8月1日に小布施に行きました。
いつものように講演会や勉強会も予定されていましたが、すべてに先立って「今年は、東部地区の脳のリフレッシュ教室が10年目になりました。そこで、在宅介護支援センターのスタッフと一緒にお邪魔することになってますから!」と嬉しそうな声で連絡がありました。(写真がまた回転してしまいます…)
考えてみれば、小布施町で「『ボケても安心な町』ではなくて『ボケのない町』」を目指して認知症予防活動が始まったのは2000年に入った年だったと思います。
山王島を皮切りに、各地区で教室を立ち上げていったのですが「さしあたり町内全地区で教室ができました」という報告の後、一昨年からは10周年を迎える教室が出てきました。
小布施町では、各地区が教室運営にそれぞれの特色を持っています。
東部地区の特徴は、ボランティアさんが支えているということです。
当日も、最強のボランティアトリオが3人参加してくださっていました。
なんとなく、ごく自然に教室が始まります。「じゃあ、最初は歌いましょうか」という声掛けをしてくださいました。
そうすると、手作りのピンク!の表紙の 歌集が開かれます。懐メロ、童謡、新しい歌も。なかなか素敵な歌集でした。
ボランティアさんが、歌う歌を決めるのではなく「さあ、今日は何から歌いましょうか?」と問いかけてくださいます。
これはきっといつも通りの展開なのだろうと思いました。
こういうことは何でもない事のようですが、「自分で決める」ということは前頭葉のためにはとても大切なことなのです。
考えてもみてください。毎月1回の教室でも、10年間にわたって「今日はこれを歌いましょうね」と指示され続けるのと「今日の歌は?」と問いかけられるのとでは、生き方に大きな差が生まれてくることはすぐにわかりますね。
前頭葉は日々の生活の中で、どのように使っていくのかということで、その働きが決まってくるのですから。
歌が決まると、さっとハモニカ伴奏が始まるのです。
伴奏者も歌い手さんたちも手慣れたもの。次々に歌いたい歌を申告しながら楽しい時間が流れます。
手話を取り入れたり、体操を取り入れたり 、歌うだけでなく同時進行する課題にも楽しみながら取り組んでいますね。
歌は右脳発揮のいいチャンスですが、東部地区のような取り組みだと注意力を分配しないといけないので、前頭葉までも元気になります。
お互いにお互いを思いやるというような様子も、見てとれました。これも前頭葉。
毎回30分以上かけて歩いて教室に参加してくださるそうです。
「楽しみなんですよ!
それにこれを見てください」とわざわざ私に声をかけてきてくださいました。
東部地区では、ボランティアさんたちが手芸
教室も取り入れてくださってます。
(ハモニカ伴奏の方の胸元のブローチも作品ですって。在宅介護支援センターのスタッフの胸も飾っていました)
「このテッシュ入れを作るとき、『好きな布を選んでください』って言われて、こんないいのがもらえました!
一番きれいなのが手に入って、ほんとにうれしかった」とこの笑顔。
席の向こう側からは、「私のはこれ」とシックな作品が次々見せられます。
「自分が選んだ布で、自分が作った作品」ですから、みんなとっても満足できているのですね。
話はちょっと飛びますが、手前においしそうなものがたくさんありますね。
だいたいいつも、だれが当番というのではなく、漬物や手作りお菓子や果物や時にはちょっとしたお料理まで集まるのだそうです。お茶の時間のお楽しみですって。
これは小布施町の色々なところで見られることなのですが、ちょっと質問してみました。
「負担にはならないのですか?」とたんにお返事がいくつも!
「家にあるものですから」
「みんなと食べるとおいしいし」
「昔の料理でも喜んでくれる」
「褒められたらうれしい!」
「『教えて』とか言われると、鼻高々」
いい関係ですねえ!!都会ではちょっと考えられないことかもしれません。
話は戻って、歌う曲の選択と言い、布の選択と言い、積極的に「自分」が関与するやり方が続いてきたことに
、ちょっと感動しました。
ボランティアさんたちの配慮、在宅介護支援センターのスタッフの指導が10年間継続してきたということです。
ありがとうございました。
実は東部教室には、男性が1名参加されています。
奥様をなくされて独り身の方です。
「いや、やっぱり一人だと楽しみも変化もないもんだで、教室があってよかったよ。ほとんど欠席なく来てるからね!」
ほんとうに、教室があってよかったですね。
周りから声がかかります。
「私たち、親切にしてあげてるしね」
そしてみんなで爆笑。
在宅介護支援センターのスタッフが言い添えました。
「〇〇さん、脳機能検査の成績よくなってるんだものね!」
そうなのです。これが大切なのですよ。
小布施町で行われている脳のリフレッシュ教室に参加するというような体験は、認知症予防に最も近い道ですが、一般的にはそれで確実に認知症予防ができているかどうかの客観的な裏付けがもらえません。
小布施町では、脳機能検査が常に行われますから「大丈夫!」と太鼓判を押してあげられるというわけです。
もうひとつ。教室の参加期間が長いほど、脳機能がよくなる傾向がはっきりしてきました。
山王島や北部では80%の方たちが、脳機能改善という結果を誇っています。
2010年の結果です。左が山王島。右が北部です。
長野県東御市の友人から、とうもろこしをたくさん送っていただきました!
!マークを付けざるを得ないほどたくさんのとうもろこし。
一本一本がずしりと重くいかにも美味しそうです。
新鮮なとうもろこしはあの細い糸(絹糸というらしいですが)が一粒ずつつながっていることがよくわかりますね。
今回、初めて気が付いたこともあります。髭のほうの先端にちょこっとしたとんがりがあるのですね。これは何なのでしょうか?
買ってきたとうもろこしに対しては、ここまで丁寧な観察はしたことがありません。
とうもろこしの意味が変わってくるのは、「友人が送ってくれた」ことがとっても嬉しかったからです。
これは当然、前頭葉の働きです。
小さな子どもにとっては、とうもろこしは食べ物で、おいしいかどうか(自分の食欲に合っているかどうか)だけが関心事。
と言っても、自分で畑からとってくるというようなことをすると、いつものスーパーで買ったとうもろこしとは意味が変わってきて、嫌いなはずだったのに「食べてみようか」となりますね。
(ちなみに、この挑戦する気持ちも、前頭葉機能のひとつ)
何かの品物に、思いを込めることで、新しく別の意味を見出すことができるようになるのは何歳くらいでしょうか?
前頭葉の働きは学ぶことも大切ですが、生活の中で具体的に理解していくこともまた大切です。
種々のシーンでここでは、私またはこの人の前頭葉はどう機能しているかを、ちょっと考えてみることをしてみましょう。
小ボケは、前頭葉機能だけが十分に働いていない状態ですから、小ボケの人の「今までの私と違う」という訴えが理解しやすくなりますよ。
早速「とうもろこしの保存法」でネット検索してみると、どうも一番いいのは「ゆでたものを粒々にしたうえで冷凍して、ジップロック袋に入れる」方法のようでした。
ゆで方にも、水からゆでる、熱湯に入れてゆでる、と全く別の方法が。
私はいつも熱湯からゆでていましたが、本当は蒸したほうがいいのではないか、でも面倒だからと内心恥じていました。
ところが蒸す方法を進めるレシピはあまりありませんでした。
これは実験しなくてはと、ちょっとワクワクしてきました。
熱湯に入れたもの方が、シャキシャキ感があると思います。
水からゆっくりゆでたものは、ちょっとモチッとしたようなおいしさを感じます。
保存法ばかり書きましたが、ゆでたてを堪能しました。
甘い甘いとうもろこしでした。
ちょっと実験したので、おやつタイムのとうもろこしでも話題が広がりました。
今度はかき揚げやスープで登場したとうもろこしでまた、夫婦二人の生活が盛り上がるでしょうね。
おやつを楽しんだ後、友人宅へ宅配便。
6軒の友人宅へ配達してあげました。
ありがとうございましたm(__)m
一昨日、森の中のBBQに誘われました。
(この写真はご一緒した、T橋さんのFBからお借りしました)
「第二の人生、みんなで楽しまなくっちゃあ」と言ってくださる方がいるんですね、ここには。
今日捕ってくださった「ハタ」や「ワカシ」を豪快に焼くのですから、初対面の皆さんとも、大盛り上がり。
船のキャプテンをされている方の発言:
「船に乗ってるとね、カッパエビセン食べにカモメが来るんだけど、このごろあんまり来ないので、『暑いからかい』って聞いてみたら・・・」
「『そうかもめ』だって」
「せっかくだから、『お名前は?』って聞いてみたら・・・」
「ジョナサンだってよ」
話題があちらこちらに飛びました。
その時「ハタもおいしいけど、ブダイもいけるよ」
「ただし、すぐにおなかをきれいにしないといけないんだけどね。まあ、だから流通には乗りにくい魚なんだけど。おいしいよ~」という話に、
「ぜひとも食べてみたいもの!だっておいしさは食べてみなくてはわからないものだもの」と思いました。
今日の夕方、そのブダイが届いたのです。
水遣りは途中で中止。
今日の我が家は、ミシェランのスバルでした !(^^)!
ごちそうさまでした。
前頭葉フル回転。時間と戦いながら、献立を考え、手順も考え、料理作りを楽しみ、夕食も楽しみました。
そうそう、フェイスブックやブログのために写真も撮りましたね。
いい時間でした。
ブダイをくださったI井さん
ごちそうさまでした。
ところで
昨夜から写真が回転してしまいます。
何をどうしても、いうことを聞いてくれません。
明日から出かけますから、来週またいろいろと挑戦してみますので、あしからず。
(写真の向きが直せましたので再掲します)
今回の旅の目的の一つは、小布施町での仕事。そしてもう一つは富岡製糸場見学でした。
磯部温泉からの車中、そろそろ富岡製糸場というところになって運転手さんが
「もう並び始めてるでしょうね」というではないですか!
9時開場のまだ20分も前ですよ。
ホームページなどで、夏休みになって大混雑のニュースは承知していましたが、この暑いのに、開場前に並ぶなんて思ってもみませんでした。
入場を待つ行列は 、150Mは超えていました。
もちろんどんどん長くなっていくのです。
暑くて暑くて、配られたうちわを皆さん忙しく動かしています。
こういう時に「状況を判断し、行動を決定する」のはもちろん前頭葉ですから、みなさんを観察するといろいろ面白いことに気づきます。
道の右側には日影があるのですが、みんな暑い左側に真面目に並んでいます。当然湧いてくるのは「なぜ右側に並ばないのか?」という疑問です。
私は、いつでも元に戻れるように前の人と後ろの人をよく観察したうえで、右側の影の部分へ移動しました。
後ろの一組のうちの中学生がつられたように移動。「へ~。日蔭ってこんなに涼しいんだ。全然違う!」と、小さな声でしたが言っているのです。
でも他のだれも左側から移りません。「それにしても暑いね」「朝からこれだと今日はどうなることか」などと耳に入ってくるのに。
じりじりする強い太陽を見ながら、もしかしたら、これは日本人の特徴かもと思いました。
つまり、自己主張することなくみんな横並びを選択する。飛び出ることを嫌がる。
よく言えば我慢強いし、東日本大震災の時、世界中から称賛された日本人の持つ特性にもつながります。
ただ、認知症予防から言えば、やや不安が湧いてきます。
国民的合意として「仕事が大切。まじめに働こう。遊ぶなんて子供じゃあるまいし、とんでもない」という考え方が、今までの日本では大手を振ってきていました。
その結果、定年などで仕事がなくなったとき「することがない」人たちがたくさんいます。
みんなボケ予備軍・・・
翻って、「第二の人生に入ったら、遊ぼう。遊ばなくてはボケてしまう」ということが、もしも、国民的合意になったとしたら、日本人は一斉に右に倣えが起きてきます。
例えて言えば、「ボケ」という言葉があっという間に「認知症」に取って代わられたように。厚生労働省の意向は「公文書上で『痴呆』を『認知症』と言い換える」だけだったのもかかわらずです。
遊べるからいいようですが「みんなが遊ぶのだから、遊ばなくてはいけない」「とにかく遊ばなくては」とばかりに強迫的に遊び始めたら、それは右脳優位に楽しむ時間ではなく、左脳が義務的に時間管理していることになるのです。
そのうえ、前頭葉が「自分らしく」選択決定する路線からも外れていることにも気づかなくてはいけません。
さて富岡製糸場。
明治になって、新政府は「殖産興業」「富国強兵」の掛け声のもと近代国家を目指します。
丁度ヨーロッパでカイコの病気が蔓延したことと中国はアヘン戦争後だったために、絹糸製糸技術があった日本への、絹糸の要望が大きかった。というような様々な条件が重なって、官営製糸場が明治の早い時期から計画されました。
絹糸は作れば売れる。しかも品質がいいので喜ばれて。それで獲得した外貨で例えば製鉄工場などを建設していったというわけです。
建築を担当した大工さん、レンガを始めて焼いた瓦職人さん。
何より必要なのが、機械を動かす女工さんたち。
破格の好待遇にもかかわらず、「フランス人は夜な夜な生き血を吸っているから、血を抜き取られてしまう(赤ワインを楽しんでいる)」というデマが飛んだりして、応募がなく苦労したそうですが、信州松代藩士族の娘を採用したところから、多くの女工さんたちが集まってきて、その人たちが故郷に帰ってまた技術を広めていった・・・
このような状況の中では、まじめに横並びで頑張る、というような、まさに日本人らしい特質が飛躍的に国力を上げる結果につながったと思いました。
でも、今は長生きになりました・・・
長い長い第二の人生の生き方は、ほかならぬ自分が、楽しく満足できるものを見つけるしかない、ということをぜひ考えてほしいと思います。
高崎駅で乗り換えなのですが、ちょうど高崎祭り。
もちろんちょっと、祭りを楽しんで帰りました。
写真が90度回転してしまいます。インターネットエクスプローラでもグーグルクロームでも解決できません。逆回転をしてみてもダメ・・・このままアップしておきます。
齢を取ってくると、努力も大切ですが、妥協もまた…というこことで(笑)
うだるような暑さといいますが、本当にうだるような暑さの中、小布施に行きました。
もちろんこれは仕事だったのですが、この件はゆっくり報告します。
いくらうだるようでいても「よく遊び、よく学べ」を実践しなくてはいけません!
その遊びのほうの報告を一足先に。
朝ちょっと早めに出発し、時間を作って友人とランチ。
小布施の隣町、須坂の「ゆるり」へ連れて行ってくれました。築100年の古民家をリフォームしたおしゃれなお店でした。
丁寧な包丁さばきに感動した食事も楽しかったのですが、久しぶりの友人と初対面の友人(になりました!)との会話がまた心ワクワクするものでした。
一番盛り上がったのは、いろんな物忘れをテーマにしたとき。
「あ、それあるある」結局大笑い。
「ボケの始まりは、物忘れではなくて意欲低下。なぜならばアルツハイマー型認知症の場合は、一番最初に低下していく機能は前頭葉。その次に記憶力が問題になってくる。
私たちは、物忘れしたときに打つ手がある。発想したり、謝ったり、工夫したり。これは全部前頭葉機能。つまり打つ手があるなら、単なる齢のせい」
小布施には魅力的なお店がいくつもあります。
フローラルガーデンおぶせの中にある「花屋」ずいぶん前に行ったことがありましたが、庭の緑がずいぶん育ってさらに魅力的になっていました。
食事もおいしかったです。
友人をどこかに誘うときに
「あっ、そこ行ったことがある」という言葉に出会うことがよくあります。
私も、そのように思うことがありますが、どのくらい前だったかと考えると、びっくりしてしまいます。数十年前!だったりするのですから。
いつでも、興味は持ち続けること。そして興味の後には体験が伴うようにしてみましょう。
環境のほうが変わっていることもあります。
何よりも、受け止める自分の前頭葉が変化していることに気づかなくては。前頭葉は体験の中で成長(変化)していくものですから、同じ刺激でもどう感じるかは、その場所に身を置いてみなくてはわからない・・・
話は変わってしまいます。
温泉マーク発祥の温泉、群馬県磯部温泉。
一度行ってみたいと思っていたのです。なかなかチャンスがなくて実現できませんでした。
今回、小布施の帰りに「富岡製糸場」見学を思い立ちましたから、前泊地に磯部温泉を選んでみました。
駅前のレトロな感じ。ちょっと寂しい街並み。
泉質は、思いがけないラムネ温泉でびっくりしました。気持ちがいいお湯です。
新しいことへの挑戦も、脳を活性化しますね。挑戦するときの情報入手には、一つネット、一つ友人たちの口コミかと思います。
アンテナは高く掲げておきましょう。