同じく長野で真夏の早朝、私以外の6人はアスリート用の競技用自転車を連ね、鮮やかなキャップ、スーツ、グローブで装備して田園風景の中を颯爽とスピィディーに走り抜けた。道路沿いの水路はサラサラと音を立て、水は拓かれた田園に導かれ、小高い山並から途切れることのない連山は朝もやの中に見え隠れした。
今回の主目的は、「ギャザリング」と命名されたグループのサイクリングらしかった。各メンバーは夫々自分で自転車を車で持ち込み、あるいは宅配されていた。つゆ知らなかった私はママチャリ(借り物でこれも初ギア付き)でもOKと許された。往復の道のりは約30Kmで2時間。平坦に近い道でも緩やかながら多少の起伏は当然ある。身構えて参加したのだった。
彼らにとっては何度めかのツーリング。サンダル履きで来た私は運動靴や日焼け予防の手袋迄借用し、走行中の注意やVitaminCを頂いて、リーダーの次の2番手を走った。普段から多少の運動はしているが「お荷物になってはいけない意識」は大だった。緩やかでも坂が続くとかなり応えたが何とかセーフ。航海中運動を共にしたツーリングリーダーの夫人が、用意のない私の参加を懇願して下さった様で、田園風景を堪能しつつ完走出来た私を祝福して下さり感謝至極だった。