いくつかの失敗が重なったのです。
まったく、このような仕事をしていなかったら「スワ、ボケの始まりか!」と落ち込まなくてはいけなかったと思います。
今日は失敗談を聞いてください。今日の写真は箱根「ガラスの森美術館」で見たコスモスです。
失敗1
追突されました。
国道を普通のスピードで走っていて、ブレーキもかけていない状態での追突ですから、私には過失はなく後続車の100パーセント過失ということはすぐ理解できました。
それなのに・・・。
お巡りさんが来て実況検分が始まったら、この状況をどのように説明するのか、「うまく頭が回っていない」という実感がありました。駆けつけてくれた夫から言われるまでもなく。
今考えるといろいろなことが頭をよぎったことは確かです。自己弁護や弁解をしなくてもいいことはとても楽なことでしたが、それでも後続車のドライバーが若い女性だったし、とても恐縮していたので穏便に済ませてあげたいという気持ちもありました。
「いくら悪くなくても、事故はショックだから・・・」と言い訳をしましたが同時にこんなことを考えていました。
「正常から認知症への移り変わり『スピードが遅すぎて怖いんです』」の最後のところに事故への対応のことを書いていますが、「小ボケの高齢者が、事故を起こしたら家に帰ってしまった」ケースのことをまざまざと思い出しました。
前頭葉機能がもうちょっとお手上げしていたら?
まあ、それでもそこまではいきはしませんが!
とにかくこのような前頭葉機能が、さらにさらに落ちたところに小ボケ(認知症の始まり)があるわけです。
失敗2
それで、車を修理に出すことになり、ディラーの担当者が来てくれて、車を持って行ってくれることになりました。
運転席から、ETCカードを抜いて手渡してくれました。
そのシーンははっきりと覚えています。
カードも受け取りました。カードの感触も覚えています。
今日になって、「あのカードはどうしたかしら?」とふと思いました。
ない!
普段の私の行動のパタンから言えば、車に入れてあったバッグの中に入れるはず。そのバッグにないのです。
次。ティッシュなどを取り出してまとめて置いたところにあるかも?ない!
その日に来ていた洋服のポケットは?ポケットのない服を着ていました・・・
もう探すところもないので、仕方なくカードの紛失届を出して再発行手続きをしました。
夫から「意識的にしないと覚えていられない年齢なんだから。カードは大切なものという認識が足りない。大切なものを入れておく所を決めなくてはいけない」と指摘され納得、納得。
(実は、再発行手続きの後車に乗ってもう一度バッグの中を確認したら、隠しポケットのようなところにちゃんと入っていました!。それを見つけられないのも前頭葉機能低下です)
失敗3
先日東京に歯科検診に行ました。
(同窓会、日本橋探訪、映画2本鑑賞のついでに)
受付で「保険証が古いようですが・・・」と言われびっくりして確認すると、24.9.30までのもの!
帰宅して、あちこち探してもありません。
そのうちだんだん思い出してきました。
郵送された書類に張り付けられていた保険証をはがした感触、毎年ながらこんなに薄いカードと思ったこと、「まだ期間はあるけれど、もう入れ替えておきましょう」と考えたこと。
結論としては、新しい保険証を切って捨てて、古い保険証をまたしまったのだろうと推理しました。
この結末は?
結構簡単でした。
市役所に電話をして確認。出張所に行って、運転免許証と古い保険証を提出して、紛失を理由に交付願いを書いて捺印。その場で新しいものがもらえました。マル再を押されてましたけど。
係りの方が「保険証でお金を借りるということもできないし、悪用されることはないと思います」と説明してくれました。私の保険証はたぶん「ゴミ箱」の中ですから、悪用の心配はなかったもののちょっとホッとしました。
失敗を繰り返すと気分が悪いですね。
ほんとに認知症のことを知らなければ「ボケの始まり?」かと不安になるでしょう。
加齢とともに、前頭葉の注意集中や分配機能は衰えていくことを知らなくてはいけません。
加齢によるものと安心していいかどうかの見極めは、日々の生活態度だと思います。
意欲的か、楽しんでいるか、イキイキしているか、気持ちが将来に向かっているか・・・
だいいち、このように始末ができるなら、失敗、失敗と笑っていてもいいと思います!