脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

今日もStay Homeでたけのこと格闘

2020年04月30日 | 私の右脳ライフ
川崎在住の友人に電話しました。首都圏での生活は伊豆とは格段に違う緊張感があると思います。
「たけのこ食べるなら送ってあげるけど?」
「鹿児島のいとこが送ってくれたばかりだから…大きいのを4本も!」
「わかった。今回はパスね。でもね。私のは掘り立てをすぐに茹でるからおいしいのよ」
「たけのこも美味しいけど、鹿児島出身としたらアク巻き!」
私も九州出身なので口にしたことはあるのです。レシピを聞きましたが、食べても作ったことはないそうで、
「もち米をアク汁に漬けて竹の皮で包んでアク汁で煮る。とにかくアク汁がいるから大変だけど」と大体のことを聞きながら、あとはまたまたネット検索だなと考えていました。
アク汁を作るために、草木灰作りから。
考えたらアク汁を作るのは初めての体験でした。できた灰を金属製鍋へ。事前の情報収集で鉄鍋だと真っ黒になるのでアルマイト鍋がいいということでした。もちろん続けてお水も。
それを眺めていると、当然濾さなくてはということがわかってきます。
いっぽうで、もち米を洗って、アク汁に漬け込みます。

アク汁の濃さがよくわからない!
「えい!ままよ」と適当に。
一晩と言うことでしたから、ここまでが昨日の仕事でした。
今朝、夫がたけのこ掘りに行ってくれました。こだわりがあって、ちょっと芽が出たのしか掘らないのです。
「今日は皮が必要だから地上に出た竹ジュニア(竹の子より大きくなってるからジュニア。我が家だけの言葉です)をよろしく」
いつもだったら、大胆に皮を剥いてしまって茹でます。穂先を切り落として、皮に切れ目を入れて左右に開きながら剥きとるという3段階で、ごく簡単にたけのこは裸んぼになってゆでられるのを待つのです。

でも今回は竹の皮が必要なので、一枚ずつ慎重に剥いでいきます。
よく眺めてみるといろいろおもしろいことがわかってきました。

竹の芽のところを見ると、向かい合った芽がだんだんに開いていくのと、皮が大きくなることと、茎がぐんぐん伸びていくことはほとんど同時のことなのですね。

皮は、こちら側とあちら側と交互に竹を守っているのです。緑の芽が見えるとしたら、その一枚下の皮はちょうどその反対側からくるりと竹の本体を巻いています。

皮を剥き終わり、いよいよ包み始めようとしたら、とんでもないことに。本来なら、乾燥竹の皮を戻して使うらしいのですが、「新鮮なものがあるからそれでいこう」と簡単に考えていましたが、こんなことに。

「3時間も煮る」という作業が待っていますから、破れた皮では役に立ちません。
そこで、前頭葉の出番。新鮮すぎてパリパリしてるわけだから電子レンジでチン。
巻き方にも、芽を下にするとか、横にするとかいろいろな方法があることがわかったので、つまりはどうでもいいと理解しました。実は私は芽を下にして包みました。

一晩漬けたもち米は、思ったよりも色はついていませんでした。

竹の皮をさいたもので結ぶことになっていましたが、竹の皮が短くて用を足しませんから荷造りひもで代用。そして鍋で煮始めました。沸騰してから3時間!

一応、アク巻き完成。

恐る恐る開けてみてショック!
私の知っているアク巻きは茶色というかあめ色でした。皮の黒いところはそれでもやや濃い色ですが、白い方はかろうじてベージュ色。
食べてみましたが、やはり淡白で、「もう少し違った味だったわよね・・・と言い訳するしかないなあ」とがっかりしました。
アク汁が薄すぎたのか、皮が新鮮すぎて皮のアクが足りなかったのか。よくわかりません。
もう一つ問題発生。
ここで一つ困ったことが発生しました。もち米を洗いすぎてしまって、とてもアク巻きだけでは処理しきれない。鍋いっぱいの第一陣が完成したものの成功とはいいがたい。第二陣も煮るにしてもお米が多すぎる・・・

「そうだ!タケノコもあるし竹の皮もあるし。中華粽を作ろう」

定番のチャーシュー・ギンナンはありませんが、干しエビはあったので、結構これはおいしいかもしれないと、捕らぬ狸の皮算用。
中華粽はまあまあの出来だったのですが、メインのアク巻きがうまくできなかったのは痛恨の極み。

気を取り直して、掘りたてたけのこ(ゆで)とアク巻きと中華粽を、川崎の友人宅へ送りました。
ちょっと失敗でごめんなさい。アク巻き第二陣は、煮汁をそのまま使ったせいか、ちょっとは色が付きました。
お口直しにきれいな花を一枚送ります。小鳥のえさのひまわりが咲いたんですよ。




Stay Home-(また)ウエブを楽しむ

2020年04月29日 | 私の右脳ライフ
ポケマルというサイトがあります。長男がちょっとかかわっていて知らせが届きましたので、発足当時から利用してきました。おいしい商品が届くので、リピートして親しくなった生産者が何か所もあります。
ポケマルは生産者の方と消費者が直接つながる新しいシステムですから、開いてみると単なる商品の紹介だけでなく肉声が伝わってきます。消費者の感想も写真付きでたくさん投稿されていますよ。
伊豆高原の花々。キンラン

ポケマルはiPhoneひとつで、商品チェック、注文、質問そして「ごちそうさま(到着のお知らせ、レシピの報告)」メールまで簡単にできてしまうのも、良いところです。
それからポケマルスタッフの商品紹介記事も、現地に行ったり実際に調理したりで興味深く読ませていただいてます。
Stay Homeということで、「何かおいしそうなものはないかなぁ」と眺めていたら「ニンニク」を見つけました。
こんなお知らせなのです。

「手書き」のポップに惹かれました。続けて、その手書き部分が目の覚めるような北の大地の写真にチェンジ。

続けてレシピ1
その後にもレシピ2をはじめ何枚かの写真が展開されました。

画面をスクロールすると送料や発送時期など簡単にわかるようになっています。出品者への質問もここでできます。
「購入手続き」をぽちりとクリック。支払い情報や届け先など確認すれば注文は終了。続けてみていると、今度はこのポップが飛び込んできました。

「熟成100日のジャガイモ。確かにおいしいだろうなあ。興味ある、ある」と思いました。ここも次々と写真が変わっていきます。

「572円!いくら何でも安すぎない?」と思いましたが、北海道からだと結構な送料がかかるので、「そこを考慮した値段付けかなあ」と送料をチェックしたらなんと1100円。
ここの部分訂正。商品紹介画面にこんな大切なコメントがありました。
「新型コロナを吹き飛ばせ
一人でも多くの方に《笑顔になれる食卓を》を願い、通常より、45%OFFでお買い得価格で提供させていただきました。ジャガイモをたくさん食べて、新型コロナを吹き飛ばせるように《身体も心も元気に!》を願っております」 
                          
商品の2倍!それでもお安い。またぽちり。
このページにはこんなかわいい写真も。ここの畑のジャガイモも、この少女のように健康に大切に育てられているのだろうと自然に思わせる力がありますね。
1
実は今日の話はここからが本題。
私から質問しました。
「ニンニクとジャガイモを同時に送っていただけますか?その時の送料は?」
吉川さんのお返事
「お問い合わせありがとうございます!」と元気よく始まっていました。そして結論は「1伝票につき1商品の発送というのがポケマルの決まり(過去にトラブルがあったようです)なので、『それぞれの注文』をお願いします」
続けて誠意ある言葉が尽くされていました。
イキシアの群生

確かに、トラブルを防ぐにはこのやり方がベストでしょうね。納得、納得。
「はい。わかりました。それでは二つ注文します。
4年前の北海道旅行で留寿都はニセコから千歳に戻るときに通りました。なんとなく景色を思い浮かべて注文させていただいています」と返信しました。写真に触発されて余分なことまで書きたくなったのです。

吉川さんのお返事
「ご連絡ありがとうございます!
高槻さまのアイコン画像に見覚えがあり、過去のご注文を確認したところ、以前レッドアンデスのご注文をいただいておりました。ありがとうございます!」
そして現在品薄のレッドアンデスをおまけに同梱してくださるとのこと。
「訳あり品かつ数玉しか入らないと思いますがサービスさせて頂きますので、ご賞味頂ければ幸いです」

思いがけない申し出に感激しました。
アイコン画像を覚えていて下さって。以前の注文履歴まで調べてくださって・・・
レッドアンデスをおまけに下さるそのお気持ちがうれしい。このレッドアンデスはたとえ1個でも、どこかで買い求めることができるものではありませんから。
ウエブのつながりは、顔が見えるわけでもなく人柄だってわからないはずなのに、まるで、昔の八百屋さんでお買い物してるように、息遣いや声が聞こえるような気持になりました。
私はラッキーにも先日も、メールだけの繋がりで同じような体験をしました。
感動のおすそ分け―高知県黒潮町「明神水産」
続)感動のおすそ分けー高知県黒潮町「明神水産」
私も返信しました。
「ありがとうございます!確かにレッドアンデスお願いしました。あの吉川さんですか!なんといううれしいことでしょう。楽しみに待ちますね。
吉川さんもコロナに負けないでください」
そして今日、発送完了のお知らせが届きました。

発送完了の定型文にも吉川さんの心情が感じられましたが、最後の部分にまたもや心惹かれました。
「北海道ルスツ村 野菜ソムリエのいる農家 よしかわファーム」
《当ファームは「一つ一つ手選別」にこだわり「おいしい野菜で笑顔になれる食卓を」をモットーに安全・安心な農産物を販売しております》

発送完了のお知らせは、ニンニク分とジャガイモ分二通届きましたから、文末の感動も2回味わうことができました(笑)




Stay Home-(続)ウエブを楽しむ

2020年04月27日 | 私の右脳ライフ
伊豆大島(4/19)


「直接会わなくてもウエブで会っておしゃべりできるように」と子供たちから励まされ、すぐにZoomを入れたのに、相手がいないという報告はしました。
Zoomにはセキュリティの問題がある(侵入されても機密はないんですけど)ということで、他の方法がもっと簡便らしく「すっぴんでもエフェクトで変身できます」ということを高校時代の友人が教えてくれました。
でも、誰にどうやって・・・と二の足を踏んでいたらちょっと年若い友人から、とうとうMessenger でお誘いが。

いろんなエフェクトかけたり、変身したり。「これこれっ。高校時代の同級生に先日教えてもらったのだ!」などと盛り上がりました。
そうしたら面白いもので、午後に別の友人とLINEでチャットしていたら、突然「ライブでおしゃべりしましょう」といわれました。「願ってもないこと!」とLINEでのおしゃべりも実現しました。
一度体験しておくと、「大体こんな感じでやればできるでしょう」というノリで、かわいくなったり、変身したり楽しみながら、ドンドン先に進みました。
友人は大学の先生をしていますから「これからは大学の授業も変わるんです。大学生はスマホは持っているがパソコンを持ってない学生も多く、容量も多くなるので、リアルタイムよりオンデマンドにしてほしいらしいです。パワポ又は動画配信プラス課題プラスレポート提出とか」というような話題も。
「隅っこでいいけど、顔は出せるの?。右脳刺激がなくてパワポだけで30分は大変ねえ。でも、Kさんは表情豊かに話せるから」などと話はあちらこちらに飛びます。そして、「30分くらいおしゃべりしなかった?」といいながらお開きになりました。

「求めよ。さらば与えられん」
私から誘うことができず、お誘いを待った形で実現しましたから、ちょっと足踏み段階はあったものの、求めてよかった!
新緑の大室山のようにさわやかないい気分になりました。


Stay Home-ウエブを楽しむ

2020年04月23日 | 私の右脳ライフ
常々考えていたことですが、これからの社会、コロナ後の社会ではウエブをどのくらい使えるかということが、生活の豊かさを決めていく一側面になるということを、高齢者はもう少し覚悟した方がいいのではないでしょうか?
高齢になるということは種々の悪条件を考慮に入れることでもあります。体調不良や足腰の不調(で外出できない)。利用できる交通手段が減る。訪れてくれる人の減少。
考えてみれば、そのようなときの助っ人としてウエブで社会に開かれているということがどのくらい有利なことか。
「メールと検索、たまの買い物」だけという人もたくさんいますが、それだけでも開かれているのと、開かれていないのとでは全く違います。(が、今回息子たちから「会わずにおしゃべりできるようにしておかなくっちゃあ」といわれてZoomを入れたのですが、残念ながらおしゃべりする相手がいない!という悲しい状況もご報告しなくてはいけません)
コデマリ(4/21の散歩中の花)

ウエブを利用するということを考えると、同時に二つのことを思い浮かべます。
ひとつは、日本料理を美しく彩る季節の葉や花、山菜などのつまものを、栽培・出荷・販売する農業ビジネス 「葉っぱビジネス」という新しい言葉を生み出した、徳島県上勝町の取り組みです。
もとは役場の職員だった横石さんの発想だったと思いますが、今チェックしてみたら「株式会社いろどり」となっています。HPから「いろどりストーリー」を貼っておきましょう。
成功の秘訣として2点あげられています。
1.商品が軽量で綺麗であり、女性や高齢者でも取り組めること。
2.パソコンやタブレット端末で見る「上勝情報ネットワーク」の整備。おばあちゃん達がパソコンやタブレット端末を駆使し、「上勝情報ネットワーク」から入る全国の市場情報を分析して自らマーケティングを行い、栽培した葉っぱを全国に出荷するシステム。
イキシア

これもイキシアだと?

まったく、パソコンやタブレットに触れたこともなかった方たちだったそうですが、駆使することができれば年商1000万円という人まで出てきたそうですから、モチベーションはいやがうえにも高まったはずです。
「意欲」があれば、道は開けます。上勝町は老人ホームの利用者が減り、町営老人ホームはなくなったそうですよ!
アシビ

シャリンバイも白い花。

もうひとつは、戦後女性初の国会議員になられた加藤しずえさんの言葉です
かくしゃくヒント3一日10回感動する
1997年のことですから、まだ「ウエブ」ではありません。
「テレビは老人の味方です。居ながらにして宇宙の果て、深海の底まで体験できます。ニュースは臨場感をもって見ます」と楽しそうに話してくださいました。
その姿勢に学ばなければと思うのです。

先日、東京に住んでいる次男からメールが届きました。この画像と一緒に「何の花でしょう?」と一言。
「右のピンクはバラ。淡いピンクは芍薬の八重?」と返信しました。
返信を書いている最中にも、矢継ぎ早に種々検索をして、そのたびに、情報が届きます。グーグル検索で「ボタンかオランダシャクヤク」→さらに検索して「ボタンとシャクヤクの違い」。
私にとって常識の範囲だったので、読まないままに慌てて「ボタンじゃないよ。ボタンは木だから。やはり八重のシャクヤクじゃないの」と返信。
すかさず「シャクヤクに一票」

「シャクヤクにしたら開きすぎてるけど。新種かも。シャクヤクの葉は切れ目があるのだけど、一番上なのでちゃんとした葉がついていない?」と少し落ち着いて返信。そしてゆっくり「ボタンとシャクヤクの違い」を読んでみると、シャクヤクはヨーロッパで品種改良が進んでいるという記述を見つけ、本当に一件落着。
「植物を決めるときには、葉も大切。形、対生・互生などの付き方、葉裏の形状とかね」と追加通信。「なるほど」とまた短い返信が。
若い人はこのスピードで、ウエブを使いこなしているのかと改めてびっくりしました。
クロコスミア(次男が小学生のころ、毎日のようにお土産に摘んできてくれた懐かしい花)

ブログを書く時のように文字化するときには、確認したくなることは多々あります。実は今日の記事を書く際にも、いくつか検索して確認しました。
上勝町の取り組み、加藤さんの生年月日(満100歳の時に伺いましたから。訪問年を書くだけですが、一応検索)など、すぐにわかります。
ネットとウエブの違い。シャリンバイとトベラの違い。確かに画像まであるので花の違いなどを調べるのには、ウエブは適しています。
ついでにこの記事を息子に送りました。
「何年か前の観察記録。ハルシオンとヒメジョオンレイアウトが崩れてますが」
返信一言。「お花比較も、楽しいね」
メールのやり取りも楽しいです!
追加
最後のオオシマサクラ

先ほど、山口県萩市在住の友人(小・中・高の同級生)から楽しい動画が送られてきました。
「Zoomやってる?」と聞いたら「フラダンスの練習はZoomなの」という返事。
近々遠隔おしゃべりを楽しむことになってます。












Stay Home-タケノコを満喫

2020年04月19日 | 前頭葉の働き
夫の実家にはとても良い孟宗竹の竹藪があって、小さいころからタケノコを掘っていたそうです。だからタケノコ堀りの名人!探し方、鍬を入れる方向など、都会の人にうんちくを傾けることが多いのです。
私は、何しろ掘る担当ではありませんから、その講義はスルーしていましたが、チャレンジしたことがあります。
4月の右脳訓練―伊豆高原たけのこ村もう3年も前のことですが。


「今年はイノシシにやられてしまって、タケノコがない」という友人の竹やぶにひとりで侵入。大きなタケノコをゲットしてくれました。もともとタケノコは夫の大好物です。
一刻を争ってゆであげました。
一番の大好物、タケノコの煮つけ

もうひとつ煮物。ごま油を効かせて中華風に煮ました。

外国料理っぽくするために、このお醤油を使いました。下部にご注目。
フンドーキン醤油大分県臼杵市
APU:Asia Pacific University(立命館アジア太平洋大学)大分県別府市
企業と大学生が共同して、イスラム市場向けのお醤油を開発したのです。ちょっと関係している息子からプレゼントされました。

姫皮の佃煮。きれいに揃った姫皮がうまく取れるとなんだかうれしいものです。

究極のタケノコ寿司。

究極というのは、高知県馬路村農協のゆず風味のすしの素を使ったから。時々取り寄せて大切に使っています。

木の芽和えも。

あえ衣は、もちろん自家製です。

料理をするときには、家族の好み、素材を生かす、変化を付ける、器とのマッチング、盛り付け、手順等々、前頭葉を駆使します。
考えてみたら、このブログでも料理に関してたくさん書いてきました。脳機能からのアプローチに興味を持ってほしいと思いますからちょっと振り返っておきましょう。

6月の右脳訓練ーキッチンだより
1月の右脳訓練―料理と認知症予防
料理教室参加
料理をしながら前頭葉機能を考える
私の消夏法その5―働く(クッキング)
4月の右脳訓練―富戸漁港のイカに挑戦
 
おすそ分けした友人から一皿届きました。外国暮らしが長い友人ですから、私の料理とは、さすがに一味違ったお料理でした。
タケノコサラダ。白く見えるのがタケノコ。黒い点々は黒コショウです。ガーリック風味の効いたドレッシングがぴたりと決まっていました。
長く暮らしたドイツにはタケノコはないそうです。いかにも外国のお料理という味や雰囲気に、前頭葉がそれぞれの環境に適応する素晴らしい能力を持っていることが実感されました。

Stay Homeーブリを満喫

2020年04月19日 | 私の右脳ライフ
家にいると、台所に立つ時間が長くなります。車で10分足らずの富戸漁港でブリの大漁が続いています!

我が家のシンクの幅は90センチ。

長さもですが幅を見てください。こういうブリを丸太夫というらしい。なんと8.4キログラムもありました!

我が家の柳葉包丁は、刃渡り25センチはあります。どうやらおろすことができました。

お刺身はもちろん。雄節を一切に切ったら、12センチはある!雌節は二つに切り分けてから刺身におろします。マグロでいうと大トロと中トロですね。

中落と頭は、塩を振って炭火焼き。

真子とアラはアラ煮にしました。

レバーがあまりにもきれいだったので、オリーブオイルで焼いてみたらこれが絶品!

刺身用に引いた皮で味噌汁を作りました。結果、捨てることになったのはたったこれだけです。魚は捨てるところが多いとか言いますがそんなことはありません。

おいしかったんです。達成感いっぱい。
このブリを、特に若い友人に食べさせてあげたいと思いました。皆さんの喜ぶお顔が見えるようなのに・・・


ボケた時にその人らしさが出てくる

2020年04月18日 | 正常から認知症への移り変わり

今回の緊急事態宣言のずーと前ですが、久しぶりに会った友人が
「ほんとは今日、おばあちゃんがショートステイから帰る日だったのだけど、私が血圧が高くなってしまったので、ロングステイに変更してもらったの」といいました。そして続けて
「でも、帰って来た時に怒られたらどうしよう」
「怒られないにしてもイロイロ嫌味を言われたら・・・と思うだけでもまた血圧が上がりそう。こんなことならもう、ショートどころかデイにも行かないっていうかも」
「どうやって説得したらいいんだろう」

友人のセりフを青で、おばあちゃんのセリフを赤で表記
富戸ブルー 城ヶ崎海岸を歩きました(4/8)

このおばあちゃんのことは何度か記事にしました。残念ながら、今はもう大ボケのレベル。エイジングライフ研究所が言う「大ボケレベル」は、徘徊や幻覚、不潔行為、昼夜の取り違え、家族がわからないなどのいわゆる世間でいう「ボケちゃった」のレベルに到達する前で、脳機能を元に戻すことはすでに困難なレベルからを意味しています。去年の12月に、大ボケレベルの脳機能にならないと出てこない症状がみられました。詳しくは以下の記事で。小ボケ―中ボケそして大ボケに至る症状が具体的に書いてあります。
「大ボケでも言ってることは筋が通ってるーホント?」

去年の12月に大ボケレベルだったのですから、今はもう少し進んでいることは覚悟しなくてはいけません。

家族指導をするときにまず最初に「日常生活を見ていると、何歳の子供のようですか?しゃべっていることを聞くのではなく、やってることを見た時に。例えばご飯の食べ方、洋服の着方、お風呂やトイレ、かたづけなどですね」と尋ねます。
この質問の意図は、家族がそのお年寄りの脳機能を正確に理解しているかどうかを確認するところにあります。
エイジングライフ研究所の脳機能の物差しでいうと、中ボケと大ボケの境界は30点満点のMMSでは15/14なのです。それを家族は4歳未満かどうかで表現するようです。
「幼稚園に行く前みたいです」このような表現になるとき、大ボケになっているということです。
魚見小屋

この友人は、上記ブログにも書いたようにいくら説明しても「やっていること」ではなく「言っていること」で判断してしまうのです。
「言ってることは、筋が通ってる」何度この言葉を聞いたことでしょう。

コロナの自主規制で、電話でおしゃべりをしました。
今回も「トイレの後始末してると、こんなこと言ったのよ~。すごいでしょ。筋が通ってる。世話をかけるからお礼するっていうんだもの。おばあちゃんはそういう人だった」
そのおばあちゃんのセリフ。
「いつもいつもこんなに迷惑をかけて、ほんとに申し訳ない。お礼の気持ちとして今度うちで作ったお米を少しだけどあげるね」
私が突っ込みます。
「筋は通ってないでしょ。家族にお礼をあげる?しかも自家製米を?そもそも誰が作ったの、おばあちゃんじゃないでしょ!」
サンキライの花

友人が続けます
『お母さんのおかげで生きていられる。悪いねえ。世話ばかりさせて』といわれると、何か言ってあげなくっちゃあと思ってしまうし、『私なんか早く死にゃあいいと思ってるだろ』といわれると、このごろはどうやって?って心で思うけどね」
『怖い夢を見た。死にそうだった』とよく言うのは、ほんとにそんな夢を見てるのかなあ。覚えていられるのかなあ。いずれにしても不安感が強いのかしら」
『出て行って、死んでやる!』っていうのもよく言う」口調からは前ほど心を痛めてはいないようです。
『ご飯がすんだら、草取りしなくっちゃあ』といいながら、ご飯がすむと寝てしまってるけど。村でも評判の働き者だったからよね」
「そうそう、この前こんなこともあったのよ。
『○○(実家のある小字名)に行きたい』『○○に行かなくっちゃあ。しなきゃあいけないことがある』とあまり言うので連れて行ったの。そうしたら『ここじゃない』ていうの。ちょうど実家の跡取りの甥がいたけどだれかわからなかった(これは大ボケの脳機能で起きてくる症状)。翌朝またごく普通の顔で『○○(実家のある小字名)に行きたい』って」
アカメガシワ

とうとう、私から尋ねました。
「この前、ロングステイから帰ってきたとき騒動になったの?」
友人
「それが、全然。いつものショートの時と同じ。長く泊まってたこともわかってないんじゃないかって思ったくらい。
スタッフの方が『前は優等生でいようとしていることがよくわかったけど、最近では働きかけても乗ってこずに勝手にしていたり、突然怒り始めたり』といってた。ようやく私が大変ということがわかってもらえた気がする」
「そうだ。私が心配してた時に高槻さんは『帰ってきても何にも言わないんじゃない。拍子抜けするくらいに』って言ってたわね。まさに拍子抜けだった」

だんだん理解してきてるようですが、最後に
「ほんとに立派な人だったから、信じたくないというのもあるのかもね」
ストレスのあまり血圧が急上昇しているのに、こういうことばが出てしまうところに、家族しか持ちえない複雑な人間関係を垣間見たような気がしました。
立派で尊敬に値するという感情と、それだけ立派なお姑さんと嫁の関係には緊張感あふれるシーンも多々あったかと・・・
サンショウの花

認知症の人たちのことばに振り回されている家族がどんなに多いかと、私はいつもいつも考えています。
今回またちょっと違った情報を受け取りました。
ちなみに、この自粛生活が長くなるほど、高齢者にとって不利な状況が続きます。足腰の問題がクローズアップされていますが、実は脳だって同じことです。使わなければ老化が進みます。
コロナの影響で、デイサービスをお休みすることになった方のエピソードです。
コロナを考えると休みだけど、休んでしまうと脳が心配という、友人からの相談を受けた時の私の返事です。

「本当に難しい…
差しあたっては、デイは休みかなあ。
もう一つの考え方は、他力本願ですがデイの指示に従う、もありだと。この状況下、最大限の配慮はするはずだという楽観論です。クローズしてしまう場合もあり、そうなれば選択の余地なし。
こんないい加減なこと言うのは、ずっと家にいることの、大変さを思うからで、お母さんの刺激量の少なさも気になりますが、家族の精神的な負担も重なると思うから。本当に正解はないよね〜」

結論はやはりデイをお休みすることにしたそうです。そうしたら、その後日談が。
デイを休むということの理解ができなくて、その説明に母娘共に右往左往、四苦八苦したというのです。
丁寧に何度も説明しても、わからない。説明する娘は「わからないことが理解できない」。
その根底には自信と信念をもって人生を生き抜いてこられたお母さんへの尊敬があるに違いないのです。
「なぜ?あのしっかり者のお母さんがなぜ?。こんなはっきりした理由があるでしょ!さっきも言ったのに」
魚見小屋遠景

お母さんの方もどうして理解できないのかともどかしい思いにさいなまれたようです。
納得したいのに納得することができない。だから尋ねる。説明されてもその内容がなかなか理解できない。またその時理解できたようでも忘れる。何度も尋ね、メモを取りまくったということですが、そのような母を見たときの娘の心情はどうだったでしょうか。日常生活の中でも気になることはあったのですが、これほどの混迷振りを見たのは初めてのことだったでしょう。
ところがこれは多くの小ボケの人には当てはまりません。特に真っ黒になるほどメモをとるという姿勢はあまりありません。
多くの場合は「すねたようにその状況を受け入れたくない」ということがほとんどで、しばらくたつとあれほど言い立てたのはなぜかわからないほど沈静してしまいます。もちろんまた、思い出したように拒否的な反応をすることは往々にしてありますが、その時は気分が収まるようにこちらが対応して、その場さえ収めればいいのです。「なぜかわからない、でも嫌なことらしい」という状態なのですから。
お母さんの場合は「『なぜか』を理解したい。以前なら何なく理解できていたように理解したい」というところが、混乱のベースにあったようです。
なぜ、困難を極めたかと推し量ると、そこからは一つの答えしか出てきません。
それはお母さんが、そのような生き方をなさってきたということに尽きると思います。自分でなぜかを突き詰め、納得したうえで決定し、次に進む。当然責任も自分で負う。きっとそのように生きてこられたと思います。
その本質のところは、生き方の根底部分としてあるのに、状況を判断するという最初の段階で躓いてしまったために苦しい状況になったのだと思います。
生き方として、尊敬に値する先達です。
そのことを承知したうえで、脳機能が正常な老化を超えて加速している事実を見ないわけにはいきません。お母さんを困らせないためにどうしても理解しないといけません。
この状況を理解できない脳機能の状態を、理解できるのはご本人ではなく、周りの家族たちです。
私の友人が早く納得できますように。理解する時は言葉ではなく行動がカギになることも忘れないでください。
今回のように、非日常の状態に投げ込まれたときに、その人の脳機能はよくわかるものです。
楓若葉(若楓)





 


続)感動のおすそ分けー高知県黒潮町「明神水産」

2020年04月12日 | 私の右脳ライフ


「明神水産」から、たれと薬味が入っていなかっただけなのに、たれと薬味が入った同等の商品が送られてきてびっくりするやら恐縮するやらの顛末は前回報告しましたが、その続き。

商品到着のお礼の電話を差し上げる前に、ブログの記事を書きました。それは私の感動の気持ちを、とにかくまずまとめておきたかったからです。そしてお電話の時にお知らせしようと思っていました。
お電話に出た方にそのようにお話しましたら、すぐに丁寧なメールが到着しました。

「先日お電話にてお話をさせて頂きました明神水産のW井と申します。
この度はお電話でのご連絡、ならびにブログでの掲載を頂き、ありがとうございます。
弊社の不手際に対して重ねてお詫びを申し上げないといけないところ、ブログに掲載をして頂き、頭が下がる思いです。
ブログも拝見させて頂きましたが、金婚式のイベントにて完全なかたちで召し上がって頂けなかったこと、重ねてお詫び申し上げます。
今後もより良い商品をお届けできるよう努めて参ります。
この度はありがとうございました 」


どこまでも誠実なお気持ちが伝わってくる文面ですよね。また心打たれました。
「また注文しましょう」の思いを新たに、今回のこのやり取りは終了したものと思っていました。

ところが続編が。
友人におすそ分けをしたのですが、ショートメールで届いたお礼がまた「明神水産」へお届けしたいものだったのです。
「感動しました。あまりにも美味しくて。かなり大昔に味わった記憶があります。家族一同心よりお礼申し上げます。最高の晩餐でした。ありがとうございました」
皆さんが美味しそうに召し上がってる様子が目に見えるようでしょう。お知らせしたくなるのもわかっていただけるかと思います。

また、W井さんから、速攻でお返事が返ってきました。
おはようございます。
平素より弊社鰹のたたきをご愛顧いただき厚くお礼申し上げます。
この度はうれしいお声を届けて頂きましてありがとうございます。
先日のブログですが、社内にて共有し、今後の励みとさせて頂きました。
美味しいたたきをお届け出来るよう、更なる励みとさせて頂きます。
この度はご連絡頂きましてありがとうございます」

私も返信しました。
「今日は土曜日なのでお休みかもと思いながら、うれしい思いの時の方が伝わるかもとメールをしました。
さっそくのお返事ありがとうございました。
ブログを喜んでくださって、恐縮です。でも、あれが本当の気持ちでした。
たたきと刺身を差し上げたご家族は、3世代5人。中学生も喜んだのでしょうね!
コロナにご注意ください」


コロナ騒ぎで、社会に緊張感が漂っていますね。
本当は心ひとつにしてコロナに立ち向かわなくてはいけないはずなのに、不安感が強まるほど、どこか怒りの気持ちが沸き上がりがちです。若者に向かったり、為政者に向かったり。
そのようなときに、土佐と伊豆と飛び交ったメールのやり取りが、ちょっと心温まるお話だと思い、続けて書きました。
土佐側も喜んでくださいましたが、伊豆の私もそのお気持ちをうれしく受け取りました。誠実にお仕事をしている人たちには、その恩恵を受けた側もきちんと感謝の気持ちを伝えるべきだとつくづく実感しました
コロナ対応してくださっている多くの関係者の皆様もありがとうございます。


追記(この充実感を忘れないための備忘録)

「先ほど思いつきました!
大切な友人がいますので、そこへ例の「特選」<wbr />を送ってあげたいのです。
どこから申し込めばいいですか?
HPからでしょうか?それとも電話?教えてください」
W井さんお返事
「ご注文いただけるとのこと、ありがとうございます。
私宛までお届け先様のお名前、ご住所、電話番号、熨斗の有無、<wbr />届け日時の希望をお教え頂きましたらご手配致します。
弊社が再度お送りしたことで気になさって頂き、<wbr />ご無理をなさらないようお願いいたします」

「無理なんかしていませんよ(笑)
大切な友人に、美味しいものを送ってあげたいという思いです。
特選を一箱お願いします。
タレ薬味を入れてくださいませ。
お支払い方法をご指示ください」
W井さん
「この度はご不便かけながら感謝のしようがありません。石野様へしっかりタレと薬味をつけてお届け致します。
支払い方法ですが、<wbr />コンビニエンスストア又は郵便局で支払っていただけます振込用紙<wbr />をお送り致します。
支払いの猶予期間は30日となります。
お届け日は4月16日着で発送させて頂きます。
不都合がありましたらご連絡頂きますようお願いします。
高槻様と出会えたこと感謝致します」

「お目にかかってもいないのですが、なんだか嬉しい出会いとやりとりでしたね!
今後ともよろしくお願いします。くれぐれもコロナに注意してください」
W井さん
「高槻様もご自愛頂きますようお願い致します。
今後も喜んでいただけるよう邁進して参ります」






感動のおすそ分けー高知県黒潮町「明神水産」

2020年04月07日 | 私の右脳ライフ

先日、高知県黒潮町の「明神水産」から鰹のたたきを送ってもらいました。
どれにするか少し悩みました。係の方が「なかなかこの大きさの鰹ってないんですよ」と、特に強く勧めるでもない調子だったのですが、その言葉になんだかちょっと「鰹のたたき」への愛情を感じたので、「特選」をお願いしました。
昔々、もう25年くらいも前でしょうか。実務研修会に参加された高知県の方からこの「明神水産」の鰹のたたきをいただいたことがあります。当時はまだ冷凍の宅配便はなかったと思いますので、どうやって手に入ったのかわかりません・・・
その「明神水産」の名前をよくも覚えていたこと!その頃は佐賀町だったと思います。
「工場直送なので、お届けは少し先になります」
もちろんオッケーです。待ってる間に、中伊豆の友人のところに貴重な藁をもらいに行って、スタンバイしていました。

雄節は35センチはあったと思います。測っておけばよかった。
説明書通りに流水で少し解凍して、藁で焼いて、氷水で絞めて、大きく切ります。薬味は新玉ねぎのスライスに、ミョウガと青じその細切り、ニンニクスライス。後はショウガとニンニクのすりおろしも用意しました。
ランチに二夫婦お呼びして大盤振る舞い。

6人で、たたき二節。とろ鰹の刺身一節。ほんの数切れを残し完食!(残りはお酒とお醤油につけておいて、夕食に手捏ね寿司にしてこれも完食)
藁焼きって男の料理ですね!三人とも嬉々として焼いてくれましたよ。

ランチが大成功だったので、「この際!」と夕食にもお客さん(二夫婦)招待しました。またまた完食。つまり鰹のたたき三節、トロ鰹の刺身二節が、その日のうちに笑顔とともに消えてゆきました!
鰹の藁焼き(夜の部)
鰹のたたきの味にも感動したのですが、じつはここからが本題です。

余りにもおいしかったので、電話で「ありがとうございました」の報告をしたのです。
「お勧めにしたがって、大きなのにしてよかった。たった一日で全部、12人のおなかに入ってしまいました」
係の方が嬉しそうに「それは良かったです」と応じてくださったので、続けて
「あのセットは、たれはつかなかったのでしょうか?私の手作りのたれでいただきましたが」というと
「えっ、たれと薬味が付きます!」
私はあわてて「たれがないというクレームの電話をしたのではないんです。あまりにもおいしかったからお礼の電話・・・プロのたれの味はどういうものかなあと思っただけなんです」などと返事をしました。

その後、責任者の方でしょうか、もう一度電話をいただき、
「ちゃんとたれと薬味のついたものをお送りします。あの商品はたれと薬味が付いたものですから!」
私は「もう頂いてしまいましたし、十分においしかったのですから…」などと恐縮しながらモゴモゴとお返事をしました。
そして何日か経過。

注文したものとまったく同じ、見事な鰹のたたきととろ鰹の刺身計五節が届いてしまいました。

このたれと、薬味がなかっただけだったのに!
またおいしい鰹がいただけるということに感動したのではありません。もともと「ほんとにおいしかったので近々もう一度注文しましょう」と、決めていました。
こんなに誠実にお仕事をしていらっしゃるその姿勢に感動しました。すごいことですよね!
最近よくCSR(corporate social responsibility )ということばを目にします。企業の社会的責任というふうに訳されるようですが、今回のような「たれと薬味の入れ忘れ」という小さな過ちに対して、こんな対応で答えてくださった「明神水産」に大きな拍手を送ります。
ちょっとネット検索をしてみました。「明神水産」(このHP興味深いです。ご一読をお勧めします)
やはりそうでした。「働いて良かったと思える会社を作りたい」というフレーズが飛び込んできました。働く人、買う人、それを支える人までも含めて幸せであるという個々の具体的な目標がクリアできていくときに、「社会的責任」という大きな真の目的が達成されていくのだと思います。さらなる発展を期待したいと思います。
ありがとうございました。
実は今回のホームパーティは、私たちの金婚式記念の一連のイベントだったのです。ちょっと忘れられない記念日になりました。




1997年~2001年ボケ予防教室草分けのころ

2020年04月01日 | 二段階方式って?
ブログをお休みしている間に、コロナで大変な状態になってしまいました。
実は家にいる間に、心躍ることに集中していました。
冬アジサイ。3月半ばから開花。(3/20撮影)

エイジングライフ研究所が初めての実務研修会を開催したのは1995年。当初研修会に参加された人たちからは、私たちの方が大きな力をもらった気がします。
その頃はまだ「痴呆は治らない」と権威ある先生たちですら明言されていたころで、だからこそ介護を個人に担わせるのでなく国民全体で担っていこうとする介護保険が2000年にスタートしたのですから。ちなみに2004年に痴呆は認知症と言い換えることになりました。
フリージアと冬アジサイは一緒に咲きます。

現場を持っている保健師さんたちは、大ボケ状態の高齢者や介護に疲れ果てている家族を見るたびに「この悲惨な状態をどうにかすることはできないのか」「何かできるはずだ」と暗中模索していました。その時に私たちは
「症状からではなく脳機能から痴呆を理解する」
「痴呆には小ボケ中ボケ大ボケの三段階がある」
「通常、痴呆と言われるのは大ボケ。その前段階で見つけることができれば、回復は可能」ということを主張しました。
参加した保健師さんたちからは「目からうろこ」ということばを何回も聞きました。そして私たちの方は、参加している保健師さんたちから、その熱意を感じて気持ちが引き締まったものでした。
バイモ

職場に帰った保健師さんたちからは、「ボケ予防教室」の成果が次々と報告されてきました。
脳機能が元気な人たち(普通の高齢者)に対する働きかけが、こんなにもストレートな効果をみせてくれるのか!と、当の保健師さんたちまでも楽しみながらその仕事をしていることがよく伝わってくるようでした。エイジングライフ研究所のやり方は「脳機能という物差し」がありますから、客観的に評価することができるというのも、通常の予防活動にはない面だったと思います。
ベニバナトキワマンサク

さてホームワークの報告です。各地の保健師さんが教室の経過(成果)を送ってくださったデータで残っているものを発見したのです。
活動の最初は評価基準が完成していませんでしたから、ほんとに一例ずつ検討して、改善、維持、低下と「脳機能」を評価していきました。
今回、全データをエクセルに入れなおして、現時点での評価基準に合わせて評価しなおしてグラフ化してみました。掲載は教室開始が2000年までの実施例。
ワクワクしますよ。(平成9年は1997年)





参加者は16名から100名まで。そして大体月一度の開催で半年から3年間の経過観察が混在しています。教室の内容も各地でできることをやったわけですからさまざまです。
でも、効果があることは明確ですね。
宇宙の木

もうひとつ、ちょっと違った報告も発見しました。
エイジングライフ研究所の考え方で活動するところは大部分が市町村なのですが会社組織が2か所ありました。その一つ宮崎県の大企業の健保組合です。

担当保健師さんは4人。対象者は116名。内訳は70歳代61名、80歳代47名が中心で90歳代8名。興味深いのはMMSまで全員に実施していることです。
ここは教室まで実施したのではなく生活改善指導にとどまったのですが、脳機能検査をすることで、より改善につながったのだと思われます。
あたり前ですが、年代が若いほど改善率がいい。青が改善群、赤が維持群、グレイが低下群を表しています。左から、70歳代、80歳代、90歳代です。

初回と二回目のかなひろいテストの合否割合を見ても、明らかに年代が若い方が改善しています。青が合格群、赤が不合格群。左から、70歳代、80歳代、90歳代です。

これらの結果はとても示唆的です。
認知症の正体はその人らしく前頭葉機能を駆使して生き続けているかどうか、まさに生き方の問題であるとエイジングライフ研究所は主張しています。
前頭葉機能の使い方が足りないことで、もともと持っている脳の老化を加速させてしまうのが、脳機能からみた認知症の正体なのです。
だからこそ、より早い年代で生活改善を図れば、より効果が生まれるのは当然のことです。
牧野富太郎が愛でた稚木(わかぎ)の桜








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