脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

サマープレゼントその2

2018年07月31日 | ハワイ紀行

私が住んでいる伊豆高原では、天城の鹿害が問題になっていますが、ハワイ島でも!
ホテルの庭の中です。野生のヤギが集団できています。

まあ、まあ!食害発見。

でも、基本的にはハワイの動物たちはのびやかです。

海の向こうにはマウイ島。マウイ島の最高峰ハレアカラは3055mです。

最高峰といえば、環太平洋の最高峰で名高いハワイ島のマウナケア。4205m。
夕暮れのマウナケアはそれでも高山の印象がありますが。

マウナケア(白い山)とマウナロア(長い山、4169m、世界一体積が大きい山)の間を走るサドルロードから見たマウナケアはまるで丘にしか見えません。

マウナケアの頂上には雪が降っていました。写真の手前の光っているところ。なにしろ4205mですから。

海岸のすぐそばにある淡水湖。マウナケアを望みます。

ハワイ島には、ほとんど砂漠のような溶岩台地もあります。溶岩台地に水を引いて緑あふれたリゾートエリアを作っているのです。ホテルの窓から見える景色。野生のシカが、多分8頭。だって保護色ですもの。

この緑が全部人工的なものだとは思えませんが、ここも元は溶岩台地!マウナケアの溶岩が太平洋に流れ込んだところだと聞きました。火炎樹の大木。

ハプナビーチプリンスホテルがザウエスティンハプナビーチリゾートに変わっていました。

近づくとスイレンが。

ギャラリーにも変化が。

少し南に行くと、緑濃くなっていきます。これは自然な植生。プウホヌア・オ・ホナウナウ国立公園。
プウホヌアは「逃れの地」の意味でカプ(タブー)を破った人の救済の地だったそうです。

温帯モンスーン気候もあります。霧や虹が出る湿潤な地域ワイメア。個人所有としてはアメリカ最大と言われるパーカ―牧場があります。ハワイでは、カウボーイはパ二オロって言うんですよ。

ワイメアのショッピングセンターの入り口。

ハワイ諸島へのアプローチはやはり飛行機です。マウイ島を機上から。

ハワイ島に別れを告げて、さあ帰国。





サマープレゼントその1

2018年07月31日 | ハワイ紀行

とんでもない豪雨、西行する台風。皆さま、大丈夫でしたでしょうか?お見舞い申し上げます。
そして酷暑ということば以外には、この暑さは表現できないような・・・
これだけの自然の猛威を見せつけられたら、私たち何か反省すべきことがあるのではないのかと思った人も多かったのではないかと思います。
暑中お見舞いということで、ハワイの海の景色をお送りします。
ホテルの浜辺で発見!

本当の結婚式ではなくプロモーション撮影でした。

隣には、どういう訳か観音様が。

夕日を眺める不思議な動物たち、なんだかミスマッチ。

典型的過ぎるでしょうか?

暮れていくさまも魅力的。

日々サンセットの表情が違います。

光あふれるハワイ。ダイアモンドヘッドからワイキキ方面

ダイアモンドヘッドからカハラ方面

ダイアモンドヘッドは火山。外輪山の一部に登れるようになっているのです。

海から見るダイアモンドヘッド

ワイキキビーチから見たダイアモンドヘッド。左の建物はレインボータワーです。31階建ての建物に16000枚のタイルを使って虹を表現しています。手前のラグーンではヨガ教室開催中。

ヨガはこんな感じでやっています。

方向を変えて海の方を見ます。

モンキーポットの木とヨットハーバーもハワイの景色でしょう。

ハワイカイのカフェ。この入り江にある家はみんなヨットを係留できる作りになっています。

ハワイ島にある岬。ワイピオ渓谷。

最近人気が出てきた、ハワイ島北端のポロル渓谷

少しは涼しい風が吹いてきたでしょうか?


 

かくしゃくヒント35-マルチタレント奥州市千葉謙さん84歳

2018年07月17日 | かくしゃくヒント

奥州市千葉謙さんのお宅にお邪魔して、短い夏休みを満喫してきました。千葉さんのことはこのブログでも何度も触れていますが直近のを一つ。後半に千葉さんのことを書いています。
「認知症予防講演会 in 奥州市江刺区」

自作のミツバチの巣箱巣箱の全景です。

千葉さんは一言でいうと楽しい方です。
今回も開口一番の発言は「今年は天候が悪かったのか、ミツバチが来てくれないんだよ。巣箱だけでなく歓迎プレートまで用意してやってるというのに!そうか。ミツバチは字が読めないんだったか。ミツバチに字を教えてくれる学校はどこかにないかね」この調子(笑)
千葉さんの家は道からアプローチが長いのです。みごとに手入れされている畑と花壇。

門から振り返ると

門です。

手づくりの看板がウエルカム。以前伺ったときのものとつくりかえられて新しくなっていました。

看板を背にしてみると、遠く奥羽山脈が臨めます。この写真には写っていませんが、びっくりするほどの残雪が見えました。

「今年はミツバチも来なかったけど、植木屋さんもなかなか来てくれなくてね。庭中の松をボクがちょちょっと作ってやった。葉を整理して枝を誘引して、結構楽しいもんだったさ」

玄関わきにはこんな大きな松も。梯子をかけて、まるで本職の職人さんのようだったでしょうね。


心の字池の周りには松が何本もありました。

ちょっと向きを変えて。

千葉謙さんは多彩な人です。趣味は幅広く、また何をやってもすぐに玄人はだしの域に達する方なのです。書画、陶芸、木彫、お囃子もできれば歌も楽しめる。そうそう、そば打ちも名人でした。
千葉謙さんにかかると、盆栽も一味違います。
「山に行って、実生を見るとかわいくってねえ。連れて帰ってやらないわけにはいけない気持ちになっちゃって」

「それから、盆栽に仕立てたり、寄せ植えを作ったり。だいたい僕は人のまねするのは嫌いだから、自由なもんさ」
確かにいろいろな段階の作品たちが所狭しと存在を主張していました。

「寄せ植えは楽しいよ。言えば自然を写し取るようなもんだから」

都会の人で退職後畑づくりに手を染めた人たちは別ですが、農家の場合、野菜作りを「なさねばならない仕事」と思っている人は多いと思います。千葉謙さんにかかるとこうなります。
「カボチャを土手に這わせて収穫したという話をよく聞くけど、ボクくらいのプロになると、カボチャは整列させちゃうんだから。脇芽をとって、小さな竹の短冊を作ってまっすぐに誘導する。そうするといい実ができるんだよ」
「右はダークホース。左は坊ちゃんカボチャ。お互いに挨拶できるようにダークホースは右から左。坊ちゃんは左から右に進ませてる」

冗談のように聞こえますが、「15節目で…」という言葉が聞こえたような。つまり研究も実践もやったうえでの「カボチャの整列」のはずです。とにかく謙さんにかかると何だか全体的に楽しそうになってしまうのです。
掃除だって、軽やかです。写真を撮り始めた私に「3分待って」というと長靴姿で草刈り機をもって登場。前庭の芝生部分を、ほんとに3分かからずにきれいにされました。

私が泊めて頂いた客間から見えた「お田の神さま」です。ほんとにみごとに、徹底したお掃除ぶりです。ここまできれいだと、「きれいにすることが楽しい」何か、そういう気持ちがうつってくるような気がしました。
客間から西側の景色。杉の木立があってその先には手入れが行き届いたクルミ林が続いていました。

趣味らしい趣味の話に戻しましょう。
駅からの車中はゴルフの話でもちきりでした。
「昨日、稲瀬のゴルフ同好会の連中と盛岡まで行ってきてね。なんと準優勝。だいたいが現職のみんなが交流を目的としてやってるわけだから、40,50の人たちが多くてね。ボクは84歳で準優勝だから!」
「それはすごい!」
「それだけじゃなくて、実はニアピン取ったんだ」
「すご~い」
「それにね、何とドラコンもボクのものさ」
「え~ニアピンもすごいけど、ドラコンの方がもっとすご~い。盛岡まで行ってよかったですね!」

縁側の上がり框のところに小さなテーブルがあって、その上にニアピン賞とドラコン賞がお行儀よく並んでいました。もちろん苔玉も千葉謙さん作。
「いらっしゃったお客さんに自慢するつもりでここに置いてあるんでしょう」というと、
「もちろん。そうだよ」と、悪びれたり恥ずかしがったりするところはゼロです。いいですねえ。
ところで、敷地の一角にアプローチコースを作って、「草取りと思うよりグリーンの手入れと思った方がいいもの」というほど入れ込んでいたんですが、クマ出没のニュースもあってアプローチコースは中止。
そうすると、早速その一画が野菜畑になってました。

ブルーベリー園も開園。大粒のや小粒のや。ここでもきっといろいろな情報を求めて工夫されていることでしょう。

見たこともないものも置かれていました。これは何ですかと尋ねたら
「コルゲートパイプ。道の下に通したりして工事で使う。頑丈なものだから、いらないといわれて即いただき!さ」これなら山芋だってできそうでした。

今日は千葉さんのマルチタレントぶりを家の中に限ってお伝えしましたが、本当のマルチな活躍は社会活動の部分にあります。
「朝は4時半に起きるのさ。暑いこともあるけど、ボクは昼からはだいたい用事で出かけるから、家のことは朝のうちにすまさないと」
昼からは、公的なことに引っ張りだこのようです。佐野向としとらんと会の仲間の世話、自治会のこと、老人会のこと、お寺の総代としての活動、地区振興会の会長さんもされてましたね。とにかく電話がよくかかってきます。この下のブログでその片鱗は伺えると思います。
「かくしゃくヒントー裏の山にいます」
「佐野向はまとまりがいい、とか仲がいいとか、活動が活発とか言われるんだよ。もともと密なつながりのある地域だったけど、としとらんと会ももう12年もやってるし。花いっぱいという掛け声をかけ続けたおかげで、ここは花がたくさんある地域になったよ」
確かに、道に設けられた花壇だけでなく、家の入り口や畑の一部にもお花があることは、車を走らせたら誰でも気が付くと思います。
この古タイヤ利用の花壇も、千葉謙さんの声掛けですって!道のそこここに置かれていました。


「レビー小体型認知症」って増えてますが。

2018年07月17日 | 二段階方式って?

またまた、保健師さんとの話(0点と1点の間)の続きです。
グループホームに入所した後に、改善がはっきりしてきたお母さんでした。そのお母さんが、たまたま受診したところ、ドクターから
「お母さんの認知症はレビーー小体型です」という「診断」が出てしまった…

「母のことは、二段階方式で勉強した通りの経過が追えました。本当に、脳の使い方で、症状が良くなったり悪くなったりするんですよね。生活習慣病という意味がよくわかりました。
そうなのですが、ドクターから「レビー小体型」と言われてしまうと、気持ちにすごく大きい影響を受けてしまうのです!?
やっぱり、ドクターから診断されるということは大きいです」


私「お医者さんより、娘のあなたの方がはるかに経過も現在の状態もよくよくわかってるんじゃあないですか?二段階方式の基本的な考え方『脳はイキイキと使う状況がなくなると、廃用性機能低下を起こして老化が進む。イキイキとした生活を取り戻すと改善する』で、説明がつかないとか納得できないことがありますか?」
「言われてみると、中ボケになりかけた昨年6月に受診した時も、『脳の画像には問題がありません。日にちを忘れることなんて誰にでもあります』と言われ、私の焦りは全く理解していただけませんでした。
進んでいく経過が見えるだけに、きちんとした説明を期待するのですが、それは今の医療機関ではやっぱり無理ですね・・・。」


私「認知症の専門であるほど、重症化してしまった人たちを診ることになるでしょう?小ボケや中ボケの人たちは専門医には受診しませんから。大ボケの症状に注目すると小ボケや中ボケの人たちの症状は、全くとるに足らないと思われてしまいます。脳機能という物差しを使えば、通常の老化とは全く別物の機能低下が起きていることはすぐわかりますが」

「今回の『レビー小体』の言葉は、認知症としての症状もかけ離れているので、気持ちとしては全く理解できない状態です!
幻視といっても、2年前に二度あっただけですし」


電話の後、レビー小体型認知症について調べてみました。
中核症状
1。注意、集中力の変動がある。
2。具体的な幻視が繰り返し起きる。
3。パーキンソニズム(パーキンソン症候群)が見られる。
4。レム睡眠時に、睡眠行動の異常が見られる。
バイオマーカー
1。基底核のドーパミン取り込み低下。
2。心筋シンチグラフで取り込み低下。
3。睡眠時ポリグラフで筋活動低下を伴わないレム睡眠。

これだけ並べ立てると、とっても特殊な認知症のようですね。
この中核症状に続く、診断基準を読んで唖然としてしまいました。
Probable DLB(レビー小体型認知症)
①中核症状4項目中2項目が当てはまる。または
②中核症状4項目中1項目。プラスバイオマーカー3項目中1項目以上妥当。
私にとってはバイオマーカーは専門外ですから、①を検討して見ましょう。
1。注意、集中力の変動は前頭葉機能低下の結果ですから、小ボケより症状が重い人にはいつでもおきます。このような場合に一番大切な「どの程度」が基準として示されてない状態で、どうやって1に当てはまると「診断」できるのでしょうね。
2。パーキンソン症候群は、一般の人たちはパーキンソン病とイコールだと思っていますが、無表情や小刻み歩行など小ボケの人たちでも起こす状態をパーキンソン症候群と言うのです。パーキンソン病と確定診断するためにはさらなるステップが必要です。
付け加えると、パーキンソン症候群も大体はパーキンソンと省力して言いますよね。余計誤解を生みます。
この1と2があれば、Probable DLB。日本語で言えば「多分」レビー小体型認知症。
しつこいようですが、この1と2があれば、レビー小体型認知症じゃないかと言っても間違いではない…ということになります。
「そう言われてみると、確か先生のお話には『レビー小体って言っても問題ない』というようなニュアンスがあったような気がします」

つまり、ドクターは病名をつけてあげたかったんだと思いますよ。
勉強すれば、アミロイドベータ説はもう使えないことは知っていらっしゃるかもわかりません。
原因不明のままとされている「アルツハイマー型認知症」というよりは「レビー小体型認知症」といったほうが、きちんと診断を下してあげた感が強くなると思いませんか?
診断を下された方は、今回のように納得できなくても!

ちょっと勉強した方は、幻視やひどい寝ぼけ行動のような華やかな(?)症状が、一般的なレビー小体型認知症の必須条件だと思っていませんでしたか。
それでも頻度やどの程度かが診断には必須のはずです。そこは置いておいても、その二つが二つともなくてもレビー小体型認知症(だろう)と言っても問題はないと知っていましたか?
私は知りませんでした。

付録
Possible DLB(もしかしたらレビー小体型認知症?)の条件
中核症状4項目のうち1項目。または
バイオマーカーだけが1項目以上
これなら、認知症ならなんでもレビー小体型認知症の可能性があるといってもいいことになってしまいます!(初掲載2017.12.17)


兄のことー前頭葉の話

2018年07月17日 | 認知症からの回復

先月亡くなった兄のことを、パワーポイントにまとめてみました。
来週小布施町へ行きますので、その時にお話ししようと思ったのです。

理由はあります。兄が「小ボケの怖さ」「脳リハビリの大切さ」を実感してくれて、「ぜひぜひ皆さんに伝えるように」といってくれたからなのです。

脳がイキイキと働いてくれるということは、とても幸せなことです。せっかく生きているのですから自分らしく生きていかなければ・・・
その時のカギが「前頭葉」です。「前頭葉」こそ自分らしさの源です。
どの道を選択し、どのように生き、どのようにその生き方を評価するか。
何に興味を覚え、何を喜び、何に感動するか。そのすべてを、自分の前頭葉が決めていきます。

前頭葉機能について、エイジングライフ研究所のもう一つのブログで説明してありますのでご参考までに。(2月15日公開)
脳の司令塔の役割を担う「前頭葉」には人間に特有な数多くの高度な機能が備わっています。その「諸機能」とは、観察、分析、考察、洞察、推理、理解、興味、発想、企画、計画、工夫、創造、予見、シミュレーション、整理、機転、抑制、感動及び判断等の認知機能A
並びにそれらの認知機能を発揮する上での「機能発揮度」の基礎となる「三本柱」の機能ともいうべき「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」の機能(B
及びそれらに加えて最終的な実行内容を選択し決定する上で不可欠な機能である「評価の物差し」としての「評価の機能」C)などに区分されます」

「小ボケ」は その大切な「前頭葉」が元気をなくしてしまっている状態です。
兄の場合は、自営していた会社の経営実権を長男に譲った直後に、血糖値が急に上昇して緊急入院したことで、退院後にそれまでの生活を一変せざるを得なかったのは、容易に想像がつきます。
仕事が好きだといつも言っていた兄。
自分で起こした会社の経営に心を砕いていた兄(つぶさないようにするだけでも大変だったことでしょう)
男性なのに甘いものが好きだった兄。食事の楽しみも制限されてしまった・・・

入院中の兄と花火を見ながら「このままでは、危ない橋を渡ることになる。生活を変えて三頭立ての馬車がいつも走っているようにしなくては!まず歩いてね」と話したのです。(2010年8月)

Photo

そのターニングポイントから1年たったころに、母の法事で兄に会って、私は兄の前頭葉機能がはっきりと低下していることがわかりました。(2011年8月)

家族は
「なんだか元気がない」「おんなじことを言う」
「動きがモタモタしている」「根気がなくなった」
「よく居眠りしている」などと気にはしていても、
「もう年だし、長い間苦労してきたのだから。ご苦労様でした」という気持ちが先に立って、兄が何もしないでいてもそっと見守る状態だったと思います。
その気になって、自分のしゃべりたいことをしゃべる時には、まるで以前と変わらなかったはずです。
この時の兄のレベルでは、まだまだ世間の皆さんも前頭葉の機能低下が起きていることには気づかなかったと思います。もう3年もすればひそかに噂されるくらいでしょうか?
はっきり「気の毒にボケちゃったんだって」といわれるまでには、まだまだ6年も7年もかかります。

「今生活を変えなくては!」「脳を生き生きと使わなくては・・・・・ボケちゃうの!」
1年前と同じ私のことばを兄はよく聞いてくれました。私と兄だけが危機的な状況を理解したと思います。早いほど、脳機能低下の自覚があり、改善が楽だからです。(スライド内の・・・は絵文字です)

20119













それから、交換メールが始まったのです。
最初は数字だけ(そう私が言いました)
9月17日477歩。16日1839歩。15日2538歩
16*183915*2538とつながっていたので、ちょっとパズルを解くような気分でした兄のメールは全部保存していましたが、私の返信メールは10月末までありません。
1か月半経つと、慣れないせいか携帯のミスタッチもありまだパズル状態ですが、歩数のお知らせだけでなく、私に話したくなった兄の気持ちが伝わってきます。。(「・・・」は絵文字)

1年後(自然への思いに溢れて)              

201210

約2年後(目標歩数は6000歩でした)
20138

短いメールの中に、会社の皆さんや家族への感謝や、今の社会に対する不満や、経済のこと、選挙の見通し(兄は選挙好きでしたから)、思い出など様々な話をしてくれました。
出会った動物たちとの交流も兄らしい一面でした。散歩中にイヌやネコと出会うことをとても喜び、「アンパンを持って行ったのに来なかった」とかウグイスの鳴き声の変化を追ったり、キジやシカに出会った時などは、兄の興奮が伝染しそうでした。

201312

前頭葉は意欲的なのに、体が言うことを聞かないもどかしさを訴え始めたのは9月半ば。入院はしたもののはかばかしくなく病状は一進一退。兄は、歩けないことをとても残念がりました。
私は海外に行っていたのでしばらく返信できずにいる間に、12月に入って間質性肺炎の診断を受けたのです。その後転院して精密検査を受けたら胃癌も見つかり・・・あっという間に亡くなりました。1月25日でした。
でも、そんなにつらかったとは。

亡くなった時に、お医者様が
「そこまで元気に生活ができたのは不思議なほど」といわれたほど、病魔は巣食っていたらしいです。

Photo

体の健康があっての人生ですが、どんなに健康な体があっても、その体を使って生活するとき「私らしくありたい」と思いませんか?
繰り返しますが私らしさの源は前頭葉です。

兄は小ボケから見事にカムバックを果たし、兄らしい前頭葉を取り戻すことができました。家族の働きかけもありましたが、脳リハビリのベースを支えたのは「毎日歩いた」ということだけです。
認知症を治すには、早く見つけること、そして脳を使うという生活改善(一番簡単で効果的なのは歩くこと)がどんなに大切なのかわかっていただけるでしょうか?
兄は人生のラストステージで確かに兄らしい生活を送ることができました。けれども体は病気に勝てなかった・・・

「体のことはみんな言うけど、脳の健康が大切だと、講演の時に皆さんに伝えて」と、兄が上のように言ったのは去年の夏でした。(初掲載2014.2.2)

 

 

 


友人がお世話していたのは小ボケの方だった

2018年07月11日 | 正常から認知症への移り変わり

久しぶりの友人とおしゃべり。
私「先日伺ったけどお留守だったでしょ。ご主人が『お年寄りのお世話に行ってるんだよ』っておっしゃったけど」
友「そうなの。88歳なんだけど、お一人暮らしなのでね。いくらしっかりされてるといっても、お歳だし。それに足が弱くて自由に動けないから、週一回だけどお風呂のお世話をしてあげてるの」
私「ウーン。素人で入浴介助はちょっと難しいかも」
友「とっても広いお風呂場で、浴槽も広いからやれるんだけど。と言っても伊豆石なので滑るのよね。お父さんからはやめたほうがいいって言われてるんだけどね…もう長いお付き合いだから」
ハワイ島マウナケアの日の出。雲海と手前には薄く冠雪が。山頂には人影が。

友「もともとはG県の人なんだけど、ここの別荘に住み始めた姪御さんに勧められて75歳の時に引っ越してきたの。その姪御さんは週5日はここの別荘に来てるんだけど、ご主人が反対するとかでお世話は全然してくれない。息子さんもいるけど、遠いやら関係が悪いやらで年に一度くらいしか来てくれないみたいだし。
たまたま紹介してくれる人があってお近づきになったのね。車の運転をしない方だから、銀行や郵便局、それからお買い物にも連れて行ってあげる習慣になったわけ」
キラウエア火山

88歳の方のお世話(特に入浴介助)を、70歳の素人の方がするという状況はちょっと問題があります。
私「デイサービスの利用をお勧めしたら?介護保険の申請はしてあるのかしら」
友「要支援2ですって。デイサービスは週2回くらい利用できるんだけど、それがね、しっかりした方だからとても無理。一言のもとに拒否されちゃうの。この前ケアマネさんというの?一緒にお話しした時にも『お風呂に入るために、というおつもりでデイサービスを利用されたらどうですか』と言われたんだけど、『わたくし、ほかの方とご一緒だなんてしたこともございませんから。それに家の風呂で十分でございます』そういわれると、ケアマネさんもすぐに引き下がるのよ。お玄関で実際には介助がないと入れないってささやいたけど、さあ、どこまでわかってくださったか」
さあ日の出!環太平洋で一番高い場所からの日の出!

私「一見、立派に話せることと、脳が元気なことはちょっと違うのよね」
友「足がほんとに弱くなって、階段だと這っちゃうの。去年は1回転んだし、おととしは2回転んだのよ。それでも家ではそこそこ元気に動かれていたんだけど…
そうだ!去年の秋、歯が痛くなって娘さんのところで2~3か月暮らしたのよ。普段ないもしないから、きっと上げ膳据え膳だっと思う。帰ってきたら極端に足が弱くなっていたもの。
それまでは、家の中は普通に動いて洗濯も掃除もしていたし、炊事だってちゃんとやってたの。『たくさん作ったから取りにいらして』と声がかかっていたもの」
私「足が弱ったのはすぐわかってもらえるけど、その上げ膳据え膳で何もしない生活は脳も弱くさせてしまうことはなかなか気づいてもらえない。脳の働きは小ボケのレベルになってしまってるでしょうねぇ(娘のところで同居、上げ膳据え膳の生活という、従来の生活が変わるきっかけがあって、その後も自分でがんばって一人暮らしを続けるというもともとの生活に戻ることがなかった。そのために脳の老化が加速された)」
左からスバル(日本)ケックⅠ・Ⅱ(米)赤外線望遠鏡施設(NASA)

私「脳が小ボケレベルの働きだと、例えばね、おんなじこと言うでしょ」
友「そうそう!今言ったばかりのことを普通の顔してまた言うの。しばらくしてからまた言うし。お父さんから『よく聞いてあげられるねえ』って感心されちゃうほどよ。ほかには?」
私「そうね、おしゃれでなくなる」
友「あ、大丈夫!出かけるとなったら着替えるし、お化粧もばっちりだし」
私「そうなの。お洒落さんなのね。でもそのうちちょっと変になるから。ご飯炊いてるとしたら、多く炊きすぎて、あちこちにお冷がある」
友「そうそう!不思議なほど次々にご飯を炊くのよ」
私「お買い物を自分でしている人は、同じものをいくつもかってくるようになるから、冷蔵庫開けるとお豆腐や牛乳がいっぱいだったりするのよ」
友「冷蔵庫というとね、もともと冷蔵庫が嫌いであんまり使わない人だったんだけど、一昨日お惣菜を少し持って行ってあげて、今日さっき行ってみたらそのままテーブルの上にあるの。この暑さでしょ。『冷蔵庫に入ってないみたいだから、持って帰りますね』って声を掛けたら『あら、昨日いただいたのだから大丈夫よ。後でいただくわ』と普通の顔で言ったの」
私「言ってるることを聞いたら、何も困ってないみたいでしょう。これだけお世話してもらってるのにね。
たんすの引き出しは見ないかもしれないけど、そろそろグチャグチャ。整理してあげても次見たときはまたグチャグチャ」
友「引き出しは知らないけど、言われてみたらお部屋がね。もともとはきちんとした方だったんだけど、洗濯物がスーパーの買い物袋に入れてあって、それもいくつもあるの。出かけるときの洋服を探すのだって、ちょっと大変。あれこれの袋を探ってね」
私「家事援助は?たぶんいやとおっしゃるでしょうけどね」
友「そうなの。人が入ってくるのは嫌と一言」
NASAの施設が朝日を浴びてあまりにもきれい。

私「お金の管理ができなくなる段階だから、そこはちょっと気を付けなくっちゃあ」
友「偶数月に年金が出るから、それをいただきに郵便局へ連れて行ってあげてるの。立ち上がりにくいから、ご本人は座らせてあげておいて結局は私が受け取ってる。ちゃんと数えて、財布に入れてあげて、バッグに入れてあげるようにしてるけど」
私「それがね、ゴチャゴチャになってしまうのよ。お部屋の洗濯物を見たらわかるでしょ。早晩お金が無くなって騒動が起きるから。事情が分かる人は、まさかあなたがとは思わないけど、ご本人が例の調子でいろいろ訴えると、10回に1回はいやな思いをすることにもなるのよ。これがとりこし苦労に終わるといいけど」
友「なるべくお金は触らないようにしてるけど、スーパーに連れて行ってあげるでしょ、レジで『あなた払っておいて』ってお財布を渡されるの。待たせると周りにも迷惑だから、このごろは私が支払ってあげてるけど…」
私「支払いを自分でされてた頃、お財布がパンパンになってたでしょ?上手にお札や硬貨を組み合わせることができなくて、大きなお札で支払ってしまうのね。そうするとやたらとおつりが多くなって、結果お財布はパンパン」
友「そういえば、そうだった!」
やっぱりスバル天文台(ケックの影が)

これから先の高齢社会を支える一つの手立ては、昔のような密な近隣の関係だと思っています。お互いに気にしあうような関係。からだの問題については、支えることは割合に簡単です。とくにこれからは様々な介護機器が導入されてくるでしょうから、体のハンディキャップに関しては展望が開けていくと思います。
でも、脳がうまく機能していない状態になってしまったとしたら。
今回のケースは、88歳で日常生活もままならないような脚力不足の状態で、友人に入浴介助を頼むという「判断」が、私はおかしいと思うのです。しかもデイサービスでお風呂にはいれるという情報もあるにもかかわらず、です。
「自立して、健康で長生きしましょう」というスローガンは当然の希望ですが、そこに「脳の健康」という考え方は入っているのでしょうか?小ボケレベルに落ちただけでも、これほどの生活実態になるのですけど。小ボケレベルだと家庭生活は可能でも社会生活はトラブルが出てくると、私たちは言いますが、細かく見ると家庭生活にもほころびが出てきていますね。
自分の置かれている状況を理解し、できることはする、できないことは助力を頼む、家族だけでなく、友人やソーシャルサービスも上手に利用する。これが自立の条件です。
つまり不可欠なのは「自分の置かれている状況を理解する」前頭葉の機能です。

 

 


続ー認知症に悪いのは、視力低下?聴力低下?

2018年07月03日 | 二段階方式って?

認知症の進行を助けるのは(助けて欲しいわけではないですが!)聴力低下という話をしました。先日相談を受けた時の話も追加しておきましょう。離れて住んでいて1ヶ月か2ヶ月に一回くらい会いに行っている娘さんからの、お母さん(80代後半)の相談でした。
写真は奈良、丹生川上神社 上社

私は、本人や家族の方がいろいろ訴えて来られる具体的な症状を聞きながら「その症状になるための脳機能の状態」を推理していきます。
今回のケースのように女性の方で「料理をしてもらっていません」と言われると中ボケレベル。脳機能の老化の加速が中ボケレベルになると、味がよくわからなくなるのです。
一番最初におかしくなるのは塩辛さの感受性のようで、家族の方は「とにかく塩辛すぎて食べられたものじゃないんです。どういう訳か本人はパクパク食べちゃうんですけどね」とよく言われます。
味噌の入ってない味噌汁とか、砂糖味がしないアンコとかもあるのですけれど。
青龍

中ボケレベルにまでなってしまっていた、このおばあちゃん。
老化が加速された直接的な原因は、4年程前から膝痛が始まって行動範囲も内容も極端に狭まってしまったことでした。それまでは自転車を乗りこなして、買い物や趣味の会など自由に生活を楽しんでいたのに…
悪いことに近所に住んでいた仲良しの妹さんも入院してしまい、楽しみにしていた姉妹のおしゃべり会やランチ会も難しくなってしまった…
こういう、どこの日常生活でも起きる些細なことから、認知症は始まっていきます
朱雀

家族の方が言われました。
「目が悪くなったことも関係あるかもしれません」
視力低下が認知症になるきっかけだということは、ほとんどありませんからよく話を聞いて見ました。
「一年ほど前なんですが、視力検査をしてビックリしました。ほとんど見えてないんです。0.1だったか、これじゃあ見えなくていろいろ困ったはずだとかわいそうでした。もちろんメガネをすぐ作ってあげたのですけど」
そこで私。「今も困ってるでしょ!せっかく作ったメガネを使ってますか?なくしちゃったんじゃないですか?」
小ボケレベルになっただけでメガネや補聴器をたびたび無くして大騒動はよくあることです。その前に使いこなせないことだってザラですし。
「実はそうなんです。何度も探し出してあげたんですけど、結局は使ってないんです。『これで困らない』っていうからそのままにしてますが、やっぱり悪い影響があったんじゃないかと思ったんです」
白虎

推理が始まります。
高齢者が、近くが見えなくなることは、よくわかります。
遠くが見えない?遠くが見えなくなるような目の病気が起きたのなら納得ですが、眼科受診は済んで眼科的な病気はないことがわかっています。
もう一つ大切なことは、1年前に見えなくなったことをあまり苦にしていないことそのものです。
今は中ボケレベルですから、その時は既に中ボケレベルに近づいていたのでしょう。
日常的な家庭生活にも支障が出る状態ですから、「見えにくい」状態が起きても特に支障はなかったことは容易に想像できます。
玄武

よくよく話を聞いてみたら、ビックリするようなことが明らかになりました。
3年前に白内障の手術を受けていたそうです。
手元に焦点を合わせたのでしょう。そうです。その時点から「遠くが見えない」状態が起きていたのですね。もちろん脳の老化を加速させてしまう影響はあったでしょうが、でもご本人にとっては格別の問題を感じていないというのが、脳機能の老化加速が起きることの怖さです。
また、面白い生活変化や生活実態を教えていただきました。
付録。友人のM笠T子さんが奉納した作品



認知症に悪いのは、視力低下?聴力低下?

2018年07月01日 | 二段階方式って?

「見えにくい」と「聞こえにくい」は、どちらが認知症に悪い影響を及ぼすと思いますか?
私の臨床体験では、間違いなくその答は「聞こえにくい」です。
(今日の写真は近所の若い友人が育てているパッションフルーツ)

アルツハイマー型認知症は原因不明とされていますね。研究者たちはアミロイドβやタウ蛋白に標的を絞って、その原因究明にしのぎを削っていますが、私たちはもともとある脳の老化(残念!)が加速されたものと考えています。老化が加速されるのは、筋肉などと全く同じで「使わないと機能が落ちる=廃用性機能低下」のためなのです。

ところで、脳の老化が加速されてしまった状態なのですが、それが3年間くらいだと小ボケ、もう少し進んだ状態だと中ボケで、ここまでが回復可能です。多くの場合、6年以上も経ってしまうとセルフケアにも支障が出てくるような大ボケ状態になりますが、大切なことは世間ではこの辺りから、ようやく「認知症」と言われ始めるということです。つまりは手遅れ状態ということですね。
脳の老化が加速されているかどうかを、できるだけ早く見つけることが、認知症を回復させるには必須の条件ということになるのです!

さて、その老化が加速されている状態ですが、そのレベルは脳機能検査に見事に反映されます。つまり脳機能検査をすれば、脳の老化が加速されてきた期間がわかります。
「それまで感じていた生きがいを感じることができなくなって、ナイナイづくしの単調な生活」をしてきた期間と見事に一致するのですよ。ということは「何年か前」に、生活を変えざるを得なかった「きっかけ」があったということになりますね。
「ナイナイ尽くしの単調な生活」というのは、生きがいも趣味もなく、人との付き合いもなく、運動もせず、ひなが一日ただ時間を過ごすような生活です。脳の司令塔である前頭葉をベースに、脳全体の使い方が足りない生活…その先に待つのが脳の廃用性機能低下つまり小ボケ、中ボケ、大ボケへの道。

高齢者がどういうきっかけでナイナイづくしの生活に入っていったのかということを、私は臨床の中でたくさんの方から教えていただきました。
その中で私はまず、人は誰しも、何かの生きがいを感じながら生きていくものだということを学びました。世の中から評価を受けるような種類の生きがいもあるでしょうが、その人にとって「自分が、これがあるから生きていけると思えるだけの生きがい」だって、その人が生きていく原動力になるのだということを、多くの方々のお話を伺う中で改めて思い知らされました。

「きっかけ」の話は、こういう状況の中で聞いていくのです。脳機能のレベルに応じてナイナイづくしの生活が続いた期間が想定できますから、「〇〇年くらい前に生活が大きく変わるような出来事が起きましたよね。あなたが、それまでのあなたらしく生きられなくなってしまうような大変なことや寂しいことなんですよ」
人によっては「状況を判断して決断したり、発想をわかしたり、感動したりする前頭葉の出番がなくなってしまうような生活になってしまったのは、いつからのことですか?それは何がきっかけでしたか」という聞き方もします。
魔法のように、「そう言われると…」と様々なきっかけを語りはじめてくださいます。
「退職して、本当に何もすることがなかった」
「可愛がっていた孫が家を離れてしまった(進学や就職や結婚で)」
「病気や骨折がきっかけで、大事にしすぎた」
「おばあさんが亡くなってからです!」
「相続でゴタゴタが…」
「(自分や先生の体調不良、メンバーが集まらなくなって)趣味が続けられなくなった」などなど

その中で、「見えにくくなったことがきっかけ」と言われたことがありません。
「そういえば、その頃からほんとうに聞こえなくなったみたいなんです。もともと耳は遠くなっていたのですけど」この言葉は何度聞いたことでしょう。
そして特徴があって、一つは90歳間近や90歳を超えているような高齢の方に多かったことと、ほとんどが中ボケレベルであったことです。
小ボケレベルの方々は、自分の脳の働き方が以前とは違うという自覚がありますから、きっかけも自分で明らかにできます。
中ボケレベルになると、自覚がなくなって家庭生活にトラブルが出始めるので、家族は服薬や着衣や家事などの見守りが必須になってきます。もちろんその時には、本人にきっかけを説明できる能力がありませんから、家族から聞き取っていくことになります。

この項を書くにあたって、ちょっと考えてみました。
脳の老化加速に、なぜ視力障害がかかわらず、聴力障害がかかわるのでしょうか?
まず気が付くことは、見ることはやり直しがきく。見えないと自覚したり指摘されたら、何度でも見ることができます。眼鏡をかけたり近づいてみたり。
聞くことは過ぎてしまえば何も残らない。聞こえなければ、その刺激はなかったことと同じです。見えない時には、見えないことを自分で自覚できますが、聞こえない時には聞こえないことがわかりません。目に入らないところからの声かけには気づきません。
よく聞こえないので、適当に相槌を打ったりトンチンカンな受け答えをしたりしてしまいます。
聴力障害の程度が軽いと、聞こえないので聞き返しますよね?でもそれが度重なると聞き返すにもエネルギーがいるし、答える方の面倒さにも配慮できるレベルだと、聞き返すことをためらい出す。そのうちに、聞こえないことにしておく簡便さを選択する。人と対面していても、コミュニケーションをとることが面倒になる。結局一人で生活していることと同じ状態…
それでも、自分で満足できる生きがいを持っている人は?
そうです、脳は生きがいさえ感じることができれば老化を加速させないのですけど。コミュニケーションが取れない状態だと、なかなか難しいのです。


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