今回の被災地訪問。出発の直前にひらめいて、予定追加。大船渡の帰りにお邪魔したのが陸前高田市にある「にじのライブラリー」です。
にじのライブラリーの住所は今泉天満宮境内です。なぜ境内なのか、神社が避難所として適切という意味、津波の惨状などこのサイトからよくわかります。
荒木さんは宮司さんの娘さんです。
必然の流れはありました。
7月に私の友人の友人(まだお会いしたこともありませんが、心のこもった支援物資をご友人たちと送ってくださってます)から来たメールです。
S藤さんからのメール
「私の友人がこの4月から陸前高田の仮設住宅の主に高齢者を訪問して傾聴ボランティアに定期的に行っています。
他の友人が自宅で行ったガレージセールの収益金をどこに託そうか思案中だったので、ちょうど6月末ボランティアに行った彼女に寄付を託すよい所をさがしてきてと頼みました。
荒木さんという女性と知り合い「ふんばろう東日本」サイトに寄付したらどうかということになりました。荒木さんは町の女性たち、多分40代から60代、の布草履作りと販売をサポートしている40代の女性です。
活動はhttp://fumbaro.org/の中の「手に職 布ぞうりプロジェクト」の中にあります。
その彼女から下記のようなメールがありました。<o:p></o:p>
荒木さんの返信メール
「略ー「さっそくメールをありがとうございます。布草履のお返事は改めていたしますね。<o:p></o:p>
実は、バザーの収益金5万円のことでメールしました。下の子どもたちへの支援として送っていただけないでしょうか?<o:p></o:p>
陸前高田市ではありませんが、お隣の宮城県気仙沼市の離島「大島」の子どもたちへの支援です。よろしくお願いいたします。」
S藤さんのメール(続き)
「いろいろな活動が支援を待っているのに、「やっぱり子供が先だからそちらを先に・・。」というやさしさになみだが出そうな私たちです。出来るだけ協力したいとおもい皆さまもよろしければ、どうぞ寄付のご協力お願いいたします。」
私は気仙沼大島中学校の文化祭に去年伺いました。生徒さんたちのひたむきさに打たれて「緑の真珠ー気仙沼大島の希望」としてブログにも書きました。
私も、ですから他人事と思えずに、さっそく友人たちにも寄付を募りました。その話を聞いてS藤さんもびっくりされました。
この話には後日談があります。ここまでだと荒木さんと私、接点がありません。
にじのライブラリーは「子どもたちの居場所作り」がおもな目標です。でもお母さんたちが来るようになって「時間つぶしではないきちんとした布草履つくりで自立を支援しよう」という動きが出てきました。
その材料のTシャツを少しですがお送りしたのです。
←こんなに素敵な布草履です。
話は変わりますが、この夏、銅版画家になっている高校時代の友人、笠井きみよさんが、絵本を上梓したことを知りさっそく入手しました。
「トコトワ」
少年が悲しみの中ら立ちあがろうとするお話ですから、「お土産に持っていこう!」というのが、にじのライブラリーに行く目的でした。
それにプラスして、南相馬の農家民宿「翠の里」で出会った「でんでんむしのかなしみ」も絶対連れて行かなくては!と思っていました。
にじのライブラリーを支えている方々はたくさんいらっしゃいますが、本の寄贈に関してその筆頭に挙げられていたのが、IBBY!
「でんでんむしのかなしみ」はここになくてはならない本ですよね?!
その後、翠の里の小倉さんからも連絡があって、どうしてもこの本を贈りたいと言われたそうです。
そして、翠の里の小倉さんからも「この経過を聞かれた『でんでんむしのかなしみ』を描かれた鈴木靖将画伯が、とても喜んでくださった」という連絡をいただきました。
あの、何もなくなってしまった陸前高田で、私は人の輪が次々にくっついていくという経験をしました。
人は一人では生きていない・・・心が温かくなる体験でした。
荒木さんが言われました。
「いくらお約束をしても会えない方もいれば、今回のように本来お休みの日にたまたま私がいてお会いできるなんて。会うべき運命だったのでしょうか」
多分そうでしょう。
疲れないように頑張ってくださいね。