さて、軽くいくつかの記事を紹介します。
それにしても・・・久々に引用せずに記事を書いたなぁ。昔は結構、自分の言葉で書いていたんですけどね。
では、こちらの記事を紹介します。
がんのもととなり、体内でがん細胞をつくり続ける「がん幹細胞」は、生き残るのに必要なタンパク質を自ら分泌していることを、東京大医科学研究所の後藤典子准教授(がん生物学)らのチームが見つけ、2日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。この仕組みを妨害すれば、がんの再発防止につながる可能性があるという。
現在のがん治療は、投薬や放射線などによって、がん細胞を死滅させるのが主流。しかし、がん幹細胞が生き残れば、がん細胞が再び増殖することも多い。
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がん幹細胞は10年くらい前から注目されている話です。白血病幹細胞というのもあります。というか、ここからすべては始まったw
要はこいつを一つ植えたら、白血病になってしまう「おおもと」のやつです。一般的に幹細胞というのは、増殖速度はそれほど速くないです。まぁ、子孫がいっぱいいる間は眠っていて、「眠っている」間は抗癌剤の影響は受けにくいです。抗癌剤は細胞が増えているときに作用したりするので・・・。白血病の増殖速度は尋常ではありませんが、それだけ抗癌剤が効きやすいということです。
白血病幹細胞も最初のうちは頑張って増えますが、そのうち
「まぁ、いっぱい子孫ができたから、任せておくか」
と眠ってしまいます。こうなるとなかなか死んでくれません。
そしてこのおおもとのやつは、すべてをもう一度作り直す力があります。
平たく言うとがん幹細胞は「赤ちゃん」です。赤ちゃんの可能性は無限で、どんな細胞にもなれます。
しかし、僕のような医師が今から「弁護士になるんだ」と言ってもなかなか難しいように(無理ではないです。そういう先生もいらっしゃいますし)、ある程度発育すると未来が制限されてきます。そんなイメージです。
こいつはそういうことで多分化能(いろいろなものになれる能力)と自己複製能を持っているわけですが、その特徴がわかれば「狙い撃ちができるかもしれない」ということなんです。
この記事だけだとよくわからないので、こちらも紹介します。
がん幹細胞維持の仕組み解明=根治法開発に道―東大医科研など
時事通信 4月3日(火)5時10分配信
東大医科研の後藤典子准教授と日野原邦彦特任助教らの研究チームは、患者から摘出した乳がんの幹細胞を培養し、どのような分子が増殖能力を左右するかを調べた。その結果、細胞膜にある受容体に結合するたんぱく質「HRG」が増殖能力に大きな役割を果たすことが分かった。
さらに、HRGが結合した後の細胞内の反応を調べると、酵素の活性化を通じて最終的に炎症や細胞増殖に関与する「NFκB」と呼ばれるたんぱく質を働かせ、これが幹細胞に増殖能力を維持させていた。
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いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。
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それでは、また