脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

脳機能検査から、右脳障害を知ってあげる

2012年08月23日 | 右脳の働き

今日のブログはエイジングライフ研究所の二段階方式を導入していおる市町村の保健師さんに書いています。

脳機能検査では、A4版の白紙を使って指示するものを書いてもらうということをしますね。
マニュアルAに説明してあるように細かくテスト実施方法が決められていることを、ちょっと不思議に思ったり煩雑に思ったりしていませんか?
初心にかえってください。
短く簡単なテストから、できるだけ多くの情報を得ようとすると。決められた枠を作っておくと、小さな変化も意味を持つことになります。
相談事例ですが、まず見てください。Img_2

このA版白紙を使う時には、もし検査を受ける人から質問があったら「思った通りに書いてください」と指示しますね。
本当にテストを受ける人が「自由に」書けばいいのです。「どこに書くか」を決めるのも、その人の脳の働きの結果ですから。

二段階方式では、脳機能検査をこのようにとらえています。
  1.「その人の脳の働き」をテストを通じて知る。
  2.知りえた「その人の脳の働き」から「その人の日々の生活を想定する」
  3.体が持つ間、脳も持つ(認知症にならない)ために必要な
   ことはないか検査を受ける人とともに、見つけていく。

東御市池の平湿原の花たち
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つまり、脳機能検査は、普通のテストのように「成績がいい方がいい」「○点以上なら合格!」というような観点で行うのではないのです。

この相談事例の場合は、検査項目が「できる」「できない」ということの前に、A4版白紙を使っている場所、領域に目をやらなくてはいけません。

と、いうより目がいきませんか?

「どうしてこんなに端っこに書いてるんだろう。不思議だなぁ」

それで終わってしまったら「脳機能」の理解が足りませんよ。

どこに、どのくらいの大きさで書くかを決めるのは前頭葉です。

だから前頭葉が
「この右端の隅っこに小さく書こうっと」と決めたのかもしれません。
もちろんそのケースがないとは言えませんが
前頭葉が判断する時に、情報は言語情報は左脳から、形などのアナログ情報は右脳から送られてきます。

2012_0513_163600p1000025送られてきた情報が、もしA4版のサイズではなく、A4版の右半分の大きさしかなかったとしたら?
このようにこぼれそうになるほど右に寄せて書いたことが、理解できると思いませんか?
右脳障害の後遺症に、左空間失認という症状があります。
左側の世界を認識できないのです。
視野が欠けているわけではないので、目を動かしても、またその時見える領域の左側がない・・・

このブログでも何回か解説しています。
「続々ー相貌失認」

「右脳が壊れるということー緩徐進行性右脳障害」

「右脳障害後遺症」

2010_0829_122500p1000044中に挿入してある図を見てください。

このさまざまな図を見ていると、右脳障害ということの意味が迫ってきます。
ふつうに話せるけれども大変な障害を負って生活しているということがよくわかります。

軽くとらえられがちな右脳障害ですが、興味のある人は右欄カテゴリーから「右脳の働き」を読んでみてください

このケースについて補足しておきます。
「H23年8月に脳梗塞(右!)を起こし軽度で麻痺も残らなかったが、H24年5月に再度脳梗塞(同じ右側)。自宅で意識がなくなり入院したが、世話をしている家族がいるために「家に帰りたい」と言って3日で退院。麻痺は余りない」

多分、ドクターも本人も「麻痺はほとんどないし、言葉もしゃべれる。軽くてよかった」と思っていたのでしょうね・・・


真夏のこわ~いお話ーいよいよボケが始まったか!?

2012年08月15日 | 前頭葉の働き

友人からメールがきました。60歳は過ぎているでしょう。ある町で民生委員をしている女性です。
実は社会的な地位があるからといって、脳がイキイキしている証明にはなりません。
名刺だけ「会長さん」の小ボケの方は結構います。その時には実質切り盛りしてくれる「副会長さん」がいるものですが。
脳はあくまでも使われている実態に沿ってレベルが決まるのです。

現職で、民生委員をしているということは、「立派な人」と言いたいのではなく「脳機能は万全」ということが言いたかったのです。万全でなければ辞めさせられますから。

東御市池の平湿原の花々

2010_0829_130100p1000054さてメールの内容です。
「実は過日愕然としたことがありまして、口に出す勇気が持てずにまだ誰にも話していないのですが....

先日、○○市で民生委員の研修会がありました。
仲間数人と折角だから近隣の観光地にも足を伸ばそうということになり、その地区出身の一人がツアコンをしてくださり楽しんできたのですが。。。
 

事前に会計担当者に旅行代金47,000円プラス雑費として5万円渡すようにと別の仲間にいわれ、私としては「旅行前に雑費も?」といささか違和感を感じつつ5万円を封筒に入れ渡したという認識でした。(のつもりでした。)

でも実際はきっちり47,000円の旅行代金だけを支払っていたんです。(これは事実のようです。)
その時に5万円を入れたことは、わたしとしてはかなり確信に近い記憶となっていました。単なる勘違いなら、後日「なるほど」と説明がつくのですが、今回は「なぜ?」といまだ整理できません。

端的に言えば老化に依る妄想ということなんでしょうね。「自分がすごく怖い、どうしちゃったの!」と自信を無くしました。

でももともといいかげんと言うかアバウト人間の私の事、落ち込む暇もなくその後の毎日の仕事や課題を普通にこなすうち次第に今回の事も過去の事として心の片隅に移りつつあるのですが......。
以上真夏のこわ~いお話(いよいよ始まったか!の巻)でした。」

2010_0829_104500p1000034返信メールです。
「5万円事件にコメントを。
注意集中力と分配力は前頭葉の大切な働きですが、残念なことに年齢とともに低下していくという性質があります。

ボケは、そのような受け入れざるを得ない年齢相当の老化を、はるかに超えた老化が起きることと考えてください。

5万円事件はあなたの年齢相応に低下した注意分配力が為した事件です。

よく考えてみてください。
 ①金額を聞いた時(違和感があった→「普通なら47,000円よねぇ」と思った)
 ②お金を用意した時(5万円用意したと思いますが、①の「普通なら47,000円よねぇ」の気分は残っていた)
 ③封筒に入れた時(②と同様に普通なら47,000円よねぇ」の気分は残っていた)

お金を財布から用意したのか、銀行から引き出したのか、その時ちょうど5万円だったか等いろいろな状況が考えられますが、上記のような気分はあったと思います。

2010_0829_103200p1000027もうひとつ。実際に封筒にお金を入れるときに、まったく別のことに気をとられていたはずです。
注意分配力が年齢相応に低下している訳ですから、そのことによって、注意集中力(この場合だと47,000円じゃなくて5万円と集中しなくてはいけない)が、足りなくなったために、もともと「普通なら47,000円よねぇ」と最初に感じていたことに引きずられて、なんとなく47,000円入れてしまった、というのが私の推察です。きっとあってます!

記憶力に問題がないので、「ちょっと変だけど、5万円入れるように言われたから入れなくっちゃあ」と思ったことを鮮明に覚えているのでしょう。

2010_0829_103100p1000026何に注意がそれていたかというと、それは何でもいいのです。

結構深刻な問題なら当たり前ですが、単純なことでも起こりえます。

何を着ていこうかとか
バッグは何にしようとか
~は持って行こうかどうか???
集合場所までの交通手段など
旅に関することでも

今晩の夕食の献立や手順
明日の予定のこと等々
些細なことでも十分に、今回のようなことは起こりえます。
けっして、
> 端的に言えば老化に依る妄想ということなんでしょうね。
> 自分がすごく怖い、どうしちゃったの!と自信を無くしました。
というようなことではありませんので(笑)
お元気そうにやっていらっしゃるので言わずもがなと思いましたが、一筆啓上いたしました!
笑い飛ばしましょう!」

2010_0829_125000p1000053その直後に、久しぶりに、M田保健師さんと電話でおしゃベりをしました。

M田さんは左脳全開。回転の速さがすごい。そのうえパワフル。
実務研修会の時の質問の嵐は忘れられません。17年くらい前でしたよね・・・30歳くらいだったでしょうか。元気はつらつの保健師さんでした。

「M田さんでも年をとると、考えられないミスが起きてくるでしょう?」と私。

「そうなんです!どうしてわかりますか!ちょっと落ち込んでたんです。どうして、こんなことを私がやってしまうの!って」

「それをまた繰り返したりして」とまたまた私。

「まったくぅ。ボケてきたんじゃないかって心配になります」とこれはさすがに笑いながら、だって保健師さんですもの、そうでないことは承知しています。

2010_0829_110200p1000036前頭葉機能のうち、注意集中・分配力を測るかなひろいテストの成績は、18歳から20歳代に最高レベルになります。そして60歳代の後半にもなると、大体ピーク時の半分くらいになるのです。

歳をとると、だんだんに失敗が増えてくることは、仕方がないとあきらめましょう。

「歳をとると、皮膚にしわやしみが増えて若いころのように行かなくなるのと同じように、注意集中・分配力を要求されることに対しては若いころのようにはいかない!それは脳の宿命ね。
でも、獲得してきた能力もあるでしょう。洞察力とか分析力とか。人に上手にものを頼むとか」と私。

「今日はお話しできてよかったです。元気になりました!」
そうそう、M田さんは元気が似合う保健師さんですから・・・私もうれしかったです。


8月の右脳訓練ー熱海に遊ぶ

2012年08月09日 | 私の右脳ライフ

私のうちは熱海から車でも電車でも約1時間のところにあります。その結果、通過するということで熱海にいることは多いのですが、熱海にわざわざ遊びに行くことはめったにありません。

昼食付き日帰り入浴券をゲットしたので、「熱海に、温泉に入りに行く」という珍しいことをやりました。

お宮の松の前にあるホテルミクラスが目的地。
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初めて駐車場に車を入れて、いつも通過地点だったところを歩いて回るというのも結構発見があって楽しいものでした。

私が学生だったころにすでに
「『金色夜叉』を『きんいろよるまた』と読む若者がいる」と嘆かれていましたから、今はどうなのでしょうか?
(「こんじきやしゃ」です)

熱海は老舗ホテルが次々に倒産していきました。経営母体が変わって全く新しい形での再開が図られたところもたくさんあると聞いています。

今日のホテルミクラスもそのようなホテルです。

お風呂には私一人だったので、ちょっと写真を撮らせていただきました。熱海湾(相模灘)一望です。
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2012_0711_140400p1000065ついでにちょっと足を延ばして、伊豆山神社の方まで探検しました。

探検の名に値するような、普段気がつかなかったものをたくさん見ました。

計画をキチンを立てて臨む旅には、またその良さがあります。ただ見るだけでなく、文化や歴史その他食べ物、泊まるところ、交通等々。事前チェックをすることで旅の楽しさも深まるし、事前チェックそのものが楽しみという側面だってあります。

最近はネットが使えるかどうかで生活のあり方まで変わってしまうことを否定できません。高齢者がうまくネットを使えることは、生活の質を落とさずに済むひとつの方法だと思いますよ。

バクチノキ
2012_0711_125400p1000047散策路でたまたま見つけたバクチノキ。初めてみました。
周囲1.85M 樹高21Mの天然記念物に指定されている巨木でした。

帰宅してネットで調べて、絶えず樹皮がはがれて幹肌が出ているさまを、「博打で身ぐるみ剥がれる」状態になぞらえたものだと知りました。

予定しない旅には思いがけない出会いという楽しみがあります。

ブロック塀の一角に                           熱海町中の渓流
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走り湯にも行きたいと思いました。
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この上の看板を見て、足湯に入って行ったつもりになっていましたが、ほんとの「走り湯」は今でも現存しているそうで、今考えてもどこにあるのか全くわかりません。
予習も必要なら、それどころかガイドさんまで必要という情けない旅になってしまいました。「先達はあらまほしき」ですね。

でも、また行かなくてはという意欲が残りましたから、やっぱり旅は脳を活性化してくれますね。近くで十分。要は新しい体験に対する姿勢(前頭葉がどう対処するか)が大切です。


講演会の余波

2012年08月04日 | 正常から認知症への移り変わり

このごろ、「さだめなのねぇ」ということが多くなってきているような・・・
例えば、 「平野保健師さんー大船渡市」 みたいに。

2012_0718_094100p1000090「偶然」と言ってもいいのでしょうが、ユングが言う「シンクロニシティ(共時性)」とか「コンスラレーション(布置)」とか、ちょっと意味を見つけたいような気がしています。

今日メールが来ました。
さあ何年ぶりのコンタクトだったでしょうか・・
6~7年ぶりくらいかもしれません。
今日、小布施の講演会のことを書いたばかりでしたから、びっくりしてしまいました。

「高槻先生へ
ご無沙汰しております。以前○○国保連におりましたA地です。
お元気でいらっしゃいますか?
先生にご報告したいことがあってメールをさせていただきました。

平成16年?17年?にS市での講演会に参加させていただいた母が、
(私の最初の二段階方式の実験台:小ボケでした)
バス停の掃除や山道の草刈りなどを続けておりましたら
今回、市から表彰されたそうです。
人目が気になってボランティアに二の足を踏んでいた母が、
先生の講演会を機に「自信を持ってやればいいんだ」と思ったそうで、
昨日電話で「先生のおかげでこんな晴れがましいものをいただいた!」
とたいそう喜んでおりました。
父親や、近所の方も時々手伝ってくれるようになり、区長さんが推薦してくださったそうです。

私は親がいきいきしているのが本当にうれしくて、
あらためて先生との出会いに感謝しております。以下略」2012_0718_100300p1000098


返信メールです。
「A地さま
まあ、なんといううれしいメールをいただいたことでしょう!
よかったですね!
本当におめでとうございます。

お母さまをはじめ皆さんのはじけるような笑顔が目に浮かびます。

ところで新しく始めたブログを読んでみてください。左脳の夫が書いてます(笑)
「認知症の早期診断、介護並びに回復と予防のシステム」

来週木曜日公開する分をぜひお読みください。
お母さまのように見事に復活された方の説明が、従来の考え方では説明できません。
東北被災地で認知症がとても増えていることもです。

どう考えても、生活ぶりだと思いませんか?
多くの方にこのことを知ってもらって、「ボケるくらいなら死んだ方がいい」とまで嫌がられている「ボケ」にならないでほしいと願っています。

また頑張らなくてはという思いを新たにできたメールでした。」

ムラサキシキブの昨日・今日・明日(蕾・花・実)
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講演会を機会に頑張ってくださる方がいるのなら、これからももっともっと心をこめてお話ししなくてはいけません。

「小布施の講演会で言い過ぎたかなと思っていたら、U澤さんからのおはがきとA地さんからのメールが届く」
ユングはこういうことを「共時性」や「布置」と言いました。

やっぱり・・・


小布施便り 講演会その後

2012年08月03日 | 認知症予防講演会

今回の小布施での講演会は、「脳のリフレッシュ教室が始まってから10年もたった・・・」という感慨の中で始まりました。

2012_0721_134000p1000130落語の腕前が半端ではない副町長さんは、いつものように楽しいオチのあるご挨拶でしたが、今回の私の話は辛口・・・

理由1.認知症予防活動が始まってもう10年にもなるというのに、盛り上がりが少ないのではないか?

理由2.積極的なところもあることはあるが、一般的にいって、やってもらって当たり前。
「用意してくれるなら出席しましょう」
「参加してあげている」というような雰囲気があるのではないか?

こういうことを感じていたから、いきおい辛口になっていきました。
まとめて言えばこういうことです。

小布施町はいつもどこか新しい(古民家再生の寒天パパショップ・お蔵ギャラリーも)
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「『ボケるくらいなら死んだ方がいい』と皆さんは言う」

「『ボケるくらいなら死んだ方がいい』という言葉の裏には、そんな自分を受け入れ難い、家族に迷惑をかけるのが忍びないという気持ちがあるはず。
介護保険導入後は社会で介護していくのが根本理念。その人がその人らしく生活するためにお金や人などの社会的資源を使うことは何の問題もない。
ただ、ボケだけは違う!皆さんはボケてまで生きたくないと言っている。
一方でボケた人の介護に、多くのお金が使われている現実がある。(現在は仕方がない。なぜならばボケのメカニズムも予防できることも知らずにこの段階に至ってしまったのだから)
どんなになっても生きる権利があるというような耳触りのいい発言を続けるのではなく、現実を直視すれば、ボケないで生きることは間違いなく社会のためになるし、社会の要請でもある」

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「ボケにならないためには、自分らしく脳を全開状態で使うしかない。
仕事の左脳、趣味遊びの右脳、そして体を動かす運動脳を使い続けること。
さらには起きている時には常に関与して判断や指令を出し続けている前頭葉の働きを意識して、自分らしく楽しく生活すること。三頭建て馬車を走らせ続けること」

「脳のリフレッシュ教室のように、みんなで集まって右脳を積極的に使うことは、脳の健康を維持する最良の方法」

「知識だけでは何の役にも立たない。
毎日の生活ぶりが変わってこそイキイキとした脳を持ち続けることが実現できる」

「上品で、出しゃばったり目立ったりすることが嫌いな小布施気質はあるにしても。ボケたくなかったら、脳のリフレッシュ教室を利用するしかないでしょ!」と過激になってきます。

昨日、小布施町のU澤さんからおはがきをいただきました。Isyukusyou_mg

「ちょっと自分一人で盛り上がり過ぎたかなあ」と思っていたので一安心しました。

U澤さんとは会場入り口でお会いしました。
「細々とやっております」といわれました。

「人数ではありません。細々でも意識を持って集まる人がいれば、そのうち皆さんの目標になるはずです」と私は答えました。
過激な講演でしたが、内容をくみ取ってくださってありがとうございました。

じつは、最前列の男性陣からも、講演後に
「今日の話はよかったよ。全くその通りだ」と言っていただけたうえ、握手まで求められたのですよ。

皆さん、お元気で、体も脳もですよ!!!


小布施便り「脳のリフレッシュ教室」スナップ集2

2012年08月02日 | 認知症予防教室

この日には他の脳のリフレッシュ教室も見学しました。
ななくさの会
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2012_0720_135100p1000111メンバーが先生になって賑やかな書道教室が繰り広げられていました。
一見静かに打ち込んでいるように見えるでしょうが、実際はお手本があちらこちらに飛び交ってそれは楽しそうでした。

象形文字のようなお手本で
「絵を書くつもりでノビノビと」という先生の声にこたえるように皆さんのびのび楽しんでいました。

この書体を選んでくださった先生の作戦勝ち。
まあ、ななくさの会はもともと積極的で自由奔放なメンバーがいらっしゃいますよね!

東部地区
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2012_0720_140800p1000115ここはボランティアさんが教室運営に関わってくださってます。
箪笥の肥やしになっているスカーフを使ってブローチを作っていました。
(内緒ですが、来年の交流会の衣装になるみたいですよ)

「その生地まわして」「あら素敵ね}など実に楽しそう。やはり色は右脳。右脳は楽しい脳なんですよね。

大きさがまちまちなのも、脳のリフレッシュ教室としてはとてもいいです!
規格品である必要はないのです。自由に自分らしくのびのびと楽しみましょう。

都住地区
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2012_0720_144200p1000121ここでは、絵手紙の先生をお願いしていました。と言っても初回だけだそうですが。

説明を聞いている時にはちょっと緊張気味のようでしたが、実際に描き始めると、結構大胆に筆が動き始めて、一気に和やかな雰囲気になりました。

やはり脳は「使ってナンボ」なのです。

何度も繰り返しお話ししていますが、認知症予防教室では(絵画教室と違って)うまく描くことではなく楽しく描くことが目標です。右脳を使ってみるということが大切だからです。

今回の小布施では各地区の教室巡りまで出来て充実した旅になりました。
ありがとうございました。


小布施便り「脳のリフレッシュ教室」スナップ集1

2012年08月02日 | 認知症予防教室

小布施町で撮ってきた写真が復活しましたのでアップします。というのも恥ずかしい出来ですが。何しろ携帯ですからあしからず(-_-;)

山王島10周年記念会「ふるさと」合唱
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とくに誰かに指示されるということもなく、自然と起立して歌い始めます。足腰の悪い人はもちろん座ったまま。皆さんが大きく口をあけて真剣に歌います。

こういう情景を見ると、10年間かけて皆さんの中に当たり前として出来上がった、脳の健康を守る習慣があるのだと嬉しくなります。

またこの写真を見ていると、男性が多いと思いませんか?山王島が10年も継続でき、そして今後も継続していけるだろうということのカギは男性陣の参加が多いということもあるかもわかりませんね。     
いつも写真をとってくださる久保田さん。90歳を超えられたのですね!
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男性の参加者が多い教室のメリットは、
1.参加することの垣根が低くなる。
「あの方が参加しているような教室なら、ほんとにボケた人のための教室ではないんだ」

2.企画力のある人、人脈を持っている人が多い。
「こんなことなら皆さんが楽しめるだろう。それならあの人に協力をお願いしよう」

3.運営することに手慣れた人が多い。
「準備は。時間配分は。分担は。」全部おまかせできる!(今回のようにね)

もちろんデメリットもあります。
得てして男性陣が主導すると、教室のカリキュラムが左脳に偏りがち。
「まじめに学ぶ」傾向があります。
認知症予防教室は、楽しい。時間がたつのを忘れ、終わった時には次回が楽しみになる。おなかを抱えて笑う。右脳を発揮した達成感。おしゃべりetc
これが絶対に必要なのですから!

山王島は合唱の写真を見てくださればわかるように、和気あいあいと楽しそうな感じがありますね。いくら男性陣が多くても左脳に偏ってない証拠です。

山王島の皆さん。これからも楽しく続けてくださいね。小布施町のモデルなのですから。


小布施便り

2012年08月01日 | 認知症予防教室

長野県小布施町。(今回の写真はうまく保存されていませんでした、残念!)
私にとっては父母の出身地、つまり夏休みになったら遊びに行くところみたいな懐かしい大切な町になりました。考えてみればお付き合いはもう10年以上になります。
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今はもう退職なさったT田保健師さんが「ボケのない町を作りたい」とう思いで始めた認知症予防活動は、「脳のリフレッシュ教室」ということで町内各地域で開催されるようになりました。

新しい地区で開催される前に必ず講演会を行いました。

そのスタートを切った山王島地区の教室が10周年を迎えて記念会があるというお知らせをいただき、今年の講演会に先立って参加させていただきました。

山王島公会堂の大広間にいっぱい。4~50人はいらっしゃったと思います。皆さんがニコニコとおしゃれをして集まってくださっていました。開催時の婦人部長さんは腰をのばしながら「こんなにエビのようになってしまって・・・」と言いながら、でも表情は溌剌と迎えてくださいました。

確かに10年の歳月は、「見た目」を変えています。もちろん私も!山ほど!!
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でも、きらきらとした目、次に何が起きるか興味シンシンな様子、楽しそうにおしゃべりしている姿、山王島脳のリフレッシュ教室のテーマソング「ふるさと」をうたわれるときの皆さんの真剣な態度。

これが「脳の若さを保っている」という証明だと、私はうれしくて誰彼となく大きな声で言いたい思いでした。

脳機能検査でも8年間経過して改善している人が8割近くあったと思います!驚異的ですね!

始まった時の会長さんは岩井茂松さん。
「小布施町からのうれしい報告」
「岩井さんおめでとうございます」にいろいろとご紹介していますのでお読みください。

お茶会もついて楽しいひと時でした。
さらに思いがけないことが用意されていました。

岩井さんから自筆の水墨画を頂戴したのです。長寿を祈る画題だそうで鶴は夫と私を象徴していると説明されました。帰宅後早速飾らせていただきました。
岩井さん、山王島の皆様、ありがとうございました。2012_0727_093100p10000042012_0801_175200p1000014






これにはもう一つ付録があって、「世のなかには不思議な縁というものがあるんだな~」と私は、勝手に感動してしまいました。
実は私は「山王島公会堂に飾っていただけないかしら」と思って、北斎版画(もちろん本物ではありませんが)をお持ちしていたのです。

昨秋、友人から「被災地へ送るためにチャリティバザーがあって北斎の版画があるんだけど・・・」と電話がありました。

2012_0524_161500p1000029北斎と小布施はゆかりがあって、小布施には北斎館があるのです。

なんとなく「小布施に縁が深い私が買わなくてどうする」と思って求めました。
それをお持ちしたという訳です。

絵画の贈呈があっち向きとこっち向きに行われて、10周年記念会に興を添えました。
ほんとにうれしく心温まるひと時でした。


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