友人のお姉さんが中ボケレベル!
エイジングライフ研究所が推進している二段階方式では、まず脳の機能検査(A)を行います。そしてその脳機能状態になれば必然的に起きてくる生活状態とのマッチング(B)を行います。そしてその脳機能状態にまで脳の老化を加速させてしまった、「ナイナイ尽くしの生活状況がどのくらい継続したか」を聞き取って(C)、その三つが一致した場合に生活指導が始まります。
上記A・B・Cは必須のものということをお話したうえで、例外的なこととして今回の報告をしましょう。
友人と電話で話しました。Bのチェックをしていくことになります。
結論が中ボケ。二段階方式ではこのレベルに到達するにはだいたい4年間の「ナイナイ尽くしの生活」が必要と考えます。ちょうど4年前にいろいろなことがあっていくつかの趣味を次々に止めてしまい、それから家で過ごすことが多くなったというのです。B=C。
このレベルになると、日付があいまいになっています。新聞を取り込んでカレンダーを使って今日の確認から朝が始まります。何度も何度も尋ねられます。聞かれるほうはイライラしてくるものですが、怒らない!だってほんとにわからないのですから。
1週間も曜日によって、イベントを組み込みます。デイサービス2日、ランチ1日、友人や兄弟を招く1日、お出かけ1~2日。
外出は近くの日常的な買い物でも、ちょっと遠くまで目的をもって出かけるのでもいいのです。家にこもっていると「何だか怒りたくなる」と家族の方が訴えられるのですが、外出してしまうとそのイライラが少し軽減されるメリットもあります。
注意点としてはちょうど幼稚園児くらいの状況判断力や行動決定力しか持ち合わせていませんから、その配慮が必要になります。
幼児はずいぶん楽しみにして出かけたのに喜ばない、すぐ飽きてしまうなど、こちらの期待したようには応じてくれません。ちょっと考えるとよくわかりますね。
外出先としては、盛りの花見や公園へ。神社仏閣も自然も豊かで落ち着くものです。春秋の動物園、夏冬の水族館が意外な盲点。
もちろん興味がありそうなら演劇や美術館や博物館でもいいのです。近場で開催される規模の大きくない展覧会はおしゃれして出かけるには、飽きずに済むので最適かもしれません。映画館は避暑、避寒先と考えたほうが、がっかりしなくていいことが多いでしょう。
旅行はちょっと大変です。目を離さないようにしなくてはいけませんし、お風呂も気が抜けません。ちょうど幼児を連れて出かけているのと同じです。
生活全般で、「決めてもらう」状況を作ります。
注意すべきは「おやつは何がいいか」ではなくて「お饅頭がいいか、リンゴがいいか」という状況設定が大切です。
外出のとき、買い物のとき、洋服を選ぶとき、ふたつの候補から一つ選んでもらうのです。
選択するのは前頭葉ですから。
もちろん散歩は毎日。
これからは、右脳主体の脳リハビリで、生活に変化と楽しさをどうにか取り入れるのです。
・歌が好きな方ですから、BSの歌番組を、欠かさずチェックしておいて一緒に見る(そのうち歌う)。
・お習字も趣味の一つでしたから、再挑戦する。仮名文字をきれいな料紙で書く(そちらのほうが楽しい)。
ゲームや勝負事は全くしなかったというと、なかなかこの分野は取り入れにくい・・・右脳担当の色と形に注目して
・ジグソーパズルはやってみる甲斐はありそう(大人用は難しすぎるので幼児用から始めること)。と、いろいろおしゃべりをしました。
有言実行。それから北陸新幹線で出かけることがあり、車中の冊子の裏表紙に注目。「これ使えそう」と手作りジグソーパズルを作ってプレゼントすることにしました。
カレンダーやきれいな写真はとても良いジグソーパズルになります。ただし裏打ちをしておかないと柔らかすぎて使いにくいですが。厚紙はなかなか手に入りませんから段ボールにしました。

これは4分割してあります。最初はとにかくアッという間に出来上がる程度のものから始めないといけません。
・分割する前のモデルを見せながら。
・モデル提示なしで。
・所要時間を記録して。
・それぞれを2分割すれば、8ピースになり、それをまた分割すればいくらでも難しくできる。
その人をよく観察することから、適切な工夫ができますね。よく観察することはその人を支える力になります。
ちょっと大人びた画像もいいです。今年は琳派400年と言われてますね。そういう話題についていける中ボケの方だっていますよ。

色や形がくっきり違うほうが簡単です。字があるのもやりやすい。

色調が同じものは難しいものです。その時は形の情報でつながるように。図の中に直線があるとつながりやすい。

手作りジグソーパズルの話でした。これがいいきっかけになってくれるといいのですが。