遠州古代史ニュース 伊場遺跡群・梶子遺跡で土器に鹿の絵
浜松市文化財課は、7月29日、中区南伊場町の梶子遺跡で、土器に描かれた鹿の絵が発見されたと発表しました。
鹿の絵は土器の破片に描かれていて、鹿の角と胴体が線刻で刻まれています。
梶子遺跡は伊場遺跡群の1つの拠点集落で、土器は弥生時代後期のもので梶子遺跡の環濠から発掘されました。
発表によれば、鹿は当時、神聖な動物で、伊場遺跡群では動物の絵が描かれた土器の発掘は2例目です。
7月30日から8月25日まで、浜松市博物館で市内の弥生遺跡から見つかった他の絵画土器も含めて公開されます。
浜松市内の古墳から見つかった鹿の埴輪もいくつも報告され、この地方での鹿への信仰がリアルに見えてきて、興味深いです。
発表では「稲の祭祀に使用か」となっていますが、狩猟の対象である鹿と「稲作祭祀」との関連がよくわかりません。
むしろ、まだ縄文時代の狩猟信仰が続いていると見ては、いけないのでしょうか?
つまり、まだ稲作や農業だけでは生きていけないので、縄文期の動物信仰を大事にしないと生きていけない時代ではなかったか、ということです。
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写真はボクが模写した「鹿」です。ごめんなさい、娘とちがって、美術のセンスはないようです。へたですね。