不知火アスカの"きのむくままに"

その時やっている事や思っている事…が今や模型製作記に。時々悪乗り。
(スローペースでも私らしくいきますようー☆)

第85回 下地作り ~そのまえに キズ埋め~

2007年07月19日 10時51分39秒 | プラモデル関連の話題

さてさて、以前の「筆塗りによる研ぎ出し」に続いて、今回は「下地作り」をテーマにして、筆塗りで完成させたいと思います。

まず、最初にちょっとしたお話と、あとは写真入実践に入ります。出来れば最初の文章も(長いですが)読んでください。


最近ではエアブラシの高性能化とそこそこの値段のせいもあって、初心者でも簡単にエアブラシ塗装が出来るようになって来ました。エアブラシは筆塗りと違い、ムラ無く厚さも均一に、しかも薄い塗装面になるので、完成時のデキは、筆塗り<エアブラシというのが現状です。

しかし、エアブラシですべて塗装というのは、実は正解ではありませんね。より高い完成度を目指すのであれば、筆塗りもそれなりに出来ないといけません。

それがもっとも極端に現れるところは、奥まった小さなモールドなどでしょうか。

こういったところは、エアブラシやスプレーの粒子が付きにくい、届きにくいことがあります。そこで、事前に小さなモールドを少しだけ筆で塗っておくと精度が増します。
(ちょっと文章では伝わりにくいでしょうか)

他にもありますね。スミ入れです。最近はスミ入れマーカーも登場し、難易度は下がっています。しかし、より高い完成度を目指すならば、エナメル塗料のスミ入れがよく使われています。


つまり、エアブラシ(スプレーなど)にも筆塗りにも長所と短所があるわけです。

なので、その長所をうまく使えるように、どちらの特徴も知っておく必要がある、という話です。


注:私はスプレー缶こそ使ったことがあるものの、エアブラシは高くて買えません(苦笑)ので、知識面でしかエアブラシはわかりません。欲しいんですけどね;;;;






さて、実践に入りましょう。


まずは、下地作りについてですが、目的は「塗装する面にサーフェイサーで下地を作る」ことです。

ですが、下地を作る前に、やらなければならないことがあります。

そう、傷埋めです。


実際に普通の市販キットでこれをするのは、例えばランナーから切り離す際にパーツをえぐってしまった時とかですかね~。


まぁ、覚えていて損は無い技術だと思います。





まずはコチラを見てください。かなり深い穴と、ちょっとしたヘコミがあります。これらをサンプルにやっていこうと思います。

あまりに大きかったり深い場合には、エポパテやポリパテで埋めましょう。

今回はそれとは違うパテを使います。


タミヤパテです。これは、「ラッカーパテ」と呼ばれるもので、Mr.カラーのシンナーに溶ける、溶剤系のパテです。なので、いわゆるシンナー臭もあります。

これの使用方法は、「溶かして溶きパテとして使う」のがまさに主となります。



まずは塗料皿に少し出します。見た目は、かなりドロっとしていて、ツヤがないグレーの物体です。




そして、そこにラッカーシンナー(Mr.カラーシンナーです:Mr.カラーはラッカー系塗料です)を少し加え、溶かします。

この時、傷が深ければ深いほど、シンナーは少なくした方がいいです。傷埋めのときは基本的にあまり溶かしません。

塗料の時と同じ要領で溶かしてはいけませんよ~。




そして、少し溶いたパテを筆で傷やヘコミに塗ります。

正確には、「塗る」というよりも「盛る」ということをしてください。

これは実際にやってみるとわかります。
逆に、ここで盛ることが出来る程度に薄める必要があります。







1日経過







?????

傷部分だけへこんでいます。前の写真と見比べるとはっきりわかりますよね。

「なんで?しっかり盛ったのに?????」

その疑問に答えましょう。


今回使ったのはラッカーパテ、つまりラッカーシンナーで溶いたラッカーパテです。
このラッカー系というものの特長として、

乾燥・硬化とともにヒケがすごく起こる

という点があります。
簡単に言えば、ヘコミがあると乾燥・硬化する時に同じようにヘコむ!
ということです。まぁ写真みたいになると覚えてください。

(ヒケ:硬化する際に、混ざっていた揮発性物質が揮発する、もしくは物質のもつ収縮率の影響などで最終的に収縮してしまうこと。キットの接続ピンの表側がうっすらへこんでいるのが典型)


要は、あれだけ盛ってもへこんでしまうので、「パテはあまり溶かずにしっかりと盛る」のが重要です。




あとは、表面を水をつけながらペーパーがけして完成です。

この時、まだ極端に埋まっていなければ(へこんでいれば)再度溶きパテを盛って傷を埋めましょう。
ほんの少しであれば、次回以降のサフの時にカバーできます。




いやー、お疲れ様でした。

下地作りの前に傷を埋めておかないと、後で苦労しますよ~。



簡単にまとめておきましょう。

1.下地を作る前に大きな傷をチェック
2.溶きパテ(粘度は高め)をしっかり盛る
3.表面をならす

これらが下地作りの最初の一歩となります。




次回は「下地作り ~筆塗りでサーフェイサーを使う~」

正直なところ、サーフェイサーはスプレー式の方が良いと思います(苦笑)


エアブラシ買えない人の戯言だと思ってください;;;;;


勝手にタグを埋め込んでみる
ガンプラ ガンダム スクラッチ キズ埋め 傷埋め タミヤパテ ラッカーパテ 溶きパテ 筆塗り ヒケ

コメント
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