脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

安曇野便り

2007年03月28日 | 認知症予防教室

P1000018_7 松本駅のホーム脇の花壇で咲いていました。
3/18に安曇野市で講演がありましたので、その途中の一こまです。

安曇野市は合併後、全市で二段階方式を導入して認知症予防活動に取り組む方針が固まりました。
例によって、先行している旧豊科町から3教室の皆さんが参加。パフォーマンスしてくださいました。
豊科では、当初始めた教室はもう9年目になりますか・・・

世の中が、「ボケは治らない」といっていたころに、「正常者からのボケ予防」という視点からの教室作り、そして6ヵ月後には、そのまま地域活動として定着させていった保健師さんたちの努力は、特筆すべきものと信じています。

アルプス地区(名前がいいですね!)にご一緒したことがあります。教室が始まるとなると、保健センターの保健師さんたちが全員教室に出向きます。
保健師さんは挨拶もそこそこに和室に3~4人、台所にも2人くらいわかれて、個別テストを始めるのです。豊科ではすべてが参加者全員に個別テストを実施し、生活改善指導付の教室でした。

その間参加者はホールでレクを楽しんでいます。
歯科衛生士さんの指導もホールの片隅で行われていました。

教室終了後は全部が自主活動として継続!

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そのリーダーさんたちに久しぶりにお会いしました。年の流れを感じさせない若々しさにちょっと感動。
「教室はみなさんのボケ予防でもありますよね」という私の言葉に、うなずいてくださっていました。

講演の直前にちょっと打ち合わせしただけで登場。
体操のフリに「お色気」のある姿に会場は大笑い。
またハモニカ伴奏で合唱が一層引き立ちました。
吉野地区の会長さんは、教室でも使われるという「昔の遊びや風物などの手作りスライド』を披露してくださいました。

穂高地区での講演会でしたが、元気な方々のための教室であるということがよくわかっていただけたものと思います。
ボケ予防教室は、あくまでもかくしゃくや正常な高齢者中心で、小ボケは1/4、多くとも1/3にとどめるべきなのです。


九重町ー今度の”夢”は?

2007年03月16日 | 各地の認知症予防活動

P1000018_5 標高777メートルからの眺望はなかなか見ごたえあるものです。
この橋は地元住民の長年の夢を実現させたもの、予想外の観光客を集め、地元の皆さんは大喜びだそうです。

さて九重町では、「生きがいと健康づくり推進大会」に招かれました。
町とともに今回の主催団体である「高齢者の生きがいと健康づくり推進会議」がH13年に行った実態調査の結果「高齢者の生きがいと健康づくりのためには、地域活動(老人クラブ・趣味・ボランティアなど)に参加することが重要である」と結論付けられていました。
そして地域活動に参加したいと思い、参加する人を増やすことを目標に、その実践の場として「ふれあい・いきいきサロン」を企画・展開に取り組んできたという経緯があります。

大会の内容は子供と老人クラブ共演でP1000017_5 P1000006オペレッタ。子供のかわいさにも劣らず、ちょっとタイミングがずれたり高齢者のかわいさも際立っていましたよ。
合唱団の発表。白の上着、黒のボトムの上にオレンジ色紙のお花・緑色の歌詞楽譜・・・素敵でした。

P1000009_2 しあわせ健康体操。竹田市にも、保健師さん作詞の独自の健康体操がありますが、こういうものをボケ予防教室の一つのメニューにしておくことは、とてもいいと思います。(マニュアルB 253p)

さらには「お達者さんに学ぶ」として93歳のかくしゃく老人への『生活ぶり』のインタビューもありました。 頭の下がる方2名!会場からも自分のモットーの発言があったり、質問があったり和やかに盛り上がりました。

ところで、九重町は、19年度からは、「ふれあい・いきいきサロン」をはっきりとボケ予防教室として位置づけて開催しようとしています。
講演後の勉強会で以下の点が確認されました。

  • 脳機能テストは保健師さん
  • 教室の実施は社協中心
  • テーマは右脳中心で大笑いできるもの
  • 実施期間は月2回で半年間
  • 終了後に、地域での継続を条件

実は2月には、久住山の向こう側竹田市、さらに海側の豊後大野市へもお邪魔しました。

2市ともに教室の開催には積極的でした。どこも豊かな自然に恵まれ、独自の地域性を感じました。住民が『わが町こそ!』と自負を持っていると感じた町々でもありました。
教室がそれぞれに継続できた時に、地域を越えて教室の交流会が開けたら!
とてもいい刺激を受けて、教室が活性化しそうです。

楽しい”夢”ではないでしょうか?
九重町の皆さん新しい”夢”ができましたね。


千葉さんの手紙「新聞に載りました」

2007年03月11日 | 認知症予防教室

岩手県奥州市の千葉キヌさんからお手紙をいただきました。
「ブログに掲載してもいい」という許可をいただきInase002ましたので、皆さんも読んでください。

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様子がわかっていただけましたか?
この旧江刺市の交流会については、このブログで度々お知らせしています。
   江刺市の「脳元気グループ」http://ageing.blogzine.jp/boke/2005/06/index.html

   奥州市脳元気教室交流会http://ageing.blogzine.jp/boke/2006/11/index.html

交流会そのものも、前日の準備から当日の進行まで、回を重ねるごとにどんどん自主的に行われるようになってきて感心していました。
昨年末あたりからは、年一度の枠を超えて「勝手に(まさに自主的に)」交流が深まるところにまでになってきていたのです。

うれしいことに、合併前には他地区であった旧胆沢町の皆さんとも、去年の交流会参加を機に交流が活発化していっています。

「認知症」や「ボケ」をテーマに、マスコミが取り上げるときには、
    悲惨さや
    介護の大変さや
    原因のわからなさなどが前面に出て
理解しようとすればするほど、どうすれば予防できるのかわからないということが多すぎます。

ところが、とうとう、その自主活動が新聞に取り上げられたというのです。
どうですか?

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この記事を目にした人たちは、うれしかったはずです。
そして「私たちもこうでなくては」と指針を得たような気になったのではないでしょうか。

身近な仲間がこういう生き方をしているということが、お年寄りに勇気を与え、実現可能な目標を具体的に示したことを、私は素直に喜びたいと思いました。

 

 

右の写真左端が千葉キヌさん、2番目が千葉謙さんです。

 

 

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奥州市の脳元気のみなさ~ん。
ありがとうございました。
奥州市の保健師さ~ん。
よかったですねえ。うれしいですね。笑顔と涙が見えますよ。

お元気で(^.^)/~~~


小布施交流会

2007年03月08日 | 認知症予防教室

長野県小布施町は、平成14年の山王島地区を皮切りに各地区に「脳のリフレッシュ教室」と銘打った「ボケ予防教室」を展開して6教室を数えるところまできました。
そこで今年は5年目という節目の年でもあり交流会を実施することになりました。
在宅介護支援センターがこの活動に取り組んできましたが、交流会といってもモデルのないことで「さて、どうなることか???」で始まったのです。

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都住地区はテッシュペーパーによる作品発表をしてくれました。
材料を在介センターのスタッフが用意してありましたが、発表者が自分のポケットから材料を出して説明したことが印象的でした。
そして、人と違ったものができた驚きや喜びを語り、家に帰って研究したという感想に、教室の意義はここにあるのだという思いを強くしました。(写真撮り忘れです。ごめんなさい)

東部地区は手話による「シャボンだま」また「青い山脈」の楽器演奏でした。
中央の「黒一点」はほんとうにシャボンだまを吹いています。
バラエティに富んだ手作り楽器を見てください。指揮棒はおしゃもじでした。






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北部地区は田中さんの「人は最後まで体力気力が一番。やる気をなくさないでがんばろう」のモットー紹介から始まって、ゆうかり工房のレザーモザイクの作品を見せてくださいました。いのししのデザインがみんな違うところにご注目!
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P1000032_4 北部が活発なもうひとつの証拠がありました。ゆうかり工房の雛人形も作ったそうですがそれを見事にアレンジして七夕飾りにしていました。柿本人麻呂の和歌一種が添えられていました。
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P1000018_3 次は飯田地区でした。大島地区と合同で西部地区として発足しましたが、交通手段の問題で集まりやすいからと、春からは飯田地区が独立して継続することになりました。(大島地区の皆さんは温泉旅行で欠席です)
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「トリ」は上町・東町地区
一弦琴伴奏付の「お雛様」の合唱の後、司会者の弁によれば「若い人より上手なお手玉」の発表。ところが落としてしまう人続出に会場は大うけで、とても盛り上がりました。
私の講評「上手にやっても感心されるだけですが、失敗することはみんなを和ませたり楽しませたりできます。ただし、失敗した当人や周りの人が大笑いすることが前提ですが」はここを意識したものでした。















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P1000030_2 来年はどうなるでしょうか?参加された皆さんがたくさんの刺激を受けて「来年は何をどのようにして発表しようか」と思ったはずです。楽しみというしかありません。


色の並べ方に正解はあるか?

2007年03月02日 | 右脳の働き

我が家に編集者・画家・フリーライターといううら若き女性4人組が訪れました。よく飲みよく食べよくしゃべり。談論風発。色々と面白い着眼点を持っている皆さんでした。
画家は、一番近い画風を挙げるなら「ジミー大西」。独特の色使いの持ち主でしたから、ゆうかり工房(「手作りキット」を参照してください)オリジナルのふわふわ羊毛人形の色原毛をどう並べるかということをやってもらいました。

P1000014_10 色玉をあちらにやったりこちらに動かしたり。実に楽しそうにやっていました。
見学の皆さんも「私も!私も!」と挑戦。

二人の結果です。

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夫と私の結果。

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全員が満足げに作業を終えましたが、どれもきれいだと思いませんか?
「どの順に並べるかの決断は前頭葉。決断するための情報は右脳」
右脳ー前頭葉の連携プレィで、この作業は行われたわけですが、このように右脳がベースとなることは、正誤・優劣は原則的にないといっていいでしょう。
「好み」こそ、決断を支える基礎情報になります。
「この色が好きだから」「この順番が感じいいから」が基礎。もちろん前頭葉の最終決断にいたるには、その人が培った前頭葉の判断力がものをいいますが。
結果、みんなが他人の組み合わせに驚いたり褒めたりしながらも、「私のが好き」という顔をしていました。

ゆうかり工房が、エイジングライフ研究所の希望を聞き入れて開発した「手作りキット」にはこの考え方が徹底して取り入れられています。
上手・下手ではなく、出来上がりに愛着を覚えられるようなもの。
そのためには、色・形・素材など材料を吟味しておかなけらばいけません。

ボケ予防教室での製作時に、教材のコンセプトが正しいときには完成したときに皆さんが「他人の組み合わせに驚いたり褒めたりしながらも、『私のが好き』という顔」をしていますね。
ゆうかり工房のキットたちには、その結果が保証されていますよ。

「右脳は人生を彩る」とエイジングライフ研究所は主張します。
確かに右脳は楽しく気分のいいものを呼び込むことができますね。
脳リハビリのメインになるはずです。(計算ドリルと比べてみてください)


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