本と映像の森 191 北森鴻さん著『孔雀狂想曲』集英社、2001年
北森鴻さん著『孔雀狂想曲』は、下北沢に店を開く「趣味骨董・雅蘭堂(がらんどう)」の店主で古物商の越名集治(こしなしゅうじ)さんが「活躍」(?)する短編集です。
目次は以下の通りです。
ベトナム ジッポー・1967
ジャンクカメラ・キッズ
古九谷焼幻化
孔雀狂想曲
キリコ・キリコ
幻・風景
根付け供養
人形転生
北森さんの著作の中では、きまじめな「旗氏」陶子さんや、知性の権化・蓮丈那智さんと違って、どこか飄々として、どこか安心できる越名さんの果たす役割は大きいですね。
それが屋号の「がらんどう」のゆえんでしょうか。
つまり主体が強烈な陶子さんや那智さんと違って、主体が「がらんどう」で空洞のように見える、越名さんは、実際には、陶子さんや那智さんのような、強烈な主体性が、実はあったのですね。そう思います。
この連作『孔雀狂想曲』では、越名さんの最高の相棒として、軽妙な女子高校生・長坂安積(あつみ)を配して、最高の漫才のような会話を楽しませてくれます。
ぼくが、いつも則子さんに言っている「感覚を研ぎ澄ませて」という話です。
北森鴻さん著『孔雀狂想曲』は、下北沢に店を開く「趣味骨董・雅蘭堂(がらんどう)」の店主で古物商の越名集治(こしなしゅうじ)さんが「活躍」(?)する短編集です。
目次は以下の通りです。
ベトナム ジッポー・1967
ジャンクカメラ・キッズ
古九谷焼幻化
孔雀狂想曲
キリコ・キリコ
幻・風景
根付け供養
人形転生
北森さんの著作の中では、きまじめな「旗氏」陶子さんや、知性の権化・蓮丈那智さんと違って、どこか飄々として、どこか安心できる越名さんの果たす役割は大きいですね。
それが屋号の「がらんどう」のゆえんでしょうか。
つまり主体が強烈な陶子さんや那智さんと違って、主体が「がらんどう」で空洞のように見える、越名さんは、実際には、陶子さんや那智さんのような、強烈な主体性が、実はあったのですね。そう思います。
この連作『孔雀狂想曲』では、越名さんの最高の相棒として、軽妙な女子高校生・長坂安積(あつみ)を配して、最高の漫才のような会話を楽しませてくれます。
ぼくが、いつも則子さんに言っている「感覚を研ぎ澄ませて」という話です。