ようやく修善寺寒桜が満開になりました。
伊豆は河津桜を筆頭に桜便りが早くから聞かれますが、この修善寺寒桜も早咲きの桜です。
今年はびっくりするくらい遅いのだそうですが、境内に見事な大木が二本、満開の時を迎えていました。
ところで、私たちは、「あっ。忘れちゃった!」とよくいいますね。
これって、記憶力の問題なのでしょうか?
これが今日のテーマです。
学生時代の友人たち5人が、仲間の一人のうちに集まって、マーマレード作りをしました。
最初に断っておきますが、もちろんマーマレード作りも大切なら、久しぶりのおしゃべりだって大きな目的です。
マーマレード作りベテランの友人が、やるべきことをてきぱきと教えてくれます。
ナツミカンの皮を剥く人、小房の甘皮から実をとりだす人、皮を薄切りにする人、とこれは誰から言われることもなくごくごく自然に役割分担し、自画自賛ながらそれぞれの仕事の手際もとてもいい!
当日は、手はみかんの皮抜きなどの仕事が忙しく、口はおしゃべりが忙しくて写真をとりませんでした。
左の写真は、今日、私が一人で復習した時のものです。
このように、ナツミカンの外の皮が一山。
ペクチンがたくさん含まれているので、とろみをつけるために種も使いますから、種の塊も出現。
もちろん実も使いますから、実の山もできます。
そして、こればかりは捨てるしかない小房の甘皮。
友人が言ったのです。
「実は、崩れやすいように二つか三つに割っておいてね」
お互い指摘しあっては
「あっ、忘れちゃったぁ」という言葉が何回かでました。
このような失敗は日常的に起きることですが、これは記憶力の問題と理解してはいけません。
「覚えられない」または「覚えていられない」というように記憶力の問題ととらえるよりも「自分の持っている注意分配能力を越えて、同時にいくつかのことをすると、失敗を起こしてしまう」と考える方が実態の説明としたらあっています。
つまり前頭葉の問題!
歳をとってくると誰でも、前頭葉機能のうち注意分配能力は、直線的に低下します。
「久しぶりの友との語らい」
「マーマレード作り」
この二つの状況の理解は十分できているのですが、ともすれば「友との語らい」に注意が集中してしまうと・・・・・
そうです。実を割ることに注意をわけることができなくて、その結果割られていない実が混じることになるのです。
包丁で手を切った人がいないだけ、マシだったと思いましょう。
「実感!前頭葉機能低下(正常範囲ですが)」 に詳しく書いてあります。
「忘れちゃったぁ・・・物忘れはボケの始まり??どうしよう・・・」と恐れを抱かなくていいことを、山椒事件とマーマレード事件からお話ししたかったのです。