした)
今回のように秋晴れ、紅葉という背景付きの富士山の登場ですから、シャッターチャンスは何度もありました。
でも、今見えているこの素晴らしさが、写真に落とし込めなくてがっかりすることが多いと思いませんか。
その時にもっといい写真を撮るために集中したり工夫したりすることもいいことだと思います。これは間違いなく前頭葉の働きを要求することになります。写真をなぜ撮るかというと「こんなにキレイと感動していること」を記録したいということですよね。
そうするともう一つのアプローチが見えてきます。それは写真に頼らずに、この感動を刻み込むことをがんばってみることです。もちろん前頭葉!どうもデジタルカメラになって、写真を撮ることが主目的になってしまう傾向がありますね。
山中湖からの富士山をもう一度。


 

 


また、画像取り込みに苦心惨憺―前頭葉機能を考える

2016年11月15日 | 前頭葉の働き

ブログの更新が滞るときには、だいたいパソコンが不調の時です。10月初めに画像取り込みに苦心惨憺―前頭葉機能を実感しつつがんばりましたを書いたのですが、それからも画像の取り込みがどうもうまくいかずに・・・iPadから投稿していました。
11月5日の庭の花たち トレニア

昨夜は、いよいよとんでもない状態に!
iPadをパソコンにケーブルでつないでも、iPadそのものを認識してくれない状態でした。今まではこんなことはなかったと思うのですが。
朝になって、アップルケアサポートに電話しました。私たちは夫婦二人暮らし、そのうえ夫はパソコンは「検索」と「ネットショッピング」と「ワードを使ってブログを書く 」に特化した使い方なのです(笑)
つまり相談相手がいない。
ネットを使って、Q&Aを参考にして、だいたいの疑問は解決していくのですが、どうしても行き詰まったら、アップルやパソコンメーカーの相談窓口を頼りに何度も困難を乗り越えてきました。大げさなようですがまったく実感です。
もうひとつ実感していることがあって、それは「何が問題なのか、何に困っているかを説明することが上手になったなあ」ということです。
アメジストセージ
 
パソコンを使っている友人たちが異口同音に「何かができなくなったときに、何で困ってしまってるのかをうまく伝える方法がわからない」 といいます。
よ~くわかります。
言いたいことがうまくいえないうえに、相談担当者がすらっという「言葉」 の意味が分からないこともよくあります。質問しなくては先に進めませんが質問するのはエネルギーが必要です。
こういう状況の時に、脳の中ではどんなことが起きているのでしょうか。
ニチニチソウ

前頭葉はフル活動。
自分がやりたいことがやれるようにパソコンのトラブルを解決しなくてはいけない!
「この状況を判断して、何をすべきか決断して、実行し続ける」まさに司令塔として、この状況を一段上から見張っているでしょう。
その主目的を果たすためには、また別の機能も必要とされます。
相談担当者のいう言葉を理解しなくてはいけないのはもちろんですが、「呆れられちゃってる」「イラっとされてる」のような微妙なニュアンスにも気づいてしまい(このときにも前頭葉が働いているのですけど)、めげてしまう自分に対しても「励まし」が必要です。
だんだん、「今日はここまでにしておこう」と思い始める自分にも「励まし」だか「叱咤激励」だかが必要になります。
花柚子

小ボケの人というより家族がよく訴えることに「仕事が中途半端なんです。もうちょっとで終わるのに、最後までやらない。掃き掃除をしたら、箒やゴミがそのまま。ふき掃除をしても雑巾やバケツを片付けてない。洗濯物をたたみ始めても、もうちょっとなのに最後までたたまない。新聞を読んだら読みっぱなし」
一つの行為をおわりまでやらせるのは前頭葉の働きだということがよくわかりますね。小ボケの人たちの脳機能は、前頭葉だけがうまく働いていない状態ですから。
電話相談を継続するだけでも、前頭葉はがんばっているのです。
シークワーサー(直径3センチくらい)

前頭葉は体験していく中で、機能が充実するものです。
知識として「知る」のは左脳の働きです。
感覚的に「楽しかった」とか「面白かった」とか感じるのは右脳がベースになる働きです。
前頭葉は、少し違います。一段上位の見張り役というか司令塔の働きのほかに、行為を振り返って評価を与えるのも前頭葉の大切な働きの一つです。
いろいろな体験をします。そして他人からの評価に影響は受けるかもしれませんが、じつは他ならぬ自分で良否の評価します。その繰り返しの中で、この状況ではこう行動するという「その人らしさ」が確立されていきます。
ここで、また注意する必要があります。
前頭葉がその機能を発揮するのは、デジタル情報を処理することができる左脳とアナログ情報を処理することができる右脳あってこそということです。
前頭葉そのものが機能するのではなく、前頭葉はあくまでも左脳と右脳を動かす役割を担っているのですから。
縞ダイダイ(直径10センチくらい) 
 
パソコントラブルとの長い付き合いの中で、左脳が少し賢くなった気がします。独力で解決しようと試行錯誤しながらあれこれ調べたことも、何度も「質問→解説」の体験を重ねたことも、効を奏したのでしょうか。
左脳の担当する「知識」が増えたのです。
どう考えても、相談担当者のいわれることが、だいたいわかるようになってます。 パソコンの操作もいわれたらだいたいできるようになってます。(最近はリモート操作で具体的に教えてくれるようにもなりましたが)いずれにも「だいたい」が必須なのがちょっと悲しいですけど。
そうすると、前頭葉が働きやすい状況が生まれます。
前頭葉は、脳の司令塔として一連の行為を見はったり、意欲を維持させたりしてるのですが、実際に動くのは左脳や右脳です。よく働くことができる左脳や右脳があれば、前頭葉はそれらの働きを使いながら目的を達成させることが楽になります。
その体験がまた、前頭葉の能力を高めてその人らしい生き方を継続する力になってゆくのです
花ショウガ

今回の画像取り込みの不調はなかなか解決に至らずに、だんだんお手上げ状態になっていました。
昨夜は重い腰を上げて、画像取り込みに挑戦し始めたら上記のように iPadそのものの認識ができない!
そこで少し分析するというか、注意深く状況を判断するというか、以前なら全く手を付けることができなかったはずですが、次のステップを手探りで探ってみようという段階にいる自分に気づきました。
1.iPadをUSBケーブルでつなぐと、パソコンが認識してポポンと音が出る。
2.iTunesには iPadが認識されてアイコンが表示される。
3.なのに、画像取り込むソフトを起動しても、画像を取り込むデバイスがないことになっている。
4.パソコンを開いてみても、iPadがない。
ストレリチア
 
電話相談の報告です。
待ち時間のあいだに、USBを差し替えたのです。それだけでスラスラと写真の取り込みを始めて、保存場所も確認でき、つまり何の問題もない状態になってしまいました。 
以前なら、「問題が解決したので」と相談を打ち切っていたと思います。
でも今回は「昨夜は認識しなかった。USBも差し替えた。今朝になって再起動はしていない。なぜ動作が今になってうまくいったのかを説明してください」と頼むことができました。上記4点も伝えることができました。
スペシャリストという方に代わって丁寧な解説をしていただけました。その解説がなんと完璧ではないにしても理解できるのです!前頭葉が喜んでいることがなんとなく感じられました(笑)
ホトトギス

私のiPadが、パソコンに認識される時に2か所に分かれてしまっていることが一番の原因でした。
カメラ部分はポータブルデバイスに、パソコン部分はユニバーサルシリアルパスコントローラーに認識されていて、カメラ部分のドライバーソフトウエアにトラブルが起きたため、ということがわかりました。
またトラブった時のドライバーソフトウエアの更新方法を教えてもらって今回の何か月かにわたる大騒動は多分鎮静だと思います。



 

 


 


戸畑高校天籟同窓会関東支部総会ー支部長になりました

2016年11月07日 | 私の右脳ライフ
私は北九州市戸畑区の出身です。高校は戸畑高校。
私が卒業した頃は東京や大阪に行く人たちも多く、福岡とともに同窓会の支部があります。

なんとその戸畑高校天籟同窓会関東支部の支部長になることに!
11月6日。銀座東武ホテル。幹事の皆さんのご尽力で会場の準備はほとんど整っていました。同窓会のお楽しみで「大福引大会」が毎年行われます。その景品のコーナーに行って、ちょっと感激。

なんと同期生がたくさん景品を提供してくれていたのです。
銅版画家で絵本も出版しているK井きみよさん。素敵な風景画を2点。当たったらいいなあ…

フランス政府から、アンクラジュマン・ピュブリック(フランス社会功労奨励勲章)王冠付(金)勲章(旧コマンドール・3等)を受賞し、今パリで個展中の幕田魁心さんも色紙3点。

北九州から上京してきてくれたF吉さんは、戸畑祗園が世界文化遺産に登録された記念にとカレンダーを持参してくれました。


今年の基調講演は同窓後輩の劇作家葉月けめこさんが「クール・ジャパン北九州」と題して、北九州の歴史と現在をたくさんの資料を元に話してくださいました。私たちのテーブルでは、今の住みやすいだけでなく住みたい街として評価されているということに、嬉しさと戸惑いを感じていました。だって公害を繁栄の象徴とした高度成長期まっただ中に、それに歩調を合わせるように成長したのですから。
葉月さんが脚本を書かれた「若戸大橋物語」から、当時の若松市長と戸畑市長が大野伴睦氏に陳情するシーンは動画上映され、当時の世情を彷彿とさせとても説得力がありました。
葉月けめこさん、ありがとうございました。

戸畑祗園大山笠お囃子演奏も。同期のH田さん、毎年お上手になってますね!


私は支部長挨拶をしなくてはいけません。
講演でも、パワーポイントを用意する時には 頭の中でずっとお話ししていると思うのですが、原稿を書くということはしません。ライブ感覚を大切にというかぶっつけ本番です。
今回は、原稿を書いてみたのです!書いてしまうとその通りに話さなくてはとプレッシャーが。
当日受付を一緒にやってくれたK島さんが「ボクは箇条書きだよ。自由にノビノビ話すといい」と後押ししてくれたので、自由にノビノビ話しました(笑)
1.支部長を受けた覚悟
2.私の前頭葉の出番を増やしてくれる感謝
3.皆さんへの出席勧誘とご指導のお願い

あとの同期生たちとの二次会での報告です。
同期生が異口同音に「いい挨拶だった」と褒めてくれました。
まるで、子供の学芸会の親みたい…ありがとうございます。
九州から参加してくださったH丁さん、S園さん、K間さんそして在京の同期の皆さんこれからもよろしくお願いします。
最後の応援歌斉唱。応援団と、応援団の応援団。みんなバラバラなところが自由でいいです。さすが天籟同窓会。

私に。ハッピーバースデー

2016年11月04日 | 私の右脳ライフ

今日は誕生日でした。「菊かおる 良き日に生れし 我がたから 幸多かれと 今年も祈る」と誕生日に詠んでくれた母が生きていれば喜ぶだろうという思いは、毎年強くなってきてるのです。
いっぽうで年齢を重ねるごとにだんだんとイベントにもならないような気がしてきているのも正直なところです。が、ありがたいことに周りの家族や友人が「おめでとう」といってくれます。すると嬉しいものですね。
今回はハプニングがありました。
素晴らしいプレゼントが届きました。

和紙で作る川崎ローズの飾り物。親指大と人差し指大のバラたちが70輪!大変な手間がかかることは知っていました。あとで聞いたのですが、半年近くもかけてつくってくれたのですって。
家族1人ずつのコメント付き。
さらには「古希おめでとうございます」
「えっ!どうしましょう。今年69歳になるんだけども。せっかくの好意に対して、どう言ったらいいだろうか」とちょっと悩み、「来年はメッセージだけでいいので、送り返してと言わないで」とメールしました。
電話がかかってきて「お祝いですから数えで」と。
安心して、電話の向こうとこちらで大笑い。まったく「負うた子に教えられ」です。
やりとりがあると、笑いも生まれます。

ケーキとバラ、友人からのプレゼント。いいでしょう!
夫からのプレゼントは、多分これ。晴れの特異日11月3日文化の日(私の誕生日の1日前)大瀬崎へのエクスカーション。
母がよく言っていました。「文化の日はいつもお天気がいいねえ。絹子が生まれる前の日には運動会に行ったのよ」

ビャクシンはいつ見ても見事でした。

樹齢1000年を超えているそうですから。

今回は神池でこんなショットが撮れました。1メートルも離れていないところから撮りました。

信じられないくらい逃げません。

アップも。この鳥はサギなのでしょうか?

鳥の名前はわかりませんが、花の名前がわかった報告をプラスします。
長男のバースデーカードはこの花でした。

「この花はなんですか?花が多かったら崑崙花なんだけど… 」と尋ねたら「シンガポールでみつけた崑崙花です」こういうやりとりにも心が満たされるものがあります。
そして、息子たち二人は期せずして「元気で楽しい一年を」ですって。ありがとう。


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