10年ぶりの横手市は、 初雪に見舞われていました。
会場は「かまくら館」といってかまくらの疑似体験ができるところです。今年はやりませんでしたが、10年前には楽しませてもらいました。確かに寒かったです。
「市長挨拶」から始まるとすると、事業としては正統的に行われてるんだなあ・・・という気持ちを持ちながら市長さんの到着を待ちました。
ご挨拶もそこそこに、市長さんに質問しました。
「市民の皆さんがボケてもちゃんと面倒を見てくださいますか?」
破顔一笑「無理です」
すかさず私
「突然、面倒を見てもらう必要が起きたりはしないのです。だからこそ予防なのです。横手の保健師さんたちはがんばっていますが、保健師さんがもっと力をつけられるように配慮してあげてください」
「トボケどまりにしておいてください」というようなユーモアたっぷりのご挨拶の後、「脳いきいき教室」の活動発表が始まりました。
プラムの会
秋田節。のびのびとして端正な発表でした。ちょっとしたミスは笑顔でかわし、何よりも仲良しみんなで助け合っている雰囲気が素敵でした。
後から、「梅の産地なんですが、ちょっとおしゃれにプラムって英語で決めてみたんです。活動はもう8年くらいになりますかねえ」と世話役らしき方から「私何歳に見えますか?」との質問付で説明していただきました。ちなみにこの質問は、「若々しく見えるでしょ?」と同義ですからね。
わかば会 ステージのお声がかかるというのも納得 だんだんヴァージョンアップしてるそうです
この10年間研修会でお顔を見る以外はあまり質問もなかったと思うのですが、ところがどっこい、活動は継続されていました。
パンフレットより
8教室が7~8年間継続中!これはすばらしいことですよ!
にもかかわらず、保健師さんはちょっと浮かぬ顔。
参加されない方の脳機能低下や、少しずつ問題が顕在化してきている人などが見受けられるというのです。
翌日の角館
「全体的にはどうですか」とたずねると
「7割くらいは維持か改善でしょうか」
上等ではないでしょうか!
効果100%の予防活動はなかなか実現できるものではありません。
8年間維持し続けることの意味を考えてください。70歳の人は80歳が目前になるのです。その間元気で暮らすことができたところに目を向けましょう。
教室に参加していても、いきいきとした生活がどうしても継続できないようなことが起きる場合があります。
翌日の角館 (もみじと雪囲い)
たとえば、本人や家族の病気が起きたり、家族構成が変化してしまったり。
その出来事が生きる元気を引っ張れば引っ張るほど、月一度の教室に参加して脳を活性化するだけではどうしようもなく低下していくことになるのです。
脳の使い方という観点からの加減算みたいなものですね。
脳機能検査をもう少し徹底して、生活指導が必要なら積極的に指導し、また経過観察も脳機能テスト結果という客観指標をあててみましょう。
改善していれば、それを伝え自信を持ってもらいます。
低下の場合は、キッカケとなる出来事を確認したうえで、個人的な脳のリハビリメニューを考えてあげなくてはいけません。
10年ぶりの再訪を「キッカケ」にして、テスト結果を見るだけでなく、生活がわかるのがテストだと思ってチャレンジしてくださると望外の喜びです。