脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

夏の思い出ー豊洲市場

2019年08月30日 | 私の右脳ライフ

8月23日の所用は夕方からでしたから、まずそれまでにということでチームラボプラネッツ。12:30~13:00入場のチケットを予約。その前にどうしようかと考えて、映画「天気の子。」を見ることにしました。お台場のシネマメディアージュに行ったのはもうかなり前のことだと思いながら検索したら、ユナイテッドシネマアクアシティに代わっていました。まったく「花の色は移りにけりな~」です。
本来なら、映画を楽しんだ後ゆりかもめで移動してちょうどよかったのです。
ところが!当日JRが大雨のため徐行運転し、熱海での予定電車への乗り換えができません。とても映画を見る余裕はなさそうです。そこで急遽ネット検索。
「そうだ!豊洲市場に行ってみよう」

市場移転のニュースが入ってから、行きたいところでした。チェックしてみたことも思い出しました。「水産棟と青果棟、見学コースもあったなあ。おいしいお寿司屋さんもあるはず」広大で、地図だけでは全体のイメージがつかめなかったことも思い出しました。
4月の右脳訓練-小旅行その1(ガイドブックと左右脳)

一番にしたことは、まず腹ごしらえ。グルメサイトでチェックしてみていくつかの候補がありましたが、ゆりかもめ車中から発見した「大和寿司」にしました。

ご機嫌の良い大将が握ってくれます。(掲載許可いただいてます)

ゆっくりいただいて、外に出てびっくり。ガイドブック通り行列ができていました。

大和寿司が青果棟にあったので、青果棟から。

野菜や果物の名前が付けられ色で表示してある案内と、市場の通り案内板の色を一致させてあります。一番最初は「なのはな」黄色、通りは黄色の「い通り」。



説明というものは、どうしても左脳に傾きがちになります。色や物を使うことは右脳に訴えることなのですが、どこまで意識しているのでしょうね。いずれにしてもよく工夫されていました。
青果棟模型です。

自動立体低温倉庫(つまりは大型冷蔵庫)。

実際の市場も見られます。もう終了していましたけど。
歴史も。江戸時代から始まってます。

今回の移転のことも。
豊洲青果市場取扱高が一番多い野菜はキャベツですって。果物は何でしょうか?

みかん類と柑橘類は別なんですね。
水産棟にも行きましたよ。

勉強ができる工夫というか、親しみを持ってほしいという感じでしたね。四季のさかな。
商品の区分。この表現は知りませんでした。

ここにも模型が。

豊洲市場見学の後に、チームラボ プラネッツへ。普段なら当然歩く距離の、たった一駅ですが、ゆりかもめで向かいました。熱中症予防のためにそうすべきだと、私の前頭葉が決めました。



夏の思い出ーチームラボ プラネッツ

2019年08月30日 | 私の右脳ライフ

上京のついでに、興味があったチームラボ プラネッツに行ってきました。

ここは…と説明がしにくい…パンフレットから引用します。
「Body Immersive」というコンセプトの超巨大な4つの作品空間を中心とした計7つの作品空間による「水に入るミュージアム」。
「Body Immersive」な巨大な作品の中に身体ごと没入することによって、身体と作品との境界を曖昧にし、自分と世界との間にある境界の認識を揺るがす。
はだしとなって、超巨大な作品空間に、他者とともに、身体ごと、圧倒的に没入する。
(注:Immersive=没入感。それにしても左脳的な説明の難しいこと!いったん体験すると何が言いたいのかよくわかりますけど)

このはしりに触れたのは2017年のスーパー浮世絵「江戸の秘密」展を見に行ったときでしょうか。

3月の右脳訓練ー日本橋でスーパー浮世絵展を見る


額縁に入った静止した浮世絵を見るのではなく、デジタル処理された浮世絵が生き生きと動くのです。
今回は、その動きの中に自分も入り込むといえばちょっと雰囲気は近いと思います。浮世絵の世界よりももっと抽象的ですが。

情報はネットに頼ることになります。チケットもネットでゲット。入場時刻が指定されたチケットですが、それでも、入場までの待ち時間がある場合もあるとか。
ちょっと心配しながら会場へ。まったく待つことなくてラッキーでした。

はだし、半ズボンの指定があります。ロッカーに荷物を置いて、スマホだけを手に入場。

水の流れている坂道を登っていきます。照明を落としているので、すでに意表を突く不思議な空間。
坂の上は、滝。もちろんこれも作品!「坂の上にある光の滝」

クリスタルの空間に入ったときは息をのみました。天井、床、壁すべて鏡。境界がないのです。

次々に代わっていくシーンには規則性が全く感じられません。

ちょっとムードのあるシーンが撮れました。

事前にHPからアプリをダウンロードしていたことを思い出し、早速挑戦。

星のアイコンをスワイプすると、シーンが変わるという説明です。私がこの空間を変えることができる?!
半信半疑で係の方に尋ねてみました。
「ちょっとずれがあったり、同時になったりすることもありますが、うまくいくとよくわかりますよ」確かに色付きとか、細長いものとか投げ込むとそうなるのです。うれしくて、楽しくて、製作者の意図通り長い時間Immersive(没入感)を楽しみました。

次の空間に移動するときは暗い通路を歩きます。赤バージョン。

青バージョン。

「人とともに踊る鯉によって描かれる水面のドローイング」

ここはまた圧巻。水深が30センチはある浅いプールの中に入っていくのです。天井は構造材むき出し。周りは全部鏡。どこまでが現実の人なのは限りなくあいまいになってきます。水中には大きなコイが泳いでいます。そして私とぶつかると花になって水中に広がります。
音楽、照明一瞬たりとも途切れることはなく変容し続けます。
とどまっている人も、周りが常に動き続けていますからとどまっていることにならない。

「意志を持ち変容する空間、広がる立体的存在、自由浮遊、平面化する3色と曖昧な9色」

大きなバルーンに触ると色が変わります。大きいのですがすぐに動き始めます。

最後のインスタレーションは「Floating in the Falling Universe of Flower」
プラネタリウムのような場所を想像してください。人々は座るか寝転んで、自分を包む空間を見る。あたかも星が出て沈んでいくように、四季の花たちがあちらこちらから出現しては次第に咲いたり散ったりしながら消えていきます。スピード感が現実離れしていて、いっそうその中に引き込まれていく感じが強調されます。ここのアプリは「蝶を飛ばす」ことで参加できました。

まあ、楽しかったこと。
シニア料金の設定はありましたが、膝が痛い人はちょっと無理。それと思いがけずたくさん歩きます。そう考えると第二の人生は健康第一です!

ところが、健康第一を身体と考えるとちょっと不足。
「身体の健康、脳の健康」
身体の健康があっても、脳の健康に不足があると、日々は単調に楽しくなく過ぎてゆき、そんな生活は脳の老化を速めます。半年続けると小ボケですね。
意欲さえあれば人生は限りなく広がります。意欲は、そうです前頭葉の働きです。情報収集もスケジュール作成も感動も。私の前頭葉、元気でいてくれてありがとう。
白状すると一人参加は見当たりませんでした。しかも、私70歳超えてますが(笑)

 


精神科受診を勧めたら…

2019年08月26日 | 正常から認知症への移り変わり

今日は保健師さん向けの勉強ブログです。(写真は我が家で咲いたハスの花)
相談の電話が入りました。

「94歳の女性。脳機能検査の結果は小ボケ。生活実態の自己申告も小ボケ。生活歴はちょうど3年前にけがをしてそのまま入院ということでちょっと持ちすぎかと思いますが」
脳機能検査は、二段階方式で想定される結果から外れるところはありませんでした。
つまり脳の後半領域の働き方を調べるMMSの結果は、計算マイナス1、想起マイナス3(ただしヒントで即正答になるレベル)で27/30。MMSは24点以上が正常とされますから、十分に合格しているわけですね。
94歳の方が書いたA4版の検査結果です。素晴らしいですね!

一方で、二段階方式の二段階たるゆえんの前頭葉テスト結果ですが、これがまた見事に不合格!上図の立方体透視図は不合格ですよ。
もちろん、かなひろいテスト結果は、二分かけて正答数1、見落とし数5、内容把握は不可と不合格でした。
MMSが合格圏の方々こそ、前頭葉テストが必要であると承知している相談者さえ、MMSと前頭葉テストのギャップに「びっくりしてしまいました」と述懐していました。
このブログの初期のころの記事を貼っておきます。「前頭葉機能検査なくして、認知症の早期発見は不可能」とこのブログで10年以上も言い続けてきたのですね。右欄カテゴリーの「二段階方式って」にあります。

保健師さん便りー私の手技に問題が・・・ (2006年)

脳機能テスト、その後 (2008年)

前頭葉機能を計らなければ、認知症の早期発見はできません。今回のように、MMSだけだと合格してしまうからです。
二段階方式では脳機能がこのレベルになった状態(前頭葉機能不合格、脳の後半領域の認知機能は合格)を小ボケといいます。
家庭生活は可能、社会生活には問題が出てくる状態ですし、何より大切なのは回復可能である点です。早ければ早いほど回復は容易になります。

繰り返しますが、前頭葉機能を計らなければ、認知症の早期発見はできません。今回のように、MMSだけだと合格してしまうからです。

二段階方式では脳機能がこのレベルになった状態(前頭葉機能不合格、脳の後半領域の認知機能は合格)を小ボケといいます。家庭生活は可能、社会生活には問題が出てくる状態ですし、何より大切なのは回復可能である点です。早ければ早いほど回復は容易になります。

さて、脳機能は小ボケレベルでした。続けて生活実態をチェックします。小ボケの人たちは、脳の機能低下を自覚しているものですが、今回も見事に小ボケの自覚がありました。

次のステップとして、脳機能の老化が加速されるきっかけとその後のナイナイ尽くしの生活の継続の確認が必要になってきます。3年前の腕のけががきっかけとなって入院生活を余儀なくされた(だから脳の老化が加速された)という納得の生活歴もありました。

二段階方式では、脳機能検査の結果と、生活実態と、老化を加速させる生活歴が一致すれば、アルツハイマー型認知症と判定します。そして中ボケまでなら生活指導の対象となります。大ボケは介護が必要なレベルで、世の中ではここまで来て認知症といっています。
ところが今回のケースの主訴は「ものとられ妄想」それにプラスして「毒を盛られている。殺されてしまう」というものでした。「ものとられ妄想」は中ボケの下限に入ってからの症状ですし「殺される」という訴えは、認知症ではまずないといえます。脳機能検査の結果と生活実態が一致しない部分があるのです。
つまりこのケースは、脳機能の老化が加速されたという視点から見るとアルツハイマー型認知症のごく初期であり、それにプラスして強い精神症状が出てしまっていると考えられます。前頭葉の抑制機能が低下して、もともとあった性格傾向が強く出てしまっているのです。検査結果を詳細に検討すると、神経質な方特有の反応もありました。
スムーズに脳機能検査の結果と、生活実態と、老化を加速させる生活歴が一致しないときには、専門医受診というのが私たちのやり方です。相談者の方も精神科受診を勧め、付き添ったそうです。

「アルツハイマー型認知症」ということから言えば小ボケ、前頭葉機能のみ不合格、MMSは立派に合格。まだまだつぼみの段階です。
精神科医の診断は
1.CTで委縮がみられる→94歳ですよ!
2.そのためと明言なさったかどうかは不明ですが「受診が遅すぎた」→認知症はつぼみ段階でごく初期なのですが。上にあげた94歳ご本人のテスト結果を見てください!
3.一応「お薬を出しましょう」→妄想を抑える向精神薬なのか、認知症の薬(ただし効きませんが)なのか不明。

この国の将来は大丈夫でしょうか!
最後にもう一つ、この記事の後半にドクターへの期待を書いてありますのでお目通しください。

(続)高齢者の危険運転

 

 

 


パソコンと挑戦の日々

2019年08月21日 | 前頭葉の働き

ずいぶんブログからご無沙汰でした。
長く投稿できないときは大体パソコンの不調のことが多いのですが、今回もご多分に漏れず…
実はパソコンを新調しました。考えてみたら私用としてパソコンを求めたのは初めてのことでした。

今度のパソコンは、頭のいい子です。よくパソコンの脳に例えられるCPU(中央処理装置)の性能が良いものにしたからです。簡単に言うと仕事が早い。てきぱきしてるという感じでしょうか。
「脳に例える」では足りなくて、司令塔である「前頭葉」のような働きをしてるわけですが、大切なことは「気が利く」という感じはないのです。「独創性」もないし、「感動」もない。この先、ビッグデータなどに対して集中し分析する作業に関してはさらにさらに、今以上の性能を発揮することになるでしょうが、人間とは一線を画したままのはずです。
大きいデスクトップ型。ディスプレイの前に50センチ尺を置いてみました。65センチくらいもあります。

セットアップを済まさなければ、ただの箱。セットアップを頼むと1万円だか2万円だか必要になるのと予約の時間がかかるので自分でやることに!
と、宣言しましたが内心はちょっとドキドキ。とはいえパソコン自体は何台も使っていますから、トラブルも何度も乗り越えてきたし、このごろは電話で相談すると「お客さんはよくわかっていらっしゃる(ほうですよ)」というニュアンスを感じることがあるくらいまでにはなってきたし…がんばることにしました。

セットアップ用の取扱説明書はありますが、形式が変わっていたり詳しいことはネットで調べながら、なんと半日で終了。
セットアップ自体も、どんどん簡略化されてきているのですね。

ついでにAmazon Fire TV Stickも買ったのです。これはあっけないほど簡単に使えるようになりました。映画見放題(笑)
我が家には2台プロジェクターがあります。一つは古いのですが光量が大きい。もう一つは新しい形式ですが光量が小さい。
Amazon Fire TV StickはHDMIというところに差し込まないといけないのですが、古いものにはVGAしかありません。
それで新しい方の光量の小さいプロジェクターで見ることにしました。

見えるのですが、部屋を暗くしなくてはだめなので、古い方のプロジェクターが使えないかと頭をひねりました。Amazon Fire TV StickをHDMIに差し込んで、それをVGAに差し込めばいいのではないかと思いつき、ネットで検索してみたら、ちょうどそのような変換アダプターがあって、注文。到着を心待ちにして期待しながらつなげてみたのですが、プロジェクターから「信号がない」といわれてしまいました。いろいろ確かめましたが、なす術を知らずギブアップ。もともとほとんどわからないままにやっていますからすぐに諦めました。

さてパソコンで何のトラブルが起きたか説明しましょう。
その1.Wi-Fiルーターの中継器が突然切れた。リセットは簡単にできたのですが、親機との再接続にてこずりました。
その2.写真取り込みトラブルが発生。
夏の前に、息子や知人から「楽しいから」と勧められて画像をグーグルフォトに保存するように変更しました。ダウンロードして画像フォルダーに登録しようとするとどうしてもできません。拡張子がJPGでないと読み込めないというコメントが出てしまいます。
グーグルフォトが勝手にHEIC(High Efficiency Image File Format) というより良い拡張子で保存してしまうのです。いくら良くても読み込めないのではと途方に暮れて何日も過ぎました。いろいろネット相談もしてみましたが…
半分あきらめて今日「グーグルフォトに保存されている.HEICを.JPGに変更する」とそのまま検索してみたら、なんと簡単に回答が入手できました。一度編集しておくとダウンロードしたときにJPGに変更されるのです。

最近の検索能力は素晴らしいですね。でもこれも手早い作業ではありますが、独自性があるわけではなく、それぞれの人のその人らしさの源となる前頭葉機能とはちょっと違うと思います。
「酷暑の中、結構がんばった」これは私の前頭葉が目的を理解して努力を継続させた結果です。とはいえ私の前頭葉にはちょっと癖があるようです。必要と思ったら地道に挑戦もし、努力もそれなりにはするのですが、もう無理だと思ったらスパッとあきらめて「がんばったのだから仕方ない」とごく簡単にOKを出してしまいます。
と、私の前頭葉が自己評価したところでまたブログでお目にかかりましょう。


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